廃墟の空間の可能性を模索するプロジェクトです。
廃墟に足を踏み入れた瞬間に感じる、時の流れ・重み、静寂な時空間。
その場に刻まれた歴史の息や鼓動を感じ、それを今に繋げて、建物がその一生を全うするということを表現していきたい。
また、そのことが、大量生産・大量消費・使い捨ての蔓延る現代社会に対して、真の豊かさを問いかけることになるのではないかと考えます。
廃墟をその歴史や面影を大切に最低限のリフォームを施した後、フリーリフォームテナントとして低価格で賃貸提供することによって、お店を持ちたくても資金が足りないという人の夢の実現にも繋げていくこと。
場が持つ気や力に呼応するものが集まってくるような気がしています。
そのような再生の具現化、そのプロセスや物語を、地方都市から発信していくことにも意味があるのではないでしょうか。
今を生きるということは、今さえ良ければいいという刹那な生き方ではなく、過去と未来を繋ぐ今を生き抜くということ。
過去から未来へ流れる時や空間の中で、ひとつの生を紡ぐ存在なのだと思います。
過去を遡って感じることで見えてくるものもあれば、未来を見つめめて想うことで見えてくるものもある、そこに、今を生きる私たちの使命と意味が浮かび上がってくるように思えるのです。
廃墟を再生することが、建物の一生も、人間の一生も、使い捨てではなく、生と死の繰り返しの滔々とした流れの中にあるのだということに気付く心の再生のようなものにも繋がればと願っています。
今年はHPを開設する予定です。
生と死と再生について真摯に向き合いながら、
皆さまからの様々なご意見を反映させていきたいと思います。