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2015年05月30日22:47

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「リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン」 「私の少女」 短評ですが…

23日は 「リベンジ・オブ・ザ・グリーンドラゴン」
      「私の少女」を観に行きました。





「リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン」、

香港版『インファナル・アフェア』のアンドリュー・ラウが監督で
アメリカ版『ディパーテッド』のマーティン・スコセッシが製作総指揮を担った
80年代ニューヨークの中国人不法移民による闇組織
“グリーン・ドラゴン(青龍)”の物語。
実話らしいです。
期待したんだけど…
グリーン・ドラゴンに取り込まれることで生き延びる主人公も
グリーン・ドラゴンのボスも
不法移民の元締めである女ボスも
白人社会で絶望的な捜査に当たる中国人刑事も
アジア人の犯罪組織解明に一人挑むFBI 捜査官も
どの一人にも感情移入できる魅力的な個性が見えなくて
ただただ陰惨で仁義の欠片もない暴力が続くばかりで
その暴力に美学があるわけでもなく
面白くないわけじゃないけれども
爽快でない鑑賞に耐える―そんな感じだったかなぁ…?
美しき侠気―みたいなものを見せてくれるんじゃないか…
と期待したんだけど…残念。





「私の少女」、

チョン・ジュリ監督デビュー作。
イ・チャンドン プロデュース、ペ・ドゥナ,キム・セロン共演という
ものものしいアオリが監督の名を隠してしまっているけれども(笑)。
ペ・ドゥナの好演に牽引されるけれど
これはキム・セロン演じる14歳の少女の名状し難い存在に震撼する映画。
虐待,いじめ,偏見,過疎の漁村と不法移民,支配と依存…と
実に様々な問題が提示されるが、
大人の女と思春期の少女―二人の女が呼応するのは
彼女らが互いの孤独の深遠を覗き込むからで、
その絶対的な“孤独”から語りがブレなかったことが
この映画を決めているのだと思う。
子どもの持つある種の“悪魔性”みたいなものは
しばしば文学や映画に登場するから決して新しくはないけれど、
解からなさ,不気味さを匂わせながら
哀しみの眼差しを最後まで失わないラストは秀逸。
私はこれを“希望”とは呼べないけれども…。
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