鯛づくし。
和歌山に引っ越して、はや2ヶ月近く。
ご近所にPLUGというシェアキッチンがあり、そこでのイベントに参加してみた。
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先日は読書会(持ち寄った本を紹介する)があり、おそるおそる「坊っちゃん」で参加。
カントの『実践理性批判』はさすがに問題だろうと判断。(笑)
「坊っちゃん」についての僕の感想/魅力は2つ。
1)開花、学問あり(坊っちゃん、赤シャツ)と、開花前、学問なし(女給のお清)との対比。
坊っちゃんは、松山赴任前は、お清の価値に気付かなかったが、赤シャツなどと触れるうちに、「お清」という人間の心根の良さに次第に気付いていく。
「ご一新がすべて正しいのか?上滑りの開花はよくない」という漱石流の文明批評が背景にある。
2)後期の思想めいたものは文体が暗い。
比べて、「坊っちゃん」の頃の文体は屈託がない。
俳諧に凝っていた時期でもあり、文章に隙がない。
そんなことを慌てて、当日語った次第。
でも第三者に魅力を語るというのは難しい。
よい経験になった。
それから「坊っちゃん」の鉄道技師になり、お清と一緒に暮らすというフィナーレはどうかという問題(井上ひさしさんが突っ込んでいた)も気にかかった。
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その翌日、PLUGの前を通ると「杉ちゃんの釣果で一杯やろう会」というのがあって誘われる。
当日杉ちゃんが釣ってくる鯛その他を目当てに飲もうという趣向。
釣れなければ、ただの白菜鍋。(笑)
幸い11匹釣れたとの情報が届く!
夕方の用事を早々に済ませて、PLUGにダッシュ。
料理作りは終了し、もう鍋がはじまろうとしているではないか。
・カルパッチョ
・お造り&湯引き
・天ぷら
・鍋
・鯛めし
・鯛の塩釜蒸し
・雑炊
というラインナップ。
シェアキッチンなので、セルフな部分もあるが、これで飲み放題¥1800は安い!
お造りはじめ竹筒の鯛めしも美味しかったが、一番の目玉は鯛の塩釜蒸しである。
はじめて食したが、これは美味しかった。
あまりにも皆がむらがって、三口くらいだったが、うまい。
料理屋でも僕は食べたことがない。
作ってくれたのは、メキシコ料理屋のシェフの人だが、料理好きセンスが良いのだろう、美味しかった。
中学1年の女の子(超利発!)も参加していたが、「大人が理性を失って食べてる」と言っていたが、正にそうで、僕も塩釜蒸しにはむらがった口である。
職後は、ボードゲーム(名前失念)をやり中学生も参加。
中学生は帰宅時間になり、大人たちの交流の場に。
飲み放題とはいえ、初対面の人が多いので、酔いは半分。
面白いと思ったのは、「ZINE」という同人誌の簡単なものを作るというプロジェクト。
サンプルを見せてもらったが、製作者一名の小さいものから、数人がかりで広告が入ったものまで。
無料でなく、¥300とか有料なのが、特徴?で、サブカル(死語かw)的要素。
中には学級新聞みたいな裏表一枚というものもある。(それがけっこう読ませるのだ。漫画チックなイラストがあって。)
よくあるのは地元民が考えたガイドブックというパターンだそうだ。
ネットによる活字情報が多くなったとはいえ、アナログによる印刷はメリットや魅力も依然多い。
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鯛の魅力、新しい若者文化を堪能した一夜でした。
次回は缶詰バーとか、餅つき大会とか、時うどんをきいてうどんとか、いろいろあるようです。
全部は参加できませんが、楽しみです。
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