不思議な山

電車を降りた。
少し歩くとバス停がある。
窓口でどのバスに乗ればいいのか聞いた。
バスはすぐに来た。

その山は昔見たガイドブックに載っていたはずだ。
名前は覚えていない。
ただ、ずっと行きたいと思っていた山のようだった。

バスを降りて歩き出す。
皆とは違った方向だ。
どうやら今日その山に登るのは私だけらしい。

山小屋に着いた。
二階建ての大きな山小屋だった。
二階が寝る場所で一階は食堂のようだった。

私は荷物を広げて、自分の場所を確保した。
だが、気づくと自分の居場所はなくなっていた。
しかたないので、狭いわずかな隙間にもぐりこんで横になった。

その山は富士山と奥秩父の間にあると聞いた。
だが、地図を見てもどこにもそれらしき山はなかった。

その山は火山のようだった。
草木がまったく生えてなかった。
その山を下るには急斜面を真直ぐに下らないといけないらしい。

あの山はどこだったんだろうか。
私はその山に登ったのだろうか。

気が付くと温かな布団の中でまどろんでいた。


あああっ〜〜〜、山に行きたい！！！