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2015年04月26日08:00

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「トリオ・アクア」(代々木の森リブロホール25日)

(出演者)

遠藤香奈子(ヴァイオリン) 都響第2ヴァイオリン首席奏者

小島綾子(ヴィオラ)     都響ヴィオラ奏者

松岡陽平(チェロ)      都響副首席奏者
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今回の会場「代々木の森リブロホール」、ホールと名はついていても「スタジオ」みたいな作りですから、本格的なコンサートホールでの豊かな音響に慣れている耳にはあまりにもデッドな空間で違和感がありましたが、お三人の眼前での演奏からは、残響なしの生々しい弦楽器の音と演奏者の息遣い・熱気がダイレクトで客席に伝わり、それは、なかなか得がたいものでしたわーい(嬉しい顔)。MCも距離が近いため一層の親近感をもてます。わずか数十人程で、三人の息のあった見事な演奏を楽しめるのですから、考えれば、贅沢なもの。

名称の「トリオ・アクア」は、全員が「水瓶座」生まれ、だからと(笑)。数年前に結成したものの、小島さん、松岡さんの手(腕)の不調があり、やっと最近本格的に始動して今回のコンサートに至ったとのことでした!

ピチカートに乗って優しい歌の、親しみやすいエネスク「朝の歌」・民謡風の流れも心地よいコダーイ「インテルメッソォ」の他、前半はドホナーニの「セレナード」(五楽章)が、後半はマルティヌーの「弦楽三重奏曲 第一番」がメイン。ドホナーニの曲は、それなりに演奏される機会はある曲、とのことで、思った以上に近代的な「スケルツォ」と濃厚でロマンチックな「ヴァリエーション」、活気ある「フィナーレ」が、印象に残りました。

そして今回の白眉は、なんといってもマルティヌー!フルシャ・都響のコンビでの数々の名演によりマルティヌーの音楽は自分にとって随分身近なものになってきてはいますが、室内楽はあまり聴く機会がありません(^^;)。で、今回の弦楽三重奏曲第一番!この曲、発見されたのは比較的新しく、数年前の日本初演には、なんとエンカナ(遠藤香奈子)さんが絡んでおり演奏自体も担っていた、と!!彼女のお友達がチェコに住んでおられ、そのルートで、初演当時、やっと楽譜が手に入った(今はフランスで出版されていると)らしい(エンカナさんのMC)。彼女にとってコンサートでは二度目の演奏(?)ということで、演奏者のみならず聴く方にとっても、今回はとても貴重な機会!この音楽を文章で表現するのはとても難しいので、感想になっていませんが(苦笑)、ユニークな音構成の圧力・熱気と静謐さを併せ持つ魅力ある曲でした。もう一回聴けばもっと親しくなる曲だろう、と思いますうまい!。マルティヌー、作品の多くを聴きたい作曲家です。

コンサートに行く目的は「音楽を聴く」ことですが、小さいホールでの眼前での演奏では、視覚的に、演奏者の顔つき・姿勢・気迫をストレートで感じることができます。トリオでは、三人の、いい音楽を創ろうという「気持ち」がダイレクトにこちらに伝わり、その真摯な演奏姿は感動を与えてくれました。とてもいい時間を過ごせ楽しかったですわーい(嬉しい顔)!またこのトリオの演奏を聴く機会が得られることを心待ちしています。

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