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涙もろい人コミュの犬とともに生きる。動物病院日記。ずっとずっと昔の話。

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昔の話だけど、僕は動物病院で働いていた。
昔って言っても、2年位前。
地元で一番大きいと言われていたその病院で
毎日沢山の動物に囲まれて頑張っていた。
仕事内容はパソコン関係とか、世話とか色々。
後はレントゲンの資格を取りなさいとずっと
言われ続けていた。
でも動物と人間のレントゲンの資格は一緒で国家試験。
凄く難しいのは当たり前で僕は半ば諦めていた。
だけど、毎日少しずつ頑張って仕事しながらも勉強したり
していた。

その当時、その病院はある意味最終警告の場所みたいな所で、別に治療が悪いわけでもないし、先生の腕も一流だったけどその一流ってのがある意味、死を沢山感じる試練を与える
ものの一つでもあった。
ようは、死が近い動物はよりいい先生に診てもらう、
これが定義。
その為、毎日ICUには沢山の死を待つ動物達が溢れていた。
他の病院でもう諦めてくださいと人間によって死を宣告された
沢山の動物達が集まる場所だったんだ…
他の病院を診て回った事がなかったので分からないが
治療費は多分凄く高かった。

だけど確かにその病院の設備等は最高級だったし、
建築費等を合わせると5億円くらいかかっていた。
勿論レントゲンの設備も一流で、CTの機材もあった。
僕はそこのオープンスタッフなのかな?多分。
なので自分の能力の全てを出そうと頑張っていた。
先生の話もよく聞いたし、毎日勉強もした。
先生が動くたびに何が必要なのかわかるよう努力したし、
先生より先に動物に触って僕の手でその動物を感じ
先生が注射を打ちましょうと言えば、何を打つか
言われる前に分かるよう頑張った。
そこの先生は凄く変わっていて、天才だった。
だけど天才故に僕にはわからないところが沢山あった。

動物の死。
これが僕を退職に追い詰めた最高の原因。
毎日が涙の連続だった。
勿論感動の涙も沢山あった。
動物の出産、生死を彷徨う手術の成功・・・
一生懸命世話をしても、その苦労、愛情とは裏腹に
動物の死は残酷で、決して綺麗な死とは言えない

犬一匹にはその一匹のストーリーがあったし
猫一匹にはその一匹のストーリーがあった

その全てのストーリーが終わる場所。
逆にその全てが始まる場所でもあった。

どちらにしても、離れていくその動物達
それに耐えられなかったんだと思う。

なんでだろう?毎日が楽しかったのに。
でも帰るときは涙を流したときもあったっけ。

一番悲しかった出来事。

ある一匹のセントバーナードが居ました。
その子の名前は龍。生まれたときにタテガミが生えてた
だからだって嬉しそうに飼い主さんが教えてくれた。
凄く大きい龍は、骨肉腫。
手術しても微妙な感じだと院長は僕に言った。
生きる事は可能だと…だけど歩く事が出来ないと…
僕がそれを飼い主さんに伝える役目。
僕にはわかっていた。それがどんな答えを求めているか。

僕は知っていたんだ。

龍の運命を。

話を切り出す前から涙が出た。
龍を前に飼い主さんと向き合ったとき、
飼い主さんに僕は何も言ってないのに、飼い主さんは
その全てを多分悟っていた。
「どうしたの?やっぱりもう歩くのは無理ですか?」
その優しい飼い主さんの声が僕の心をさらに締め付けた。
僕はもう涙を抑えられないでいた。
ゴメンナサイ。
その言葉は治療の現場では絶対禁句な一言。
僕は心の中で飼い主さんに何度も謝った。
助けられなくてゴメンナサイ。
助けられない動物なんて多分この世の中には沢山居る。

