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2014年12月23日19:00

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「日々ロック」 「ブラック・ハッカー」

「日々ロック」 ’14


監督:入江悠 脚本:吹原幸太,入江悠 原作:榎屋克優
音楽プロデューサー:いしわたり淳治 歌:爆弾ジョニー
m:野村周平,前野朋哉,落合モトキ,岡本啓佑,古舘佑太郎
  蛭子能収,竹中直人
f :二階堂ふみ,鞠谷友子,喜多陽子


入江悠の新作。
この次が『ジョーカー・ゲーム』とのことなので
09年の『SRサイタマノラッパー』からはるばると隔絶の感があるなぁ…。
マンガ原作で 売れないロックバンドのお話。
概ね 無闇に熱い熱量とベタな笑いで構成されているのだが
原作のテイストが元々こうなのかよく判らない。
無闇に熱い熱量が空回りして鬱陶しかったり
ベタな笑いが寒かったりで
入江悠作品のカラーとはちょっと印象が違うかなぁ…と思うけれども、
楽曲の演奏シーンと
二階堂ふみ演じるトップアイドルの造形のよさが
う〜ん…な部分を払拭する感じで、
“爆音ロックエンターテインメント !! ”のコピーを裏切らず
ちゃんと成立させているんじゃないかと思う。
主演の野村周平は素っ裸になっての大熱演だけれど
この映画は“凶暴なトップアイドル宇田川咲”が引っ張っていて、
デジタル系トップアイドル(とチラシに書いてある)という設定による
音楽とルックスの造形が素晴らしく、
演じる二階堂ふみがまた おそろしくよくて、
『ほとりの朔子』『私の男』『渇き。』本作…と
今年の二階堂ふみは大豊作なんじゃないか?
音楽の熱、ロックの力みたいなものが
衒いなく素直にテーマとして称揚されているわけで、
それがイヤラシくなく響くのは入江悠だからだと思うし
彼でなければ
このマンガ的過剰が鬱陶しいお話を実写で撮って
それなりに楽しめる映画にできなかったんじゃないか…?




「ブラック・ハッカー」 ’14 (西・米)


監督・脚本:ナチョ・ビガロンド
m:イライジャ・ウッド,ニール・マスケル
f :サーシャ・グレイ


ナチョ・ビガロンドは処女長編『タイム・クライムズ』が高評価、
現在ハリウッドリメイクが進行中のスペインの新鋭らしい。
新進女優ジルの新作キャンペーンとして行われたブログコンテストで優勝し
“ジルとの二人きりのディナー”を獲得してホテルでそれを待つニックは
このディナーがキャンセルになった―と知らせを受ける。
その代り…と送られて来たのは
ジルの部屋を覗き見し 彼女のケータイを盗聴できるツールだった。
それをクリックしてしまったニックは
何者かに脅されいたぶられるジルを見て仰天するが
何者かはニックをも操って支配しようとし
ニックは犯罪に加担させられることになる―というお話。
進化したPOV方式…というか
ほぼ全編がニックのラップトップPCの画面に開く
複数のウィンドウの映像によって物語が進行・展開する。
ジルも監視されているが
ニックもまた監視されていて
ウェブカメラや監視カメラの映像を駆使して“ニックの周辺”が映し出され
観客はニックのリアル時間を体験することになる。
牽引力が強い映画なので 大変面白いが、
100分を同じ緊張感で引っ張り続けるために
次々に新たな展開が用意されているのが なんだかうそ臭くなって来る。
確かに最後まで怒涛の展開で ハラハラドキドキだけれども
あまりに都合よく展開するのが アニメみたい…。
いっそアニメだったら
ネット社会の犯罪の怖さを残酷に暴いて好印象だったかも…?
なんか実写だと
もうちょっとほんとらしさが欲しいかなぁ…。
ん…でも面白いよ!(笑)
観て損はありません。
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