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2016年05月02日23:25

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「アリゾナ・ドリーム」 「父を探して」

「アリゾナ・ドリーム」 ’92 (米・仏)


監督:エミール・クストリッツァ
脚本:デヴィッド・アトキンス,エミール・クストリッツァ
m:ジョニー・デップ,ジェリー・ルイス,ヴィンセント・ギャロ
f :フェイ・ダナウェイ,リリ・テイラー

’93 ベルリン国際映画祭 銀熊賞(審査員特別賞)


クストリッツァ特集上映の1本。
1990年コロンビア大学映画学科講師として渡米していた彼が
学生が提出した脚本をハリウッドスターを起用して映画にしたらしい。
今回初めて観たが、なるほど だから
いつものクストリッツァ風味とは一味違うのか…。
アメリカが舞台だから…スター俳優が演じるから…というんでなしに
奇妙な人間たちのおかしな個性がとりどりの色を織り成す語りが
何となく洗練されてる…というか オシャレに感じてしまうのは…。
面白いけれど、若きジョニデはもちろん
ジェリー・ルイス! フェイ・ダナウェイ! の登場に嬉しくなるよりもさらに
リリ・テイラーとヴィンセント・ギャロがここにいた!
…ことに驚いてしまって、
クストリッツァの映画を楽しんだ というより
俳優に見惚れてしまい
“映画”を観損なってしまった…!
ベルリンで受賞しているから映画として悪くはないのかな…と思うけれど、
これを取ってる間に祖国ユーゴが崩壊して 頭にきて(?)
『アンダーグラウンド』を撮り クストリッツァ初体験がそれで
それにガンガンやられた体験者としては、
随分 可愛らしい映画だなぁ…と思ってしまったのだった。





「父を探して」 ’13 (ブラジル)


監督:アレ・アブレウ 音楽:ナナ・ヴァスコンセロス

’14 アヌシー国際アニメーション映画祭 長編アニメーション部門 クリスタル賞(最高賞)
                          観客賞


新鋭アレ・アブレウ監督が丸3年を費やして完成させた長編アニメーション―
とあるが、これが一般の劇場で公開されたことに感動してしまう。
非常に上質のアニメだが 全くのアートアニメであり
『インサイド・ヘッド』や『ひつじのショーン』『思い出のマーニー』らと
アカデミー賞にノミネートされるタイプの映画ではないからだ。
ブラジルの田舎で両親と幸せに暮らしていた少年が
出稼ぎに出た父親を探して旅をするお話が
簡素で愛らしいキャラ とんでもなく美しい色彩 魅力的な構図で構成され
少年の旅をドキドキしながら眺めていると
ブラジルの厳しかった過去と 厳しい現在が
少年の関わる大人たちの正体を明かして、
ああ…!そうなのか…! と胸を衝かれるのだ。
全編手描き,セリフなしのアートアニメが
いかに雄弁であるか…を
是非 〃 ご覧になって体感して欲しい!
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