誰の責任でも無い。

そう、誰の責任でも無い。
だけど僕はその苦悩に耐えることが出来なかったんだ。
その飼い主さんは全てを分かってくれた。
「ありがとう。十分頑張ったもの。で、いつ?」
飼い主さんは、分かっていたんだ。安楽死の事を。
もうそうするしかない事を。
その飼い主さんはもう70歳くらいのおばあちゃんだ。
その逆で若い龍は体重120キロを越す巨漢の持ち主。
到底歩けない龍を、おばあさんが介護する事は
不可能に近い。
「明日です。これ以上苦しまない為に」
僕は勇気を振り絞って、飼い主さんに言った。
「分かりました」
飼い主さんは動じない、はっきりとした発言で答えた。
僕はその日龍の側を離れられなかった。
病院が終わり、皆が岐路についても
僕は龍の足を撫でて明日には歩ける事を信じた。
他の犬や猫も死が見え隠れしている動物は
沢山いたけど、明日おわかれの龍の側を
離れることが出来なかったんだ。
僕は龍の事を知っている。
僕がこの病院に来る前からこの病院に来ていた。
僕が最初に診察台にあげた犬が龍だった。
重くて誰も上げれないから。

その時の事を思い出した。
余りに重たくて、投げてやろうか?
そんな事も思ったっけ。
その時は、爽快に歩いていた龍。
ブルブルとゆすってそこら中によだれを撒き散らして
僕の仕事を増やしてくれた龍…
今は右足が悪くなって、歩く事すら出来なかった。
「ごめんね?龍・・・」
僕は小さな声で龍にだけ言った。
その言葉が分かるわけが無い。
多分僕は自分の罪悪感から逃げ出したかった
それだけなんだ。
僕は強く強く抱きしめた
謝ることで、触る事で、龍に
自分の持っている全てを
自分の出来ること全てを
してやった。
そう思いたいだけなのかもしれない
後悔しない為だけに。

ただの自己満足。
だけのこの命の現場で正常でいる為に必要な事なのかもしれない。

次の日が来た。

朝の10時キッカリに飼い主さんが来た。
龍の安楽死は10時30分から始まった。

注射に安楽死用の劇薬がつめられた。

僕は見てられなかった。
痛くは無い。そんな事は分かってる。
僕の酷く淀んだ心の場所が
僕の綺麗で純粋な心の場所が
その光景を見ることを許さなかったんだ…
だけど、飼い主さんはぐっと目を見開いて
その光景を見守っていた。
強い人なんだな・・・
僕はそう思った。
悲しくないんだろうか?
僕はそう思った。
きっとしょうがないで諦めがつく人なんだな。
僕はそう思った。

龍は段々と元気を失って、
そのままその場に伏せてしまった。
口からは唾液が漏れる。

目が段々と閉じていく。
足が痙攣していく。
その様を僕は直視できなかった。
だけど飼い主さんはじっと見守った。

龍の頭が、段々と落ちていき、足の痙攣が止まってきた。

そのとき、一瞬だけ龍が大きく目を見開いて、
起き上がった。
足が痛くて歩けなかった龍が、一瞬だけ。
僕でも無く誰でも無い、飼い主さんを一身に見つめた。
その時僕には龍とその飼い主さんの全てが分かった気がした。
誰よりも龍を愛し続けた
誰よりも龍を求め続けた
龍はその飼い主さんを
誰よりもその最後の最後まで一身に探していたんだ。

そのままどさっと倒れた龍は、もう動く事は無かった。
飼い主さんはその光景を見た後、僕達に向かって

「ありがとうございました、お世話になりました」
それだけ告げた。
僕は悲しくてその場に居る事が出来なくて、
そっとその場を離れて、外へ向かった。

涙が溢れた。

悲しくて
悔しくて
強く手をこぶしにして。
大声で泣いた。
僕の犬じゃないけど、
僕のストーリーじゃないけど
龍のストーリーが全部見えた気がした。

帰り際に飼い主さんに言われた事。
「ありがとう。貴方が居たから私は強く見守れたわ。
貴方程龍の事を一緒に考えてくれる人が居たから。」

そういいながら、沢山の涙を流した。
「ありがとう。最後まで。ありがとう」
そういいながら、顔をくしゃくしゃにして泣いた。
握手を求められた僕は涙が出そうなのを必死に抑えながら
一生懸命一生懸命握手した。

「ありがとう。」

大切な言葉だった。

〜 中村 龍 〜 1999年3月〜2003年7月 龍、お疲れ様。

初めまして、☆ビリー☆です。
僕の昔の体験話を書きました。
別に誰かに見せたかったわけじゃないんだけど、
友達が日記で見てくれて、それで載せました。
迷惑だったらゴメンナサイ…

コメント(250)

