「千億祥也の神秘音楽の世界」のＣＤの収集

８月下旬、猛暑から急変して一般人には肌寒さを感じる気候になり、一年中半袖姿の私は一寸ホットした感じになりましたので、浅草に先祖供養のために、いつも訪れている念珠堂に出向きました。

念珠堂は、念珠製作・香り用品・仏壇・巡礼用品・密教法具・写経用品・神棚を中心に販売しているショップで、雷門近辺に昔々からありました。

いつもは、香りを楽しむお香を購入したり、仏教・神道関係のグッズを買い集めていました。

その念珠堂のＣＤコーナーに、テーマの「千億祥也の神秘音楽の世界」をみつけ、そのＣＤのカタログを貰うことが出来ました。

千億祥也（せんおく　さちや）と呼ばれている作曲家は、今までに知っていませんでした。

何と、日本やチェベットの密教をはじめ、種々の神秘主義をマスターされ、神秘ヨーガのための瞑想音楽を作曲しているとの記述が目に留まりましたが、念珠堂では定価で販売されているため、購入意欲は生じませんでした。

猛暑も解消され、神保町散策に出かけたところ、書泉の４階のヒーリング・コーナーに、この新品ＣＤがディスカントされた値段で売られており、騙されたと想って、全６枚を買ってしまいました。

定価３２００円のＣＤが２０７４円で、定価３５００円のＣＤが２２６９円で販売されていたのです。

第一集は、「黄金の華の秘密」による音楽で、「風のヨーガ」と題し、
第１曲目は、泥の沼に咲く白い蓮華（大乗仏教ー南インド）、
第２極名は、風の馬（ルンタ）（ボーン教−チベット）、
第３曲目は、黄金の華の秘密（道教ー中国）、
第４曲目は、結合（コニウンクチオ）（ヒンドゥー教ー北インド）、
第５曲目は、風に乗って太陽に向かう魂（真言密教ー日本）
とあり、電子楽器をはじめ、アコースティック楽器、ヴォイスも交じって、あちらの世界に赴いていく感じありの音楽作品で、クラシック音楽マニア、宗教音楽マニアにとっても入り易いものでした。

神秘的な香気を豊かに感じ得る作品でしたね。

ヨーガの監修は、一環して、ライフ・サラダ代表の舞島杏香（まいしま　きょうか）嬢でした。

第二集は、「チベットの死者の書」による音楽で、
第１曲目は、死の瞬間の中有（チカエ・バルト）、
第２曲目は、霊的姿の中有（チカエ・バルト）、
第３曲目は、寂静憤怒百十尊曼荼羅成就法（サブチョン・シト・ゴンバ・ランドル）、
第４曲目は、大印（チャクチェン）、
第５曲目は、大究竟（ゾクチェン）
とあり、死者の書の雰囲気が醸し出されている感じに聴こえてくるところが凄過ぎです。

第三集は、「チベットの医学タントラ」による音楽で、
第１曲目は、ミロバランノキ（アウラ）、
第２曲目は、生命を救済する医学の真髄、
第３曲目は、霊薬（チェー・メン）、
第４曲目は、サンギェー・メンラ、
第５曲目は、ウーギェン・メンラ
とあり、薬師如来や阿弥陀如来をはじめ、チョベットのウーギェン・メンラの奥義を表現した音楽で、セックス・アピール満点と言うよりは、タントラ乗の秘法のイメージを醸し出している作品に出来上がっていると感じました。

第四集は、「チベットの新訳密教」による音楽で、「無上ヨーガ」と題して、
第１曲目は、ヴァジュラバイラヴァ（密教史上最強の調伏法）、
第２曲目は、グヒヤサマージャ（ツォンカパの双入次第）、
第３曲目は、チャクラサンヴァラ（霊的身体論の秘儀）、
第４曲目は、ヘーヴァジュラ（性の極限にある悟り）、
第５曲目は、カーラチャクラ（大宇宙と人体宇宙の結合）
とあり、善と悪の葛藤劇的な雰囲気が味わえる神秘性を醸し出した作品になっているところに凄みを感じました。

第五集は、「甘露軍茶利ヨーガ成就法」による音楽で、
第１曲目のみで、６０分弱通して、クンダリーニ・ヨーガが再現されています。
これは、ヨーガの真髄とユング心理学による科学的アプローチと題され、
悟りの境地を感じさせる音楽作品に出来上がっていると感じました。

第六集は、「胎蔵界：夢と安らぎと悟りのヨーガ」と題され、
第１曲目は、大心の摩訶、
第２曲目は、地神驚発の音楽、
第３曲目は、金剛加持の音楽、
第４曲目は、降三世瓶灌頂の音楽、
第５曲目は、夢の瞑想（ミラムの成就）
とあり、悟りの世界へ誘う曼荼羅の世界観を感じました。

世界中の宗教音楽を融合・融和させたような音楽思想観を感じた次第です。

正に、神秘主義的な雰囲気がたっぷりと味わえた音楽に出来上がっており、久しぶりの逸品（いっぴん）になりました。