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2015年05月05日13:52

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ローティーン・ブギ

いよいよGWも大詰め、こどもの日だ。

ということで、まずはこないだ見てきた感動の一作を紹介したい。

となり街さいたま新都心のMOVIXさいたまで、 「第三回 新・午前十時の映画祭」をやっててね。

先週はこれがかかってたんだ。

リトルダンサー Billy Elliot  英国


この映画祭は1950〜70年代の懐かしの名画を中心にしている。

そういう中でこれは2000年制作とかなり新しい部類の作品だ。

で、僕はほとんどなんの予備知識もなく映画館に赴いた。

なにしろ、最初はバレーの映画だというので、かわいこちゃんが主人公の少女漫画風スポ根物語なんだろうと思ってたくらいなので。  Billy Elliotていう原題も知らなかったし。

カミサンが玄関口で僕を送り出しがてら、「主人公の人をテレビで見たことあるわよ、タレントがその道のプロにレッスンを受ける番組で、厳しいけどやさしいコーチぶりだったわ」と言ったときも、てっきり女の人のことを指してるんだろうと思った。


それが映画はいきなり少年の顔のクローズアップから始まった。

僕が主人公だよ!って感じでね。

最初はあれれっ、なんかなあと思ったけど、すぐに画面に引き込まれた。

時代はサッチャー旋風が吹き荒れた1980年代。 舞台はイギリスの炭鉱町。

主人公のビリーは11才。 頑固な炭鉱夫の親父さんと、同じく炭鉱夫でストライキのリーダーをやってる兄貴、それにちょっと痴呆気味のお祖母さんの4人で暮らしている。 音楽が大好きだったお母さんは亡くなってしまってる。

で、放課後は男子の嗜みとしてボクシングを習う日々だったのが、ストライキのために練習場が隣になったバレー教室の風景に見とれる。 で、家族に内緒で、ボクシングをやめてバレー教室に入れてもらう。 で、天分を発揮し始めるんだけど・・・

というような出だしの物語。 これが予告編です。



https://www.youtube.com/watch?v=phCEwSmHpOE

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なにしろ、身分制度が厳然と横たわる英国の炭鉱夫社会だからねえ。

男がやるスポーツといえば、サッカー、ボクシング、レスリング・・・それがバレー?

という中で、ビリーの奮闘が続く。 

ということで、ラストにかけての展開はもう感動の嵐だった。

親子愛、兄弟愛、師弟愛、友情のオンパレードでねえ。 

恥ずかしながら、感極まって泣いちったよ。


僕はたいしたことのない映画だと思ったときは、エンドロールを見ないでさっさと席を立つことにしてる。 で、リトルダンサーのときもそのとき用に通路側の席を陣取ってたんだけど。

これは最後までじっとエンドロールの画面を見続けてたよ。

で、そおか、あの曲だったかあと確認できたナンバーがあった。

ビリーがゴキゲンモードでストリートを踊って走るシーンのバックに流れたロックンロール。

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よく知ってる歌なのにタイトルが出てこない。 そういうことってよくあるでしょ。

リトルダンサーのエンドロールで紹介されたのはこのナンバーだった。

Get It On T-Rex



https://www.youtube.com/watch?v=bZjqoDrZlwk


ビリーは嬉しいとき、悲しいとき、くやしいとき、家の前の坂道を踊り転げる。

そういうときにバックに流れるのはTレックスほかのポップスなんだ。

今、検索してみたら、これらが劇中やOP、EDにフィーチュアされてた。

Tレックス
「コスミック・ダンサー」「ゲット・イット・オン」 「アイ・ラヴ・トゥ・ブギー」
「チルドレン・オブ・ザ・レボリューション」 「ライド・ア・ホワイト・スワン」

スティーヴン・ゲイトリー
「アイ・ビリーヴ」

ザ・クラッシュ
「ロンドン・コーリング」

ザ・スタイル・カウンシル
「シャウト・トゥ・ザ・トップ」 「タンブリング・ダウン」「ラヴ・トゥ・ブギー」「 バーニング・アップ」


ホンちゃんのバレーが題材なんだけど、クラシック音楽はほとんど鳴らない。

中で有名なこの曲だけは、劇中で2回使われて効果を上げていた。

白鳥の湖  チャイコフスキー作曲

本格的な演奏は長いので、この浅田真央ちゃんのフィギュアスケート版で。



https://www.youtube.com/watch?v=UH1TQW72KXo


この真央ちゃんは実力的には荒川静香をしのいでいるとみられていたにもかかわらず、トリノオリンピックは子供の年齢だったために出場できなかった。

「五輪前年の6月30日までに15歳」という規定に87日ばかり足りなかったので。

つまりローティーンだったわけだ。

この10代前半、小学生から中学生にかけての年代というのは、子供から若者に移行する思春期そのものにあたると思う。

リトルダンサーのビリーも、おませなGFから「わたしのあそこ見たい?」なんて言われて、たじたじになってた。

こういうローティーンを主人公に据えた映画で、僕の中で未だに燦然と輝いているのは英国映画のこれだ。

小さな恋のメロディ  Melody

日本で爆発的な旋風を巻き起こした中学生時代は、けっ、なにがマーク・レスターでい!って感じで無視してたんだけど。

大学時代にちょっとしたデートまがいで仙台の名画座で見て。 

なんて素晴らしい映画なんだ!と痺れた。 で、その後も同じ名画座で一人で何回も見た。

僕はマーク・レスターよりもジャック・ワイルド、ビージーズよりCSN&Yがもっと気に入った。

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その名画座では、「ジェレミー」、「リトル・ロマンス」というこの手の話題では欠かせない作品も掛かったんだけど、これらは残念ながら見ていない。

