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詳細 2014年9月14日 03:39更新

ネットワークを構築する場合、パソコン同士や機器を接続しなければなりませんが、その方法は「有線」か「無線」のどちらかになります。

無線については次項で解説しますが、多くの場合ネットワークは有線、つまり「ケーブル」で接続されて一般的なLANが構築されます。(LANについては、LAN・WANとは を参照してください)

ただ、一口にケーブルと言っても、インターフェースとは で解説したとおり、多くの種類や規格(形状)があります。どのような種類にしろ、パソコンや周辺機器同士をネットワーク化してしまえばLANになり得るわけですが、IEEEなどで規定されているように、LANの構築には標準的な規格(ルール)があり、ケーブルもその規格に従って選択します。

本項では、一般的な有線LANの規格と、LAN規格に合わせて選択されるLANケーブルの種類と特徴について解説します。

さて、まずLANケーブルの「種類」ですが、LANケーブルには「同軸ケーブル」「ツイストペアケーブル(より対線)」「光ファイバーケーブル」などがあります。

同軸ケーブルは、伝送用の一本の芯線(銅線など)を絶縁体で囲み、その外側をコーディングしたケーブルです。テレビのアンテナ用に使われるケーブルが代表的な同軸ケーブルになります。外部との干渉(ノイズ)が小さいという特徴があります。

ツイストペアケーブルは、その名のとおり、2本の芯線(銅線)を1対(ペア)としてより合わせ、その外側をコーティングしたケーブルになります。

芯線の数は、ツイストペアケーブルの規格(詳しくは後述します)によって異なりますが、代表的な8芯のツイストペアケーブルを例にすると、8つの細い芯線を、2組1対としてより合わせて4本とし、さらにその4本をより合わせて、1束の大きなより線となっています。

さらに厳密には、芯線においても単線とより線があり、単線は1本の銅線(単線×8芯)ですが、より線はさらに細い7本の銅線をより合せて芯線を形成しています。単線の場合は1本×8芯、より線の場合は7本×8芯となります。現在では、こちらもより線が一般的です。

この微妙な「より」によって誘導電流を相殺することでノイズに対して強いケーブルとなります。「ツイストペア(より対線)」と呼ばれるゆえんです。

ツイストペアケーブルは、同軸ケーブルに比べるとノイズには弱いですが、個人でも簡単に作成する(ケーブルを任意の長さに切ってコネクタと結線する)ことができて、より線のために柔らかく配線も容易なことから、現在ではツイストペアケーブルがLANケーブルの主役となっています。

光ファイバーケーブルは、コアという屈折率の高い中心部と、クラッドという屈折率の低い外側部分から成り、中心部のコアに入った光信号がクラッドとの境界で全反射しながら伝わっていきます。

銅線と比べて、ノイズが極めて少なく高速大容量の通信が可能ですが、業務用以外の小規模なLANでは一般的ではありません。

文章のみでイメージしにくいという方は、ケーブルの種類について、下記の 参考サイト で図入りで解説されていますので、参照してみてください。

本項では以下、主に「ツイストペアケーブル」について解説して行きたいと思います。

さて、代表的な8芯のツイストペアケーブルのコネクタは、「RJ-45(アールジェイ ヨンジュウゴ)」というインターフェース規格で、8ピン式のコネクタ形状(電話のモジュラージャックとよく似ている)になります。

したがって、ツイストペアケーブルは、その両端で「RJ-45」コネクタによって結線されているわけですが、その8ピンの結線方法によって大きく2種類に分類することができます。

ストレートケーブルとクロスケーブル

の2種類です。両者の見た目は同じですが、異なる用途に用いられるもので、ケーブル内の8本の線が両端のコネクタのピンまで、ストレートにつながっているかクロスしてつながっているかの違いになります。

ストレートケーブルは、8本の銅線がその名のとおりケーブル内をストレートに配線されているタイプで、 両端のピンに同じ順番で結線されます。

一方、クロスケーブルは、8本の銅線がクロス(交差)配線されているタイプで、 両端のピンに異なる順番で結線されます。 つまり、ストレートケーブルは1〜8番の入口から出た線が、順番通り1〜8番出口に到達しますが、クロスケーブルの場合は、1〜8番の入口から出た線は、異なる出口に到達する配線となっているわけです。

