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三 さて、最後に小生の本書に対する感想を述べたい。本書は1)難しすぎず、易しすぎないモームの文章、2)そのモーム作品に対する行方教授の愛着、3)英文精読についての同教授の情熱、が緊密に合はさつてできた、これこそ本当のコラボレーションと

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   二 ここからは、一部を少し引用する。原文、行方教授氏による「試訳」、「決定訳」、「翻訳」と、往年の中野好夫訳の該当部分である(中野訳は現在流布してゐる新潮文庫版ではなく、新潮社『新潮世界文学30 モームI』(1968年6月刊)による)。 

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行方昭夫 『東大名誉教授と名作・モームの『赤毛』を読む 英文精読術』  2015年11月10 日 第1刷発行 (DHC)                            一 1月の後半に紀伊國屋書店新宿本店で買つたのだが、もう3刷まで行つてゐた。売れ

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William Somerset Maugham: Rain and Other South Sea Stories (Dover Thrift Editions)  サマセット・モームは旅行家であつた。1916年、42歳の時にアメリカおよび南海諸島に赴き、その後、結核療養のためのサナトリウム入院をはさみ、1919年(45歳)には2度

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行方昭夫 『英語のセンスを磨く―実践英語への誘い』2003年01月29日 第1刷発行岩波書店 行方昭夫の「英語精読本」のうち、たぶん最上級の一冊。もともとは、雑誌「英語青年」で著者が長年出題者を務めた「英文解釈練習」講座の材料にあまり手を加へず、本

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Arthur C. Clarke: Childhood’s End (Del Rey) 言はずと知れたA.C.クラーク(1917−2008)の代表作であり、SF史における屈指の名作と言つてよからう。初刊は米ソ冷戦時代の1953年で、第1章はそれを背景としたものだつたが、今回読んだデルレイ

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行方昭夫 『英文の読み方』2007年05月22日 第1刷発行岩波新書 1075 著者は1931年東京生れ。1955年東京大学教養学部イギリス科卒業、東京大学名誉教授、東洋学園大学名誉教授。 クローバー『イシ』、ジェイムズ『ある婦人の肖像』、モーム『人間の

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