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2015年01月09日16:54

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「ハウス・オブ・カード 野望の階段」シーズン1を見ました

ディビッド・フィンチャー監督    ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント


「ゴーン・ガール」が凄すぎて、ディビッド・フィンチャー作品を何か見たくなって借りたのが運の尽きで、年末年始でシーズン1を全部これにつぎ込むという感じでした。うん、良かった、それなりに良かったけど終わってねぇ!シーズン2とか3がある・・・3で終わってるのかが知りたい今日この頃です。


フランシス(ケヴィン・スペイシー)は下院議員で、大統領選に圧勝した現大統領から国務長官を約束されていたが、無下に断られてしまいます。耐え難い屈辱を感じたフランシスはそのことで『復讐こそ命、それ以外は無価値』とばかりに周囲の人、物を巻き込み利用して権力にすり寄ろうとするのですが、その思考も常に周囲の先にあり・・・というのが冒頭です。


非常にクリアな映像でいつものディビッド・フィンチャーっぽいですし、脚本もしっかりしています(割合あからさまにソニー製品が出てくるのが印象的ですけれどw)、役者も大好きなケヴィン・スペイシーで特に言う事ないくらい完成度は高いです。おまけにルーニー・マーラという好きな女優さんのお姉さんも出てきますし。監督も総監督ディビッド・フィンチャー以外にもジョエル・シュマッカー(「セント・エルモス・ファイアー」とか「フラット・ライナーズ」とか「オペラ座の怪人」とかの)監督ですし、タイトに作られていて良いです。シーズン1の最終話の監督アレン・コールターも非常に良かったです、デビッド・リンチっぽい始まり方で。


とにかくケヴィン・スペイシーのフランシスがイイです、そんなに言う程の悪性には感じられなかったんですが(対比としてヒース・ジョーカー・レジャーを挙げておきます)、それでもリアルな社会ドラマとして出てくる悪役ならではの場面が多く、しかも軸になるのが己の権力志向のみ、という部分がドラマ性を生んでいると思います。


そのフランシスがカメラ目線で視聴者に訴えるという演出が見事でして、とても多面的な解釈を生んでいると思います。その際のフランシスの目線と、言葉使いから生まれる目下の者を導くかのような演出で、ここが面白いのです。まるで物語の中に視聴者を引き込んでくるように感じさせます。


また野心的な記者ゾーイを演じるケイト・マーラがメイクのせいもあるのでしょうけれど、非常に上昇志向の強い目線と挑発的な口調、保守的な目上の男性に癇癪を起させ、手玉に取る感じがはまっています、決して近寄りたくないタイプの女性ですが。ルーニー・マーラだとこの高圧的な態度にもう一つ説得力が無かったと思うので、キャスティングの勝利なのではないでしょうか?


個人的に気になるキャラクターと役者として、フランシスの秘書であるダグラス・スタンパーを演じるマイケル・ケリーが良かったです。冷静でいてなおかつボスに意見できる男、彼の今後が気になりますし、断酒会での一面も深みを感じさせます。

もう一人がピーター・ルッソと、演じるコリー・ストールです。ルッソのキャラクターはどう見てもこのドラマの中では2枚も3枚も人間として敵わないのですが、そこを承知したうえで這い上がろうとする姿勢には、共感出来ますし、演じるコリー・ストールの演技も相まって説得力があります。最も、予想通りの展開ではあるのですが・・・


もう2人挙げたいのがゾーイの上司であるルーカスの最後のセリフと、同僚のスコースキーを演じるコンスタンス・ジマーです。脚本家が同じ作品ですけど「スーパーチューズデー 正義を売った日」に出てくる同じような記者マリサ・トメイのような感じで好印象を持ちました、叩きあげの女性記者で現実にいそうです。


しっかし、終わってないのが苦しい。もうまとまった休みは無いから見れそうもありません・・・
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