今回のジャッロ映画研究会は、前回同様にR・カンピニー(米インディアナ大学フランス学部客員教授)の実在主義的推理小説論を参考にしつつ、ジャッロ小説とジャッロ映画の構造分析を進めていきます。 カンピニーはジョン・ディクスン・カーやエラリー・クイーンらの古典的推理小説に於けるサスペンス或いはトリックには一つのパターンがあったと分析していますが、そのパターンは数十年後に製作されたジャッロ映画にも当てはまるものなのでしょうか。 今回はカーやクイーンの他、1978年にモンダドーリ社のジャッロ・シリーズ1515号として発売された『突然、パリで(Improvvisamente, A Parigi)』に於ける変死事件とその推理プロセスを事例に用いて、ジャッロ小説とジャッロ映画の構造比較を行っていきます。