mixiユーザー(id:24232)

2009年01月21日01:15

194 view

ゴム製ターンテーブルシート

 ターンテーブルシートったらゴムに決まってるだろう、なんて常識は今更生き残ってないよね。

 M氏はDJ志望だったからDJ用に生き残った某Tブランドのブレイヤーを買った。DJ用途を強く意識した製品なのでゴムシートの他にDJ用スリップシートがついてきたそうな。勿論彼は迷わずスリップシートに交換して使っていた。
 このスリップシートってのが微妙な代物で、強い力を加えるとあっさり滑るが通常の演奏の範囲ではギリギリ最大静止摩擦力の範疇で滑らない。この絶妙さはP社の技術力の高さを示すものだろう。
 しかし、スリップシートなれば溝を無駄に傷めないよう真っ平に作られている。LP盤は溝を保護するため外周部とレーベル部を厚くして下になった面が卓面に触れないよう作られているので、要するに音溝のあたりが常に浮いた状態で演奏される事になるのだ。それじゃ盤鳴きがモロに出てしまう。
 それでゴムシートを探し出して交換するよう強く推奨していたのが、やっと見つかったと言うので早速聴きに行った。かなり厚手のゴムシートだ。

 久しぶりに聴くゴムシートの音。「久しぶり」というのは彼の所ではスリップシートで聴いていたとかいう話ではない。僕自身20年来ゴムシートなんか使っていないのだ。そして今日、僕がゴムシートと決別した理由をしみじみ思い出した。もう何と言うか「ぶよぶよ」なのだ。曖昧で不明瞭で、ちっとも「見えない」ナマクラな音。ゴムシートってこんなに酷い物だったっけ。別にTブランドだからとかって話じゃないよねこれは。
 何が起きてこんな音になってしまうのかは四半世紀前に解明してある。そのメカニズム「ダイナミック・フラッター」に思い至った時には既にLPの時代は終わろうとしていて僕は世界に何の貢献もできなかった。しかし今、改めてこの音を聴いてしまうと…どうにかしたいと思ってしまう。フル・フラット以後システムのいろんな要素が「見える」ようになってしまった彼のシステムには不幸なスパイラルが訪れようとしている。
 今更どうにかできるのか。…ならないんだろうなぁ。ハード系シートが豊富に売られていた時代は遠い過去だ。ググってみると今も思ったよりいろんな製品が出回っているが…どれもイマイチ。とりあえずコルクシート切って試してみるかな。
1 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2009年01月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の日記

もっと見る