外は今日も30度を超える暑さ、まだまだこの暑さは続くのだろうなあ……エアコンを切り、ガラス戸を開け放ち、網戸にしてカンカン照りの庭に咲く赤紫の百日紅を何となく眺めていました。風というよりは空気が動いていると言った感じですが、時折り枝を揺らしています。
アサギマダラが一匹、左から右へヒラヒラと通り過ぎました。するとその後を追ってトンボが一匹……おっ、アキアカネだ。
外に出てみました。わずか数匹ですが、百日紅の周りを元気に飛び交っていました。種子島に移住してきたころには、ゴルフ場にも無数に飛んでおり、ティーグランドで第一打を打とうとしたら、球にトンボが止まっていたものですが、今ではめっきり少なくなってしまいました。
毎日新聞の余録に『アキアカネは初夏に里の水田で羽化して、盛夏を山で過ごす。激減はその水田で1990年代から使われ出した農薬との関連が疑われている』とありました。そんなデータに基づき、地域では絶滅の恐れがある生き物のリスト(レッドリスト)に加える自治体が相次いでいるといます。特に鹿児島県では2014年版から「絶滅危惧1種」に位置付けられたそうです。
日本でのアキアカネは、小笠原諸島、沖縄県を除き、各地に広く分布します。奄美大島では過去に確認記録があるそうです。
種子島では無農薬栽培を実践している農家も多いと聞きます。スーパーには地元農家の野菜コーナーがあり、無農薬野菜が出品されています。
我が家の庭に飛び交うアキアカネを眺めながら、種子島が絶滅危惧種からの脱出に一役買っているのではないか……そんな気がして嬉しくなりました。
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