ストレートケーブルの用途は、コンピュータをハブやルータなどの中継措置に接続する場合、ハブの通常ポートとハブのカスケードポートを接続する場合などに用いられます。


※ ハブを段階的に接続することで、新たに接続できる端末数を増やすことをカスケード接続と言います。旧式のハブにはカスケードポートというカスケード接続専用のポートがありましたが、現在ではそのタイプの製品は少なくなっています。

一方、クロスケーブルは、コンピュータ同士を直接接続する場合、ハブの通常ポート同士を接続する場合などに用いられます。

なぜクロスするのかというと、同じもの同士をストレート接続すると送信端子同士が結線されてしまい、信号が衝突してしまうからです。中継装置となるハブやルータは、その機器が信号を制御するのでストレートに接続することができるというわけです。

LANの構築には、ハブやルータを集線装置として、スター型に代表されるLAN形態が構築されますので、基本的に全てストレートケーブルが使われます。

したがって、クロスケーブルはLANでは一般的ではなく、データ移動などでパソコン同士を1対1で接続する場合に限られます。

もっとも現在の機器は、どちらを使用しても対応できる(規格が自動的に切り替わる)場合が多いので、ストレートケーブルであればまず問題なく接続することができます。ハブの通常ポート同士も現在ではストレートケーブルで接続するのが一般的となっています。

さらに、ツイストペアケーブルは、ノイズ防止機能の有無により、

UTP(ユーティーピー)とSTP(エスティーピー)

という2つの種類に分けることができます。UTPは「Unshielded Twist Pair」の略で、シールド保護されていないケーブル、STPは「Shielded Twist Pair」の略で、シールド保護されているケーブルになります。

シールドとは、同軸ケーブルの様により線のまわりを絶縁体で囲むことで、ノイズを低減する効果があります。一般的には、シールド保護していないUTPを使用しますが、環境やイーサネットの規格(1000BASE-CXなど)によってはSTPを使用します。

このように、LANケーブルにはいくつかの分類がありますが、標準として使われているのが、「UTPのツイストペア ストレートケーブル」ということになります。

ツイストペアケーブルは、性能(伝送速度)によって、細かくクラス分けされています。

このクラス分けされた区分のことを、

カテゴリ

と言います。カテゴリに分類されたツイストペアケーブルは、そのLANの通信規格によって最適なカテゴリを選択されます。

具体的には、現在のLANは、ほとんどがイーサネット規格(IEEE802.3)で通信しており、そのイーサネットの通信規格に合わせて、LANケーブルの種類およびツイストぺケーブルのカテゴリを使い分けます。

まず、イーサネット規格から解説すると、イーサネット規格は、「○BASE△」のように表現され、○の部分が通信速度を表し、△の部分がケーブルの種類や伝送距離などを表しています。「BASE(ベース)」とは、「BASEBAND方式(ベースバンド)」を表し、データの伝送形式のことです。

ベースバンド方式は、データの送受信の際に、データを変換せずにデジタル信号のままやり取りする方式です。逆に、アナログ信号に変換して送信し、受信側で再びデジタル信号に戻す方式を「BROADBAND方式(ブロードバンド)」と言います。(ブロードバンドについては、ブロードバンドとは を参照してください)

ベースバンド方式は、チャンネル(経路)に一つのデータしか送受信できないため、複数の端末を接続したネットワークではデータの衝突が起きる、また、ノイズ影響を受けやすく遠距離通信に向いていないという特徴がありますが、方式が単純で利用し易いため、ほとんどのLANで利用されています。

イーサネットには、10BASE5、10BASE2、10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、10GBASE-Tなどの多くの規格があります。

LAN・WANとは でも解説しましたが、例えば「100BASE-TX」であれば、最大伝送速度が100Mbpsで、ケーブルはツイストペアケーブルを使うという意味になります。(他の規格と合わせて「100BASE-T」と呼ぶ場合もあります)

