生半可なプロも、知らない料理方法をコミュニティー内部で教えます。
コミュニティーに、入らなければ、肝心のところは隠されたままです。
素材だって、どこから調達するかわからないし。
絶対、役立つ、料理の技術。
マニアックな調理。
第一回講習会
(自然薯の正統派静岡仕立て法)
自然薯は、広重の東海道53次の「鞠子宿=静岡市(現在、丸子)」に名物として著名です。
さて、私たちが、子供のころは、静岡の丘陵は第三紀層(数10万年前〜数百万年前の地層)で成り立ち、そこでは、ムカゴ(山芋の子供)が地面に落ち、根を張って、1年以上掛けて地下茎を作り、ほんまに天然の自然薯を育てたのです。
げんざいは、このような自然薯を探そうと思っても、いかなる素材よりも困難のうちの素材のひとつとなっている。
我が家では、槇の垣根の横に、毎年自然薯のツルが生まれ、この時期に父と二人で、1メートルも掘り下げて立派な自然薯を掘り出した。
さて、どのように調理するか!!
基本は、あたり鉢で、すりこ木を使わずに最初は芋自体をすりつぶす。鉢の目でするのだ。
その後、自然薯はねばくなるまで、あたり棒で丹念にすりつぶす。
このうちのすこしの量は、酒のつまみとして分けておく。
大半の残り物の調理は、ここから始まる。
準備するもの==カツオの半身、鰹節、味噌(普通の信州味噌などがよい。)
まず、カツオの身を適当な厚みで切っておく。
次に、鰹節を削り(カンナのさかさまにしたものを知っているか?)
味噌汁を作る。具は、カツオのみ。出汁は、削った鰹節のみ。
さて、濃厚というより、普通の味噌加減(薄すぎたら大失敗すると思え)で、カツオを実の色が光る程度に煮立たせすこしおいて熱を冷ます。
この味噌汁を(カツオ込み)、粘る自然薯を摺った玉に少しずつ入れて、当たり鉢で摺ってゆるくしてゆく。たぶん、40-60分くらいかかると思う。
すると、ネバかった自然薯はドロドロの状態になる。あまりしゃばしゃばにしてはならない。
これで、麦ご飯(必ず、麦を入れるのを忘れるな)に掛けて熱々を頂くのだ。
口の周りはかゆくなることを覚悟する。キスしてもアキマヘン。
さて、一方、ねばい玉は、二つの方法で悪銭苦闘することになる。
ひとつは、鞠子の宿で有名な揚げ自然薯。小さく丸め海苔で外側を巻いた自然薯を油で、揚げると、ボール状にふくらみ、とても美味しいです。
楽には出来ないから、練習する必要がある。温度は低すぎてはダメ。高過ぎてもダメ。
次に、いわずと知れた、山掛けを作るのだ。
マグロは、絶対赤身の極上に限る。(中トロ、大トロなどもってのほか)
メバチマグロで十分(といっても、簡単には入手できないだろう。==塩釜あたりからの入荷か、焼津漁港あたりから)
卵が必要なら、安物ではなく、しっかりした新鮮な卵の黄身だけを乗せるのだ。
しっかり、マグロに絡ませたら、最後に静岡産某所のわさびと、醤油(こいつが大問題==まちがってもキッコーマンなんて使うな、極秘しょうゆ情報とわさび情報はメッセージのみで対応する)を適量好みに応じて使い、食べる。
ここまで、必要な時間は約8時間である。
求めよ、しからば与えられん。