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2015年11月14日15:27

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帰ってきたおそ松

今期のアニメも豊作だよ。

ルパン三世2015なんか、モンキー・パンチの原作のテイストを出しててさ。

伝説の第一期、緑ジャケのルパン路線を踏襲する優れモノに仕上がってる。

さらに、それをもはるかに上回る驚異のリバイバルが登場して、ヲタク界を騒然とさせている。

おそ松さん

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これの第一回目が傑作だった。 いわゆる神回。

まず白黒の昔風の雑な画面の中で六つ子が登場する。

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「みんな喜べ!俺たち復活することになったぞ!」

「ええっ、ほんと!」 「やったあ!」

「でも、いまどきこんな昭和顔が受けるはずないよ」  「そうだなあ」

「大丈夫、手はうってある!」

で、いきなり画面がカラーになって、六つ子がV6ばりにイメチェンするんだ。

学園のスーパーアイドル、ラブライブも真っ青。

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なんだけど、気を抜くと、素に戻って昭和顔がバレそうになる。

で、その度に人気アニメをパクってイメチェンするんだけど、どんどんボロが出る。

イヤミもハタ坊もダヨーンも今風キャラになって頑張るんだけど、かえってハチャメチャになる。

そこんところの色んなアニメのパロディというかパクリが半端じゃないんだ。

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極めつけは最後に登場するチビ太。 進撃の巨人。

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YouTubeにあったから、貼っとくね。

おそ松さん 第1話 問題のシーン



https://www.youtube.com/watch?v=jSOWMiLUS4w


僕は自分の部屋で一人でこれを見ていて、チビ太の粗チンのところでぐひゃひゃと声をあげて笑っちゃって、カミサンからキモイと言われてしまった。

で、まあ、やりすぎだったんで。

この第1回はいずれ発売されるDVDから外されることになっちゃったんだって。いわゆる発禁。


で、第2話からはオリジナルの姿に戻ってギャグを展開してくれてるんだけど。

これが赤塚不二夫今も存命だったらこういうのを描いただろう、というようなパロとナンセンスギャグの連発でね。

毎回、わらかしてもらってるよ。

ちなみになんで「おそ松くん」でなく、「おそ松さん」なのかというと。

六つ子たちは成長して大人になってるんだ。 で、ニートをやってるという設定なんだよ。

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トト子ちゃんは相変わらず魚屋の娘なんだけど、ちょっと今風になっててかわゆい。

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イヤミは相変わらずのプータロウで、チビ太はおでんの屋台を引いている。

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ハタ坊もダヨーンもデカパンも健在だよ。

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ということで、「おそ松さん」は「終物語」、「ワンパンマン」、「櫻子さんの足元には死体が埋まっている」などの話題作がひしめく中で、関係者の間で最も注目されている旬な作品なのだ。

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このおそ松さん、赤塚不二夫生誕80周年を記念して制作されたと銘打たれている。

赤塚不二夫、2008年没。 享年73歳。

藤子不二雄と並ぶ日本のギャグ漫画の中興の祖だ。

藤子不二雄が子供目線の穏やかな笑いの世界を作り上げたのに対して、赤塚は大人目線のナンセンスギャグ世界を突っ走った。

「おそ松くん」はその赤塚の出世作。 1962〜67年、週刊少年サンデーに連載。

僕が保育園児から小学校低学年生だった時代だ。

で、藤子不二雄のオバQと並ぶギャグ漫画の愛読書だった。

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赤塚不二雄は最初はおそ松くんを松野夫妻のサラリーマン家庭のホームコメディ風な作品にするつもりだったらしい。

それが段々ギャグ度を増すようになっていき、イヤミ、チビ太、デカパン、ダヨーン、ハタ坊が主役陣になる段になって、昭和ナンセンス漫画のパイオニアの位置に到達した。

あの頃は、ガチョーンとかパンパカパ〜ンとかお笑いのステージでも決まり文句が流行ってたけど、イヤミのシェーはそれらを凌駕して国民的な存在になった。

「おそ松さん」にもイヤミのこういうセリフが出てくる。

「シェー!これこそ、かつて王・長嶋、ビートルズにゴジラ、田中邦衛も真似したと言われる国民的ギャグざんす」

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もちろんアニメも見た。  土曜日の7時半放送。

これまた日曜7時半放送のオバQと並ぶ大好物アニメだった。


とはいっても、なにしろ小学校低学年のときに1回見たっきりだからねえ。

大半は中身を忘れちゃってるんだけど、中で唯一未だに印象に残っている一作がある。

これです。

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これにはまいった。 最後は涙でぼやけて画面がかすんでしまった。

どういう話かというと。

グータラ浪人のイヤミが盲目の娘トト子とふとしたことで知り合う。 で、トト子の目を治すために一念発起して身を粉にして働く。 しかし、金はそんなにすぐは貯まらない。 

で、御用金を強奪する。 で、長屋の仲間に金を託したあとで牢にぶち込まれる。 

何年ものち。 イヤミは出所する。 で、やつれ果てた姿で長屋を訪ねる。 目が治り成人になったトト子と巡り合う。

トト子は目の前のよぼよぼがあのやさしかったイヤミおじさんだとはわからない。

イヤミも名乗らない。 で、去る。 寄り添ってきた野良猫を抱きあげて風の中に消える。

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お分かりの方もいると思うけど、チャップリンの「街の灯」のリメイクだ。

おそ松くんが軌道に乗った頃、赤塚不二夫はその中のキャラたちを使って、西部劇やギャングのストーリーものを単発でサンデーに出すことが多かった。

これが面白かった。

中でもこの「イヤミはひとり風の中」は、出色だったよ。


当時、トキワ荘の若者たちは手塚治虫に触発されて映画館にせっせと通っていたそうだ。

「まんが道」にも、藤子不二雄が「用心棒」を見て大興奮する場面があった。

「イヤミはひとり風の中」もそういう土壌の中で生み出されたものなんじゃないかと思う。


さて、最後は新旧おそ松のOPで締めたい。

最初は今期の話題作のOP。 はなまるぴっぴはよいこだけ



https://www.youtube.com/watch?v=IsNHmwmAaCs



こっちが昭和の名作。 ヴォーカルは藤田まこと。



https://www.youtube.com/watch?v=_h4c1YnjRcs
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