ドSFな貴兄も、お耽美な貴女も、メタ文学な彼氏も、少女漫画チックな彼女も、そのどれでもないかつてそしていまも野阿梓ファンである方たちや、もちろん入門者の方々にも。
もうすぐ作家歴が三十年近くで計十二冊の本はたしかに寡作ですが、どれも珠玉の作品ばかりです。
アクロバティックな修辞にとんだ詩的で美麗なきらめく文体、古今東西万物のイメージや言説を引用し凝縮しためくるめく物語、少女漫画を多分に意識した魅力的なキャラクター造詣などなど、日本を代表すべき作家の一人といってもけっして過言ではありません。クラシック音楽で超絶技巧(Execution Transcendante)という言葉がありますが、文学においては、まさに氏の作品に冠せられるべき形容だと思います。
SFマニアや幻想文学プロパー、耽美系ファンなどの好事家のみならず、あらたな一般文学的評価や旧著の再刊がつよく望まれますし、氏の作品を読んだことがない方、とくに歳若い人には、是非ゼヒご一読をつよーくお薦めします。
あなたの世界が変わるかも知れませんよ…?
野阿梓 公式ホームページ
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