Ed "Big Daddy" Roth
「ラットフィンク」。
アメ車好きなら知らない人間はいないといっていいほど有名なネズミだ。
60年代のアメリカの不良少年に愛された”フィンキー”は、時代を超えて近年再び脚光を浴びている。
この不気味なネズミの生みの親がアンダーグランド・カルチャーの重鎮、エド”ビックダディー”ロスである。
彼はもう一つ別の顔を持つ。
彼はカリフォルニアを代表するHOT ROD ビルダーでピン・ストライプ、ブラシ・アートの達人。カスタム・カー界に革命を起こした人物である。彼の生み出した車はアートとして高い評価を受けている。
エドの生み出すラットフィンクやドラッグマシーンに乗ったモンスターたちは、たちまち全米に広がって不良少年のヒーローとなり、それを反映して彼のキャラクターたちは、ロックミュージックの世界にも波及し始めた。
彼自身が「Mr. Gasser and the Weirdos」とゆうバンド (Mr. Gasserはエド本人) をプロデュースするほか、サーフ・ミュージシャンやパンクロッカーのレコードジャケットにエドの作品が多く使われた。
自身も芸術家として活動しているホワイト・ゾンビーズのロブ・ゾンビーは、エドを芸術の父と呼び尊敬するミュージシャンの一人である。
偉大な芸術家としてアメリカの財産の一人になっても、エドは今までと何も変わらない。
カーイベントではペイントアートのデモンストレーションをしてギャラリーを惹きつけた。そしてカメラを向けると舌を出して少年のようにおどけてみせた。
彼は自由に生きてきた。そして自由こそが彼の創造の原点であり全てである。そしてみんなが彼に憧れ夢中になる最大の理由はそこにある。
今でも彼の孫ほどの若者達が展示されたカスタムカーに憧れと夢を重ね、熱い視線をおくる。
自由で気まま、でも思い込んだらまっしぐら。底抜けに陽気な僕らの”ビックダディー”。
2001年4月4日、エド”ビック・ダディー”ロスは心臓発作により突然この世を去った。
エドは僕らに「Kustom Kulture」を通じて創造することの楽しさ、自由の素晴らしさを教えてくれた。彼は僕らにとってまさしく”BIG DADDY”なんだ。
僕らにとって車が単なる移動のための道具ではなく、ホビーであり自己主張の代弁者であり続ける限り、そして人に想像力と好奇心がある限り、彼がこの世を去っても彼が遺した「Kustom Kulture」の精神は生き続ける。
彼の好きな作品や情報提供のコミュニティー。
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