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2012年02月25日17:22

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アミュー笑ホール寄席

『アミュー笑ホール寄席』に行きました。毎度お馴染み、母&母の友人殿と一緒。何か、必ず、私の分のチケットも用意されるのです。ひょっとすると、母の友人殿も、私が「お笑いの舞台だったら何でも見る」と思っているのかも知れません。まぁ、合ってますが。基本、何でも見ます(好みはあるけれど)。

※以下、『アミュー笑ホール寄席』の感想を書きます。落語は、ネタバレしても、面白い芸能だとは思うのですが、「落語初ヴァージンは、志ん朝に捧げるって決めてるの!」とか、そういう方がいないとも限らないので、ネタバレがお嫌な方は、やはり読まれない方が宜しいかと存じます。

それでは、ネタバレOKの方のみいらっしゃいまし〜。

アミュー笑ホール寄席
会場:アミューたちかわ(立川市民会館) 小ホール

※以下、お品書きです( )内は演目。

・開口一番 立川らく八(たらちね)
・桂 三木男(ガマの油)
・立川 らく次(雛鍔)
・春風亭一之輔(茶の湯)
〜仲入り 抽選会〜
・ 三遊亭王楽(あぶない刑事)
・林家たい平(井戸の茶碗)

・開口一番 立川らく八(たらちね)
たらちねは、絶対私の日記を遡ると、何処かに、粗筋があるので、それを読んで頂ければ。
職人の家に、奥女中をしていた、やたら言葉が丁寧なお嫁さんが来ちゃう話ね。

でも、コレ、ショートヴァージョンだった。開口一番で前座さんだからでしょうかね?「あ〜ら我が君〜、あ〜ら我が君〜」まで行かない。「一羽の鶴の夢を見て〜・・・鶴女、鶴女と申せしが〜」と、名前の来歴を滔々と言って、職人さんが、それ全部を『名前』だと思うところまでしかやらなかったです。ここまでだと、何か、『寿限無』みたい(^_^;)。

・桂 三木男(ガマの油)
コレも遡ると何処かに粗筋載ってるような気がするな。
蝦蟇の油売り。酒を飲んで、蝦蟇の油を売ろうとしたから、さあ大変。へべれけなので、口上もまともに言えないは、刀で「1枚が2枚〜2枚が4枚〜」と紙を切るのもいい加減。

コレの見せ場は、やはり、蝦蟇の油売りの口上なんでしょうね。ツラツラ〜と「四六、五六は何処分かる?前足の指が四本、後ろ足の指が6本。コレは、そんじょそこらではお目にかかれない、筑波山の山奥の四六の蝦蟇だ!」の口上を言うのが見せ場なんじゃないかと。

終盤、へべれけの蝦蟇の油売りが、刀で腕を切っちゃって、蝦蟇の油を塗って、「これにて、血が止まる・・止まらないね?」と言うのは、面白いよな。あと、結果「こんな蝦蟇、そこら中にいるよ!」って言う。

今もいるのかな?蝦蟇の油売りって。あれ、刀に細工があるんですってね。根本だけに刃がついてるらしく、紙を切る時は、刃があるところで切るんだって。で、腕を切る時は、刃のないところで切って、その刃先には血糊がついてるから、切れてるように見えて、で、蝦蟇の油を塗って、血糊をふき取って、傷口がふさがったように見せるんだそうですよ。

・立川 らく次(雛鍔)
とある大名のお坊ちゃんが、庶民の家に遊びに来た。落ちていたお金を拾い、「何か落ちていた」と言う。家臣が「それは何だと思いますか?」と問うと、子供は「丸くて、字が書いてあって、四角い穴があいている。コレは、お雛様の刀の鍔(つば)であろう。」と言う。それを見ていて、その様子を熊(だったかな?)に伝える。お坊ちゃんだから、お金を知らない・・と言うエピソードなのだが、熊の子供が、コレを真似しだす。「何か落ちていた〜」「わざとらしい。何だと思う?」「丸くて、字が書いてあって、四角い穴があいている。お雛様の鍔であろう〜。」返せと言うと、「嫌だね。コレで、芋を買うんだから!」

