祖父の代から織田家と松平家は宿敵であり、嫡子信康の腹を切らせた信長を、家康が全面的に信頼していたはずはない。ゆえあって同盟関係にあっても、相手はいつ牙を剥いてくるかしれない怜悧な猛獣だ。表面は律義者を装いながら家康は、常に腹に一物かかえ、
「教養」を論じる人は、「自分はそれを持っている」という無言の宣言をしているように思われがちだが、そんなことはない。量の多寡や、質の高低こそあれ、教養は誰しもが備え持っているものであり、誰でもそれを手がかりして論じることはできる。では教養とは
電車の中、スマートフォンで、「リコントドケ」はそこで手に入るかと問い合わせている女性がいた。彼女の手首から腕にかけて、長い絆創膏がたくさん貼ってあった。なにも電車の中からそんな問い合わせをしなくてもよさそうなものだが、きっとだれかに聞いて