心配された台風も南海上を足早に通り過ぎてちょっと涼しすぎるくらいの土曜日でした。マーラーの9番は、10年ほど前に、シカゴ響を聴いて以来なので楽しみです。
(前半)
チャイコフスキー
ロココ風の主題による変奏曲イ長調 作品33
(後半)
マーラー
交響曲第9番 ニ長調
指揮:アレクサンドル・ラザレフ
チェロ:横坂 源
コンマス:木野 雅之
ソロチェロ:菊池和也
今日のマーラーは1曲が長いので、夕方早目に家を出て、みなとみらいで腹ごしらえ・・・そのせいで、前半せっかくの横坂氏のチャイコフスキーはほとんど記憶なく終了。。覚えているのは馴染みのメロディを精緻で軽快に演奏する若きチェリストの姿のみ。残念です。
前半の十分な休養により、長丁場の後半はしっかり集中できました。
ラザレフのマーラー9番とは、ちょと想像付きにくかったのですが、前半は大体想像通りの展開、情緒というよりはダイナミック感が先行した演奏で、まあ「こんなものか」という感じでしたが、後半に来て一転、極端に揺らされるテンポと強弱に乗った弦の美しさ(本当に心のヒダに染み込む澄んだ音)にまたしても落涙。
フィナーレに向け、オケもお客さんもどんどん集中力を上げる。息を引き取るように終わる最後の和音が消えた後、1分以上の2千人の沈黙。マーラーの音楽が皆に十分行き渡ったことを見計らうかのように指揮者が振り向き大喝采となりました。
演奏はもちろんですが、いつもながら横浜のお客さんの集中力も素晴らしいものでした。
追記)学生の頃、マーラーの交響曲は熱狂して聞いていたのですが、今改めて向き合うとまた違った趣で心に迫ります。単純に共感できるメロディーラインに惹かれるだけでなく細部まで考え抜かれた無駄の無さに共感します。何だか年食ってから行く京都みたいな感じですね。
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