彼女にふられたからか、徹マンか二日酔いのせいでそれどころじゃなかったからか、今となっては定かじゃないんだけど。


代わりに日の出プラザかどこか駅前の映画館で見たこれはよく覚えてる。

がんばれ! ベアーズ  The Bad News Bears

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アル中っぽい監督のウォルター・マッソー渋い、助っ人スラッガーのジャッキー・アール・ヘイリー美味しすぎる役回りそのほかいろいろあったけど。

なんといっても、テイタム・オニールが輝いていた。

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この映画が封切られた70年代後半は、色んなジャンルで女子ピッチャーが活躍していた。 

時系列であげるとこうなる。

水原勇気(75年野球狂の詩)、レッド(77年赤毛のサウスポー)、ピンクのサウスポー(78年ピンクレディ)。

頑張れベアーズのアマンダはこれらの殿で78年に登場したということになる。


このテイタム・オニールには、代表作の「ペーパームーン」を大分後追いでカミサンと一緒に自由が丘の名画座で見て、再び唸らされた。

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一方、70年代当時、天才子役としてテイタムのライバルと目された少女がいた。

もちろん、ジョディ・フォスターだ。

今となっては「タクシードライバーTaxi Driver」は、マーティン・スコセッシやロバート・デ・ニーロを世に送り出した画期的な作品として位置づけられているけど。

封切り当時は、娼婦役を演るすごい子役の出現の方が話題になっていた。

で、僕も見た。 例によって仙台名画座で。  で、すげえと思った。

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で、本来はきらいなはずのホラータッチの「白い家の少女The Little Girl Who Lives Down the Lane」まで見た。 ついでに子供のギャングパロディ「ダウンタウン物語Bugsy Malone」も見た。

やっぱり仙台名画座で。

まあ、僕がジョディを追っかけたのはその辺までで、その後ブランクがあって「羊たちの沈黙」で衝撃の再会を果たすことになる。

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そういう衝撃的な子役ということでは、この娘も鮮烈だった。

「レオンLéon」のナタリー・ポートマン。

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僕はこの映画を2回目の仙台生活、社会人時代に見た。

当時、家族に先行して仙台に着任して一人で街をぶらついてたら、東映パラスがこれを掛けててね。 例によって予備知識なしで映画館に入ってぶっとんだ。

最初はねえ、なにしろ同じ年頃の息子がいて、ちょっと離れただけで淋しくてしょうがない時期だったんでねえ。

冒頭の家族襲撃シーンでは、ゲイリー・オールドマンやり過ぎだぜとげんなりしたんだけど。

次第に画面に引き込まれたよ。

オールドマンのキレ具合、ジャン・レノの無骨な職人ぶりなどいろいろ魅力が満載な作品だけど。

ナタリーのあのなんともいえない風情もあの映画を成り立たせた欠かせないポイントだった。


と、こどもの日っぽくないハードな映画に寄ってきちゃったので、普通のローティーンものに話を戻すと。

「スタンド・バイ・ミー Stand by Me」もあるね。

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これはレンタルビデオをカミサンと一緒に見た。

で、まあ月並みにいいなとは思ったんだけど。 

世評で言われてるほど、すっげえよいかなあという感覚も残った。

これは実はなかなかはっきり言いづらいことなんだよ。 なにしろ、この映画、絶賛の嵐みたいなところがあって、批判めいたことは言いにくい雰囲気があるんでね。

実際、うちとこのカミサンも見終わった後、絶賛してたし。 

そういうのは、ままある。

ローティーンものでいうと、スェーデン映画「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」なんかも、カミサン大絶賛、僕はまあまあかな派だった。


あとはなにがあるかなあ。

ソフィー・マルソーを世に送り出した「ラ・ブーム」、見てない。

「ぼくのエリ 200歳の少女」、渋谷の名画座で予告編を見てちょっとそそられたけど、ホラーはダメなので見てない。


で、最後は我が日本の作品。

我が国にも「小さな恋のメロディ」に勝るとも劣らない大傑作がある。

といっても、この作品のことは何回も日記に取り上げてるので、ぐだぐだ繰り返しはしないけど。

とにかくまだ見てない人は是非とも見てみてください。

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?

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ついでに「リトルダンサー」もとてもよいから、まだ見てない人は見てみてください。


ということで、やけに長くなっちゃったけど、まあ、長いGWの締め括りのような日記なので、堪忍してつかぁさい。

実生活の方のGWの締めとしては、今晩は家族とトンカツ屋、明日はそれに僕のお袋さんを加えてジョナサンで昼食を一緒します。


で、皆さんからも、心に残る子供映画を教えてもらえるとうれしい。 

今回あげたのでも、それ以外でも。

ただし、子供といっても幼児じゃなくてローティーンものね。

仕切りとしては、「地下鉄のザジ」はセーフだけど、「クレイマークレイマー」や「禁じられた遊び」は対象外って感じ。

これに出てくる子供たちみたいなのが主人公ならOKだ。 

去年のこどもの日の日記でも最後に貼った歌。

天体観測 バンプ・オブ・チキン


https://www.youtube.com/watch?v=j7CDb610Bg0
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