現在のところ、100BASE-TXが最も普及していますが、イーサネットは高速大容量化が凄まじい勢いで進んでいます。

まず、「Fast Ethernet(ファストイーサネット)」と呼ばれる規格世代で伝送速度100Mbpsを実現し、その後に「Gigabit Ethernet (ギガビットイーサネット)」規格で1Gbpsもの通信速度を実現しました。

そして現在では、さらなる次世代規格として「10Gigabit Ethernet(10ギガビットイーサネット)」の規格が策定されています。

Fast Ethernetは「100BASE(ヒャク ベース)」規格、Gigabit Etherneは「1000BASE(セン ベース)」規格、10Gigabit Ethernetは「10GBASE」規格となり、それぞれさらに細かい規格に分類されています。

この規格にあわせてLANケーブルを使い分けるのです。

ただし、イーサネットで規定(IEEE802.3)されているケーブルは、ツイストペアケーブルのみではありません。例えば、10BASE5では、通信速度は10Mbpsで同軸ケーブルを使います。あくまでツイストペアケーブルは、LANケーブルの種類のひとつにすぎないので注意してください。

では、ツイストペアケーブルのカテゴリについてみて行きましょう。以下のカテゴリにはSTPケ―ブルも含まれていますが、カテゴリと言えば、UTPケーブルを意味することが一般的になっています。


※ 実際のところ、STPケーブルは、一部の周波数帯域が使えない、接地(アース)しなければ逆にノイズが発生する、機器が対応していない場合がある(ハブ等のコネクタは金属加工が施されていること)、価格が高いなどといった理由から、日本では工場などの業務用以外ではあまり使われていません。また、超高速伝送用のケーブルはノイズが発生しない光ファイバーが使われることが増えてきています。

カテゴリ1(CAT1)

20Kbpsまでの伝送速度を規定した規格で、音声通話(電話)に用いられます。電話のモジュラージャック(RJ-11)は、カテゴリ1のツイストペアケーブルのコネクタになります。

カテゴリ1は、4芯2対であり、通常のLANに使われる8芯4対のケーブルでも代替することは可能になります。(コネクタの変換等が必要です)

カテゴリ1には最大周波数の規定はありませんが、以下のカテゴリは最大周波数についても規定されています。周波数の帯域(上下の周波数の差、バンドという)が大きいほど、高速で多くのデータ容量を通信することができます。単位は「Hz」になります。

カテゴリ2(CAT2)

最大周波数が、1MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度が、4Mbpsまでの低速データ通信用ケーブルになります。主にISDNなどに用いられます。また、カテゴリ2は、8芯4対になります。

カテゴリ3(CAT3)

最大周波数が、16MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度は、10BASE-Tのイーサネット規格で10Mbps、100BASE-T2/T4の規格で100Mbpsの速度を実現します。

また、イーサネット以外にもトークンリング等でも用いられます。(トークンリングは、イーサネットと同様のLAN規格の一つで、カテゴリ3のトークンリングでは最大伝送速度は4Mbpsとなります)

カテゴリ4(CAT4)

最大周波数が、20MHzまでの帯域を規定した規格で、カテゴリ3の周波数帯域を拡大し、伝送速度を向上させた規格になります。つまり、用途はカテゴリ3と同じですが、主に、16Mbpsのトークンリングに用いられます。

カテゴリ5(CAT5)

最大周波数が、100MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度は、100BASE-TXの規格で100Mbps、ATM(エーティーエム)というLAN規格では、155Mbpsとなります。

主に、100BASE-TXで利用され、ファストイーサネットの代表的なケーブルでしたが、ギガビットイーサネットの策定により、上位のカテゴリへ主役の座を奪われつつあります。

100BASE-TXでは、8芯4対の銅線のうち2対だけを用いて、それぞれを送信用と受信用に分けています。1000BASE規格では、4対全部を使い、送信も受信も同時に処理することで、カテゴリ5のケーブルでも環境によっては(短距離で性能をフルに使えば)ギガビットイーサネットで利用することができます。

カテゴリ5e(CAT5e)

カテゴリ5eの「e」とは「enhanced (エンハンスド)」の略で、「拡張」の意味があります。つまり、カテゴリ5の用途で、さらに上位のギガビットイーサネットでも安定して利用できるように機能拡張した規格になります。