落語には子供が結構出て来るけど、おおむね、庶民の子供は皆逞しい(笑)。コレもそう。

・春風亭一之輔(茶の湯)
一之輔氏。今春、真打昇進なさるそうです。おめでとうございます!で、真打お披露目公演のポスター(フライヤーも)。あまりに恰好良く写っていて、誰だか自分でも分からなかったと。東京には5つの寄席があるが、その全部に貼らせてもらったのだが、早速そのうちの2枚には、目に画鋲が刺さっていたと。そして、1枚には額に『やっぱり辞退します』といたずら書きが書かれていたと。「辞退しないですよ?」

茶の湯。コレも、何処かに、粗筋ありそうだな・・・。
とある隠居さん。蔵前から根岸に引っ越してきた。暇を持て余し、茶の湯を始めることに。しかし、大昔にやったきりだから、やり方など、すっかり忘れている。
小僧の定吉にご隠居は「まず、青い何かを入れるんだったが何だったか?」と問う。小僧が買って来たのは『青きなこ』(うぐいす餅のまわりについてる粉ね)。ご隠居、青きな粉をかき混ぜるも、当然、泡立つワケもなく・・・。「何か、泡を立てる薬を入れるんじゃなかったか?」と小僧に問い、小僧が買って来たのは『ムクの皮』(木の皮なのだが、江戸期は、しゃぼんの代わりに使った)。青きなこ&ムクの皮と言う、得体の知れない(笑)液体を作るご隠居。そして、それを飲まされる定吉。腹を下し「こんな苦しみを自分だけ受けるのは嫌!」と、近所の人を、茶の湯に誘うコトに。来たのは、とび職の棟梁、手習いの先生、豆腐屋さん。皆、茶の湯なんて知らないので、四苦八苦して、この場をやり過ごす。
そうこうしてるうちに、菓子代がかさむコトに気づいた隠居。
芋を大量に買い、黒蜜と黒砂糖で味付けし、灯し油(今で言う灯油だ・(^_^;))を塗ったおちょこに入れ、型抜きをした『利休饅頭』なるモノを考案。真っ黒で見た目、ゴキブリの背中のような菓子なのだが・・・。

ある日、蔵前に住んでいた時の友達が遊びに来た。友達「ご隠居様のところで、釜が開く(茶の湯をするの意味)と聞き、馳せ参じました。」と、飛んで火にいる夏の虫!(^_^;)
当然、ご隠居は、件の独創的な茶の湯で、友達を困惑させ、友達は利休饅頭を食べ、吐きそうに。人前で吐くわけにはいかず、友達は、「ちょっと厠へ・・・」とはけ、垣根を隔てた、畑目がけて、「こんなモノ食えるか!」とばかりに饅頭を投げ捨てる。
饅頭は、畑仕事をしていた農夫に命中。農夫「あ、また茶の湯か。」

一之輔さんの茶の湯は、アクションが多くて楽しかったです。茶の湯の3べん回す・・とか、どうやるか知らないから、持ったままの状態で、ぐるぐる3回回したり、吐きそうな時の演技もオーバーアクトでやってみたり。
一之輔さんアレンジで、「オマエ、自ら隠居の家に行ったんだろ?俺、違うもの。俺、往来歩いてたら、麻袋後ろから被せられて、気づいたら、隠居の家で、こう・・手を縛られて(磔状態)。で、無理やり、口の中に漏斗でジャー。横見たら、ソファに定吉座って、猫をこう撫でてた。」ってのがやたら可笑しかった。何処の悪の組織じゃ!(笑) 定吉がボスなんでしょうか?(推定年齢せいぜいが10歳くらいですが?) 利休饅頭のゴキブリの背中〜も、一之輔さんアレンジだよね。でも、この一言で、凄くイメージ出来ますね。真っ黒(黒蜜&黒砂糖なので)で、灯油塗っちゃったから、てらてら光ってて・・・。

〜仲入り 抽選会〜
仲入りは、サイン色紙が当たる抽選会などをやる。三木男氏が、らく次さんに「談志に落語教わったんでしょ?」と言われ、「芝浜を教わった」と言ったら、「俺だって教わってないのに!」と文句を言っていた。(らく次さんは、志らくさんの弟子) らく次氏「ただで、談志の落語聞いたんでしょ?アンタ1人の為に、目の前で談志が落語やったんでしょ?」 三木男氏「やめて下さいよ!お客さん、引いちゃってるじゃないですか!」(私も、ちょっと羨ましいって思ってよ。1人の為だけに演じられる、談志の芝浜)

