１５夏アニメ映画

○バケモノの子☆☆☆☆
なんだろう、どうも釈然としない。
CGは美しいし現世もバケモノの世界もリアルな生活感があって部分部分を取れば文句はないのですが、ではこれを名作と呼んでいいかと言われると明言できないです。
話がとても唐突に展開するように思えて、どうもルーチン的な部分をすっ飛ばしてダイジェストした感じ？・・・登場人物たちの行動原理がよくわからないというか、対立軸もはっきりしないし、何がどうなれば決着なのかも釈然としない。
作りたい絵があってそこに向かって話を繋げたという感じ。
この監督は戦術家であって戦略家ではないな。
だいたい映画に限らずクリエーターは人格破綻者が多いですがｗ何かどうしても世間に吐露しなければならない苦悩があって、抱えたトラウマなりルサンチマンなりが大きいほど受け手に与えるインパクトも大きいものです。
この監督に足りないものは「闇」（樋口真嗣もそういう感じがする）
闇は無理から手に入れるものじゃないので、変に深いテーマに手を出さないで娯楽に徹したほうが良いと思うな。

○コードギアス亡国のアキト☆☆☆☆☆
毎回必ず一回はすさまじい戦闘シーンがありますが、今回の「方舟」内でのシーンは目で追いきれる限界ギリギリで凄かった。
よくこんな本編の空白期間内という限定縛りの中で、膨らみのある話を作れるもんだと感心します。
舞台のロケーション選定もいい。
古城とか遺跡での会談とか、こういうこだわりが世界観全体を引き締めてます。
最終章が楽しみ。