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2015年03月21日17:24

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3年間

昨日、まる三年続いたラジオ番組の最後の録音をした。

そもそもCM屋である私が能力的にできるとしても、
「他人の領域」であるところの番組制作に関わるとは思っていなかった。

それが3年も。

ガキの頃なら、中学や高校に入学して卒業しちゃう時間を費やしたのだから、
とっても長かったはずなんだけど、
終わってしまうと、ついこの間始めたような気がする。

いろいろなことがあったけど、基本的に楽しい仕事だったな。
それに「定収入」が確保されたことで、
ギャラの金額にかかわらず、案外楽にやれた。
一月仕事が無かったり、
3月や9月の改編期にだけ仕事が集中するようなこともなかったし。


「J-Wave Sounds of Story 〜Asada Jiro Library〜」
http://www.j-wave.co.jp/original/soundsofstory/

こんなのを、やっていたんです。
まさか自分が、監督するとは思わず、
3年前の3月10日ごろかなあ?

「相談がるからちょっと来て!」と言われて、
何のCMかと思いきや、
「浅田次郎の番組企画をDOCOMOにプレゼンしたいので、
 デモテープを作りたい」
と話をされた。

たぶん、番組制作の大筋は決まってたのだと思う。
DOCOMOのお偉いさんが浅田次郎ファンだということで、
D-BOOKを売ることと合わせて、この企画がそこそこ決まっていたんだろうね。

で、作品は「鉄道員」の中から「ラブ・レター」でいきたいと。

へえへえ……で、いつ撮るんですか?
「明日」
はあ??
「明日二時からスタジオ抑えてあるからそこで」
え〜〜……泣き顔

んじゃあ、とりあえず明日の朝までに原稿送りますから。

      走る人ダッシュ(走り出す様)

いくら元々の作品があるとはいえ、
40分番組に押しこむには、
半分くらい削らにゃならんのです。

原文の味わいを残しつつ、いかに感動的に話を作るか?
一晩でやれと……
wordを打つだけでも、一晩掛かりそうだわ。

で、結局プレゼンは成功し、
「番組決まりました」
ああよかったですね(じゃあギャラちょっとはもらえるな〜〜)と言ったら、
「つきましては、番組ディレクターをお願いしたい」
は??
普通こういうのは、プレゼンでおしまいで、あとは番組制作の人がやるもんですけど?
「まあまあ、やってくださいよ」
はあ。

そうして、3年が経っちまった。


いろんなことがあって、
中でも最初の年の10月に母が死んで、
そのことを誰にも言わずに仕事を続けた時が一番きつかった。

よりにもよって、お葬式の話なんか作っているし。
浅田次郎作品には、お葬式が多いのです。

1年50人として、のべ150人のイケメンや大物やら歌手やらと仕事して、
なんだかとっても面白い3年だった。



4月になったら、本気で家の問題に取り組まなくちゃね。

さて、後何年生きるのかしらないが、
この先いつまで仕事がもらえるかもわからないので、
それこそ蕎麦屋でも初めて食い扶持だけでも稼がねえと、
生活保護になっちゃうかもしれん。
どうなることやら?

そんなのが、家族の一人もいねえのに「家を建てる」とかどうなんだよ?
全部家財を売り払って、身一つになるのが一番スッキリしていいのかも……
と思うと、なかなか踏み切れない。


ともあれ、3月は卒業の季節だけど、
自分もこの歳で、一つ卒業したようだ。





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