延岡市の佐藤焼酎製造場(水江順治社長)は市内で生産された芋を使った芋焼酎「祥雲亮天(しょううんりょうてん)」を発売した。これまで、地元産の芋焼酎がなかった同市。水江社長は「地元への愛着を高めてもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。
原料のコガネセンガンを生産したのは、市内で酒販店・酒のミネダを営む峯田克明さん(38)。芋焼酎に人気が集まり、市外産の焼酎ばかり売れていく現状に「地元産の芋焼酎があれば、もっと地元の物に目を向けてもらえるのでは」と四年前、祖父の畑で種芋から苗を増やしはじめた。
昨年秋、ようやく一・六トンを収穫。麦焼酎を主に製造してきた市内唯一の焼酎蔵元である同製造場に持ち掛けた。芋焼酎製造を検討中だった同製造場も提案を快諾。昨年冬に仕込み、一年間寝かせての販売となった。
水江社長によると、祥雲亮天は「芋のほのかな甘さを生かした素朴な味わい」。酒のミネダでの売れ行きも好調だという。地元産の芋にこだわったため、今年の出荷量は六石(一石=百升)。市内で飲んでくれる人だけに販売している。峯田さんは「ご迷惑をおかけするが、商品化の意図を理解して」と話す。
オススメゲーム
メンバーの参加コミュニティ
困ったときには