カミさんが嬉しそうに「今日もよその奥さんから、いつもきれいな花が咲いていますねって声をかけられたわよ」と報告をするものでしたが、最近では水撒きをしている私にも声をかけてくれるようになりました。
門柱の横につりさげてある鉢を指さし「可愛いですね、何と言う花ですか?」と尋ねられました。つい2〜3日前、カミさんに確かめたばかりだったのですが、咄嗟に出てきません。
「えーと、えーと、すみません、忘れました」「あら、よけいなことを聞いてしまって、ごめんなさいね」奥さんは軽く会釈をして通り過ぎて行ってしまいました。
それにしても情けない話ではあります。毎年咲く度にカミさんに聞いて覚えた花の名前なのに、思い出さないのです。水撒きを中断してカミさんに尋ねました。
ところがカミさんも「あれ、忘れた、ちょっと待って…」と頭を抱えました。そして2〜3分考えてから「そうだ、カランコエよ、アー、思い出してよかった」と大きく息をつきました。
「ついでに聞くけどさ、玄関前で甘い香りを放っているランの名前は?」「あー、あれはね…アレ、なんだっけ…」カミさんはまた考え込みました。そして「ギンギアナム」を思い出すまでに10分近くかかったのです。
さすがにクンシランは即答でしたが、春先の庭の花の名前を確認するのも、老夫婦にとっては脳トレになるかも…。
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