知らない人に、付いていかない。簡単に、鳴かない。ちゃんと、一人で帰ります。足を開かないようにします。髪を乾かしました。テレビは観ません。本は二度読みます。腕を組むのは、嫌いです。濡れるのは、好きです。下手なキスは、しないで下さい。
肩を抱いて、唇を重ねました。小さな膨らみが、手の中で揺れていました。微かな喘ぎ声と、濡れた瞳。先端を摘まんであげましょう。ゆっくりと優しく、捏ねるよう。金曜日の夜のこと。せがんでいるの?今は、そんな時間?中指が挿っていきます。そっとそっと。
階段に立って、道行く車を眺めていました。肩を寄せあって、唇を重ねあって。風に髪が流れて、二人を隠すように。行く雨に絶えながら。吹く風に向かいながら。それでも欠かさずに、いつもの場所で。スカートは、ただ邪魔になるだけ。忍ばせた手は、そこにたど
髪が邪魔にならないように。鋏を入れてあげました。露になった首筋に、唇を寄せてあげましょう。白い肌に、紅い紅が移りました。夏がやってきます。涼しげに感じます。その髪に似合う首輪を買ってあげましょう。
抱きたい。とか。抱かせて。とか。ある女性の口から聞かされました。そんな程度の言葉を、二言三言。もう、その後には、唇を重ねていました。好奇心?悪戯心?その頃は、きっと、そんな感じだったのでしょう。女性が好きです。そう言える切っ掛けになったのは
また、いつものように、淡々と仕事をこなし。また、いつものように、帰宅の途につきます。相変わらずの生活。曇がちな空の下。不快な空気に包まれて。それでも、また淡々と。絡みつくような視線は、煩わしさを覚えます。どこか、お腹の奥が痛むように。そうい
そんなに泪を流すなんて。よほどのこと。いいえ、そうじゃないの。踞って、肩を震わせて。頬に流れた泪は、手の平に落ちて。いいえ、きっとそうじゃないから。あと少しの時間。タクシーを予約する?その前に、シャワーを浴びましょうか?何をしようと構わない
戯れるほどに、気持ちは解れて。愛しあう度に、何かを感じて。それは何?きっと分からない。けれども、また愛しあって。はだかの私は、乱れていきます。探って、探られて。まだまだ足りないと、身体が震えます。髪に触れて、キスをして。何も見えないけれど。
始発までには、半端な時間。何をすることもできなくて。新聞配達のお兄さんが、手を振ってくれました。大きなトラックが、通りすぎていきます。やっぱり、タクシーを拾いましょう。気だるい朝の時間。嫌いだけれど、好きなのかも。見慣れた街の風景。何度も交
日が落ちて来た頃には、海を後にして。触れた手は、繋ぐこともなくて。風は二人の距離を広げたままに。唇を閉じます。うつろいの時間。子供の声は、空に消えていきました。煉瓦の建物。石畳の道。何もかも、視界から外れていきます。単純な言葉は、煩わしいだ
必要以上になついて。必要以上に泪して。必要以上に声を上げて。髪を撫でれば、咽を鳴らして。耳に触れれば、唇が濡れます。あれから、従順な野良になりました。まだしばらくは、楽しませてくれるでしょう。
これから向かいます。と、ひとつめのメール。もう少しです。と、ふたつめのメール。ずい分と距離のかかる場所。いつの間にやら、雨も降り出して来ました。傘は持ったかしら?それとも、濡れた姿のまま?きっと、下着も穿いていないのでしょう。すぐにでも、シ
仰ぎ見る空は、久しく月の灯り。絶え間ない、車の灯りと混ざり合います。何処へ流れて行くのでしょう。たどり着く先は、誰も同じに。指先は、ゆっくりと。舌先は、丁寧に。探り合って、捜し合って。やがて、その場所を見つけるのでしょう。温かく、泥濘んだ場
テーブルに、カップが3つ。他愛もない話に、仕方なく頷いて。中身のない話に、笑ってみたり。だから、男どもは。私が頬杖ついている姿を、窓の外から私が見てる。口端を上げながら、きっと笑ってる。まだ帰らないの?早く帰ろうよ。私が、そう言ってる。そっ
止む気配のない雨が、まだ続いています。それでも、東の空は明るくなって、一日の始まりを感じます。あの娘は、傘を持って部屋を出ました。二人で入るには、とてもとても小さくて。温まった身体は、きっと冷えてしまうのでしょう。陳腐な言葉は必要なくて。た
耳鳴りのような、夜の音。ざわめくような、人の声。煩わしさから逃げるように、ここから去らないと。雨の気配は、空の上に隠れて。今のうちにと、急かしているようです。あなたは、無事に帰れますか?嘆いた後の、後の後に。そのくらいがいいと、強がってみて
梅雨という季節になったらしく。傘が手離せなくなること。空気が重くて、息苦しく感じます。肌にまとわる蒸し暑さに、まだ慣れていないのでしょうか。同じ暑さでも、それは違うもの。コンディショナに頼っていても、体調を崩してしまう。これからは、裸で過ご
型にはまった行為は嫌いです。虐め方ひとつひとつ、人それぞれに。その時時、その時時で。幾様にも変わることで、楽しめることもあるでしょう。例え望んでいようと。望まれていなくとも。それさえも、悦びとなるように。人がすることを真似てみますか?そう虐
歯がゆいような。それでいて、心地好くて。揺れる箱の中で、踊っていたり。月の光は、眩くて。私には、恐々と感じる夜の時間。何処へ行くにも、まとわり着いて。何をするにも、肌に感じています。私と逝きますか?それは、自由だから。朝の光が、近くなって。