具体的には、ギガビットイーサネットでは4対の銅線を全て利用して伝送速度を上げているため、多くのノイズが発生するというデメリットがあります。前述のとおり、ベースバンド方式はノイズに弱いため、高速化を維持するためには、このノイズを抑える必要があります。

したがって、カテゴリ5ケーブルのノイズを抑える性能を高くして、ギガビットイーサネットに対応できるように拡張したケーブルというわけです。

主に、100BASE-TXや1000BASE-Tで用いられ、現在、最も主流となっているケーブルです。

カテゴリ6(CAT6)

最大周波数が、250MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度は、1000BASE-T、1000BASE-TXの規格で1Gbps、ATMでは、1.2Gbpsとなります。

1000BESE-Tは、カテゴリ5以上のケーブルが使えますが、1000BASE-TXでは、カテゴリ6のケーブルしか使うことができません。

カテゴリ6は、カテゴリ5eよりもさらにノイズを抑えた規格で、8芯4対のうち2対を送信と受信用に分け、さらにケーブルの中心に十字の区切り物(十字介在という)を入れ、4対を区切ることでノイズを減少させています。(マルの中に十字を書き、そこにできた4つの扇形の中にそれぞれ1対の線を通すイメージ)

カテゴリ5と同様に、カテゴリ6の性能をフルに使えば、さらに上位の10Gigabit Ethernetでも使用することが可能です。

カテゴリ6a(CAT6a)

カテゴリ6aの「a」とは「Augmented(オーグメンテッド)」の略で、「増大」の意味があります。

カテゴリ6をさらに改良し、最大周波数500MHzを実現した規格で、上位の10GBASE-Tでも安定して利用できるように機能拡張した規格になります。

カテゴリ5eと同様に、カテゴリ6e(enhanced)として販売されている場合がありますが、実質的にこのカテゴリー6aに相当します。

カテゴリ7(CAT7)

最大周波数が、600MHzまでの帯域を規定した規格で、10GBASEに完全対応しています。

8芯4対を対ごとに箔によりシールド保護し、さらに同軸ケーブルと同様に全体もシールド保護(二重シールド)してノイズを減少させたSTP規格になります。現在では、STPケーブルの規格しか存在していません。

下表は、イーサネット規格とツイストペアケーブルのカテゴリの要約です。


主なイーサネット規格とケーブルのカテゴリ



項目

10BASE-T

100BASE-TX

1000BASE-T

10GBASE-TX




伝送速度

10Mbps

100Mbps

1Gbps

10Gbps



最大伝送距離

100メートル

100メートル

100メートル

100メートル



ケーブル

カテゴリ3以上

カテゴリ5以上

カテゴリ5e以上

カテゴリ6以上


最大伝送距離は、上表の代表的なLAN規格(正確にはツイストペアケーブル)では全て100メートルですが、規格(正確には規格によって使い分けられるケーブル)によって異なり、例えば10BASE-2では同軸ケーブルを使うため、最大伝送距離は185メートルとなります。光ファイバーケーブルを使うギガビットの規格では、キロ単位のものもあります。

上位のカテゴリは、下位のカテゴリを兼ねる(上位互換)ことができます。(互換性については、互換性/バージョンとは を参照してください)

商品のパッケージ等に対応する規格(1000BASE-T等)が表示されていますので、購入時にそのケーブルの対応規格を確認するようにしましょう。

このように、LANケーブルには多くの種類や規格がありますが、一般的なLANはイーサネットで構築され、その接続にはツイストペアケーブルが用いられています。

ツイストペアケーブルは、最大伝送速度に応じて「カテゴリ」に分類されていますが、カテゴリが上がるにつれて「より」の密度が細かくなり、十字介在などの追加によってケーブルが硬くなる傾向にあります。

また、スリムタイプのケーブルには、「カテゴリ5相当」などのタイプがありますが、カテゴリ5の用途である100BASE-TXで使えるという意味であり、カテゴリ5の最大出力である1000BASE-Tでは使えない場合があるので注意が必要です。

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開設日
2012年4月2日

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