ウチにも、2年前までイヌがいました。  イヌは両親に看取られ、天国へいきました。わたしは仕事で最期に立ち合うことができませんでした。。
その日の夜はイヌの傍にいて、ずっと泣きつづけてました。辛かった〜 いつか、こんな日が来ると分かっていても。
龍の飼い主さんは、強いというかエライと思う。あたしならきっと目を反らしてしまいます。
昔大スキだった飼い猫のコトを思い出しましたぴかぴか(新しい)涙
生きているから、死があるんですよね。
私の犬達もそうなんだよね…私は受け止めてあげれるのかな(;_;)
たくさんの人に読んで考えてもらいたいですね涙
涙が止まりません。死と向き合うのはとても辛いけれど、その死から沢山の何かを感じられたら
その死は無駄な死なんかでは絶対にないと思いました。
動物と生活を共にすると辛いけれど、こう言う選択をしなければならない時あるとは聞いていました。
我が家でもネコチャンと暮らしていて、読みながらネコチャンを見て涙しました。
切ないですがちゃんと受け止めなければいけない話しだなと思います。
泣いちゃいました。。。

3年前と6年前に天国へ行った、ワンコ達を思ぃ出しました。。
3代目のワンコがいるのですが、一秒でも一緒に過ごす時間を大切にして、愛していきたいと改めて思いました。
生まれてこなきゃよかった命なんて存在しませんよね。人間も動物も命に大きい、小さいはないと思う。動物が好きだからって命に関わる病院の仕事は軽い気持ちなんかぢゃ、できないですね。ウチにも2匹のワンコがいて私が小さい時からワンコゎ常にそばにいた存在なので、死に直面した時ほど辛い事はないです
言葉がみつかりません。

龍と飼い主のおばあさんは、最後まで家族だったんですね。

「有り難うございました。お世話になりました。」
の言葉が胸を締め付け
涙が溢れます。


お疲れさまでした。
かなり号泣しました泣き顔あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

あたし家にはカワイイ犬 がいますクローバー


少し前に癌になったかもしれなくて

玉を取るため手術をしたぶんデスクローバークローバー

亡くなる訳ぢゃなぃのに


凄い号泣でした泣き顔あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

今でもフッと思うと泣きそうです涙

今は検査結果待ちデスお願いお願いお願い

涙が止まりません。

以前飼っていた犬(チャポ)を思い出します……12年前…朝、学校へ行く前に犬小屋へ見に行くと…病気でもうほとんど動けない状態なのに顔をあげ私に手をのばしてきてくれました。(その時の顔が私には微笑んでいたようにみえました)

その後母が見に行ったときにはもう亡くなっていたそうです。

苦しくて辛いのに最後私にあいさつをしてくれるまで待っていてくれた事は一生忘れません。

初めて飼った犬で学校で辛い事があってもしっぽをいっぱい振って待っててくれるチャポの姿を見るだけでがんばろうといつも元気にさせてくれました。
ありがとう!チャポ!
昔飼っていた大好きな犬を思い出しました。

親の反対を押し切って飼い始め、一番アタシに懐いてくれてました。

最期、アタシが朝起きて2階から降りてきたらもぅ歩けないはずなのに、最後の力を振り絞ってアタシの膝の上に乗っかり、そのまま息を引き取りました。


今思い出して更に号泣です涙
泣きました涙
俺も15年飼った犬が死んだとき思い出しました涙
あの日は熱かった涙

 号泣しました。
 私は現在、犬を飼ってます。
 もっと大切にしようと
 改めて思いました。

 すてきな話をよんで
 泣くたびに心洗われる
 気がします。
 ありがとうございました。
明日目が腫れる事は確実です。゜(゜´Д`゜)゜。
龍くんとお婆さんの深い絆と愛情に涙が止まりませんでした涙

私も犬を飼っていますが、共に過ごせる時間を、もっともっと大切にしたいと思いますぴかぴか(新しい)
二度目です。

我が家にも愛犬がいます。人も動物も命がある限りいつか死が
訪れます。その命とどう向き合うのか!?改めてその大切さを
思い出させて頂きました。

ビリーさんは、経験によりご自身も関わりがいかに大切なのか
お分かりになったと思います。

嬉しい旅立ち、悲しい別れ…。

感謝の気持ちと命の大切さを再確認できました。

「有難うございました。そして、お疲れ様でした。」
39歳男性です。
涙が流れて止まりません。
飼い主と犬【家族同様】の絆ですね。

私もきっと同じ対応をしたと思います。

感動しました。

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