・三遊亭王楽(あぶない刑事)
新作落語でした。何でも、『ガマの油』をやるつもりで来たら、先にやられちゃったんだそうな。
好楽氏(王楽さんの父上)と親子会をやっらしいのだが、今朝、羽田について、その足で立川に来たは良いが、4時に到着しちゃったらしい。「このまわり何もない(駅から13分歩いたところにあるので、繁華街から離れている)。暇で暇で〜」

刑事と犯人。犯人が人質をとり立てこもっている。刑事「オマエが、OLの下着泥棒をしようと思い、間違って、隣に入ってしまい、70歳のおばあさんの下着を取ってしまったコトは気の毒に思う!しかし、諦めてお縄につけ!」この刑事さん、やたら、謎かけや、ダジャレを連発。犯人が笑ったところで、逮捕・・となるが。と、ここでパン工場の昼休憩。実はこの刑事は、工場の先輩と後輩がやっていたコント。後輩「入社早々、こんな分厚い本渡されて。パン作りのマニュアルかな?って思ったら、この台本じゃないですか?何ですか、僕の刑事と1人人質2役って。」 文句を言う後輩を後目に、先輩はコンビニに行ってしまう。が、ここで、コンビニ強盗にでくわす。常日頃から、刑事コントで訓練(?)をしてきた、この男。果敢にも(?)と言うか、マヌケにも、コント通り、コンビニ強盗犯人に、刑事のフリで挑もうとするが・・・。

王楽さんは新作もやるんですね。悪くなかったけど、もう少し捻りが欲しかったような気がしました。ようは、台本通りには進まない・・と言う感じに進むので。ちょっとリンクするところがあっても面白かったかな?と。

・林家たい平(井戸の茶碗)
たい平さんは、2時半に会場入りをしてしまったらしい。で、近所を散歩したら、生命保険会社の前に、仏壇屋だあったと。「生命保険会社からお金が下りたら、ここで使えってコトでしょうかね?」

井戸の茶碗。コレは、つい最近の落語会の日記にも書いてある・・はず。
正直清兵衛さんが出てくる話ね。
屑やの清兵衛さんが路地を行くと、ボロを纏った娘が呼びとめる。千代田ぼく斎と名乗る浪人者に、先祖代々受け継がれた仏像を託され、その仏像を、細川家の家臣である高木が入手。汚れていたので磨くと、中から50両が。コレは貰えぬと、清兵衛を仲介役にして、50両を千代田の元に返そうとするも、千代田は頑なに受け取らず、高木も引き下がらずで、結果、大家が仲介に入り、10両清兵衛、20両づつを、千代田と高木で分けることに。受け取らない千代田を納得させる為、受取賃として、茶碗を預かって来るが、コレが実は、世にも珍しい井戸の茶碗!お殿様が気に入り、300両でお買い上げ。再び、屑屋が呼ばれ、千代田との仲介役に。やはり頑なに受け取らないが、高木が独り身と知り、娘を高木の嫁にして、150両は支度金とするコトに。その報告を高木にすると、高木も千代田の一本気で真面目な性格に惚れ、そんな男の娘ならと了解する。清兵衛「何、今、長屋でくすぶってますが、元は良いんだ。磨けば光りますよ!」 高木「いや、磨くのはやめておこう。また、小判が出るといけない。」

コレ、清兵衛が「お嬢さんを高木様の嫁にやったらどうですか?」って言うパターンと、千代田自らが「高木殿に娘を差し上げたい。」と言うパターンがあるんですね。今回は後者。前見た時は、前者だった。

清兵衛と屑屋仲間の会話も楽しい。「洗ってたらきっと首が落ちたんだ。侍にとって、首が落ちるんなんて、そんな縁起の悪いコトはねえから、きっと、今、その仏像を売った屑屋を血眼になって探してるんだ。」ってやつ。怯える清兵衛(笑)。
清兵衛さんの人の好さってか、ちょっと「馬鹿なんじゃねえか?」って言うほどの世話焼きっぷりも可笑しいよね。千代田と高木の間を右往左往。「私、このまま年とっちまいますよ!」とか、「50両で斬り殺されそうになったんですよ!?150両なんて持って行ったら、大砲で撃たれますよ〜。」とか。

次回の落語会は6月15日だそうです。あ、次回、志らくさんが出るね!あ、志ら乃さんも出る!
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