Henry Lee Lucas

詳細 2022年11月18日 08:55更新

ヘンリー・リー・ルーカス。
360人を強姦殺人。
「羊たちの沈黙」レクター博士のモデル。
1937年、アメリカ・ヴァージニア州で、売春婦の母とアルコール中毒の父との間に生まれる。
のちにキリスト教に改心。
幼少期のトラウマが完璧なるシリアルキラーを生むことが精神分析から判明。
心理分析のオピニオン的存在。


　1937年、アメリカ・ヴァージニア州出身。父親はアルコール依存症、母親は売春婦。母親はただの売春婦ではなく、真正のサディストで、マゾの客をはじめとする変態プレイを専門にしていた。彼女は日常的に子供のルーカスの前で客を取り、SMプレイをしていたのである。
　その上、ルーカスに対しても、材木で殴りつけるなどの虐待を続け、ルーカスは怪我が絶えなかった。サドの女王様である母親は、幼少時のルーカスの前に立ちはだかり、彼を抑圧する絶対的な存在となっていく。
　このような環境で育ったルーカスは、14歳の時、初めてレイプ殺人を行う。彼は17歳の女の子を殴って気絶させ、気を失っている間にレイプしたのだが、彼女が意識を取り戻したので、絞め殺してしまったのだ。この時の殺人の快感が、ルーカスを快楽殺人鬼に変貌させた。
　セックスと殺人がセットになっていないと満足できない身体となったルーカスは、以来、性欲の衝動のままに、行く先々で女性を襲い、レイプ殺人を繰り返すようになる。
　ただし、どんな女性でもいいというわけではなく、性格が強くて、男性を尻に敷くような女王様タイプ。つまり、母親のような女を選んで強姦し、殺害している。強い女を暴力とセックスで征服するというレイプ殺人は、ルーカスにとって、母親への復讐心が歪んだ形で現れものだったようである。
　結果的には、ルーカスは実の母親も殺してリベンジを貫徹している。最終的には、14年間に360人もの女性をレイプして殺害している。その犯行範囲も全米30州にも及ぶもので、「全米最悪の大量殺人鬼」と呼ばれることになる。ルーカスは1983年に逮捕されたが、刑務所内で「すべてを許す」という神の声を聞いたことから悔い改め、犯行を自白。しかし、犯行が長期且つ範囲が広域に渡っていることなどから捜査は難航。ルーカスは死刑判決を受けたが、自分の犯した全ての事件の立証の為、獄中からテキサス州の特別捜査班に協力している。


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