通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン
JR東日本が「重量半分・価格半分・寿命半分」の209系電車を川崎重工、東急車輛と共同開発(この2社はコンペで選定)し、後に自社の新津車輌製作所において1日1両のペースで大量生産できるようにしました。
両社では組み立て工法に若干の相違があるのが特徴ですが、新津製の車輌は東急車輛の製造方式で技術指導を受けて、東急製と同等な構造で量産しています。
一部のファンの間では「使い捨て電車」「走ルンです」などと揶揄されているのですが、E217系、E231系、E233系とモデルチェンジするたびに最新の技術を積極的に取り入れるようになりました。
やはり車輌新造費の低減を図っている首都圏の大手私鉄もJRのこれらの電車に目が留まり、相鉄10000系から同様の技術を採用した電車を新造するようになりました。(新津車輌製作所で他社の車輌を新造した第一号)
また、川崎重工のレーザー溶接を用いた2シート工法、東急車輛のスポット溶接(1960年代にバッド社との技術提携で習得)工法のほかにも、日本車輌のブロック工法、日立製作所のダブルスキン工法を用いたA-Trainなど、新しい車輌製造技術が開発されて、全国のJRや私鉄でもこれらの車輌を導入するところが増えました。
日本鉄道車両工業会も標準車輌として、車体の基本寸法や走行性能などの主要諸元を統一して、生産性の向上を図り、製造コストを下げるようにしました。
一般利用客から見たら、各鉄道会社ごとの特徴が薄れて、どこの鉄道も同じような電車を走らせているというイメージを植えつけられてしまいました。
東急5000系(5050,5080系も含む)
横浜高速鉄道Y500系
小田急3000形
営団08系
営団05系(第34〜39編成)
相模鉄道10000系
東葉高速鉄道2000系
東武50000系(50050,50070系も含む)
東京都交通局10-300形(10-300R形も含む)
東京地下鉄05系(第40編成以降)
東京地下鉄10000系
他にも該当形式があるかと思いますので、皆さんからの補足をお待ちしています。
最後にトップページの写真をご提供いただいたごっぱーさんさん、ありがとうございました。