2015.5.9 於:みなとみらいホール
(前半)
シューマン
交響曲1番 変ロ長調 作品38<春>
(後半)
ブラームス
交響曲3番 へ長調 作品90
(アンコール)
シューマン
トロイメライ(管弦楽版)
指揮:阪 哲郎
コンマス:千葉清加
開演前の小宮正安さんによるコンサートトーク。先月からロビーでなく、ホールでの実施に変更となり、ゆっくり聴けるようになりましたが、ホールだと音が響きトークが聴き辛く、また、お客さんもまだまばらなのでなんだか先生に申し訳ないような感じもします。
曰く、シューマンは手に届かない夢や幸せを追い求める音楽、ブラームスは一旦手中に収めたものを手放すことによって得られる音楽とのこと。
物質的には飛躍的に豊かになった近代ヨーロッパの人々にあって精神的(政治的)な開放だけは満たされていない時代に、未知の自由によって得られる新しい世界を美しい音楽に託していたのかも知れません。
阪さんの指揮は、明快な指示が(聴衆にも)分かり易く、ひときわ美しかった弦だけでなく、管楽器にも躍動感があって、とてもクリアな演奏となっていました。
今回は翌日のイベントの重複を避けたのか、メンバ構成が少し違っていて、小さな傷もありましたが、やはり音は最近の日フィルサウンドで安心して聴く事ができました。(いつも元気がなく応援しているオーボエのおじ様が活き活きしていました!)
特に後半にブラームスはCDにして欲しいような名演で、さすが現役ドイツ歌劇場の音楽監督という、風格を感じさせるものでした。何というか、軽快なのに重厚さもあるという感じ、1秒も演奏から目耳を離せず、このまま永遠に聴いていたいような演奏でした。
個人的にはブラームスは2番の方が今回の選曲としては統一感あるかな、という感じもしましたが、いやいや3番もやはり名曲です。
来月は「火の鳥」と「Salyu」です。
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