演劇舞台■観劇した思いを語ろうコミュの２０１１年　わたしのベスト舞台

恒例の企画です

2011年に観劇された舞台の中で、「これだ

」という作品を
語り合いましょう。
ベストを紹介してくださっても、
ランクや順位をつけて複数の作品を紹介くださっても結構です。

本年は、震災、円高など、社会に自粛ムードが立ちこめ、
劇場にも空席が目立つようになりました。
このコミュも、開店休業に近い状況で申し訳なく思っています。
２０１２年は、もう少し賑やかにしていこうと思いますので、
今年の締めくくりとして、
皆さんのたくさんのコメントをお待ちしております。

よろしくお願いいたします。

コメント(11)

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[3] mixiユーザー 01月23日 11:18

参加したい参加したいと思いつつ、すっかり遅くなってしまいました。
既に2012年になって23日も経ってしまった・・・・。

2011年は16本でした。
金銭的事情と他の楽しみを見つけたため、年々激減しております。

三谷作品を中心に良い作品に恵まれ、順位が付けにくくなりましたので
上位3作品だけを書き留めておきます。（公演順）

・ベッジバートン（世田谷パブリック）

　　涙あり、笑いありの三谷作品（らしいかどうか私には判断が付かず）
　　配役が皆さん素晴らしかったです。
　　全員が素晴らしく芸達者なのですが

　　　深津さん：最初誰だか解らないぐらいでした。
　　　　　　　　　　　がさつなのに可愛い、金之助（だっけ？）に恋してからはもっと可愛い。
　　　　　　　　　　　金之助の家庭の事を知って身を引くシーンは号泣。

　　　萬斎さん：いつも素晴らしいので言うこと無しなのですが。
　　　　　　　　この役柄とってもあってる気がしました。
　　　　　　　　三谷さんが上手いんでしょうね。
　　　　　　　　堅い役柄が多いので、こういった役柄もお似合いだと思いました。

　　　浦井くん：配役が決まっているのでもちろん誰だか知っているのですが、
　　　　　　　　ヘンリー6世とバラサムしか見ていないので、驚きな感じでした。
　　　　　　　　バカなのに姉さんを大好きな役柄、良かったです。

　　　大泉さん：初の生大泉洋。
　　　　　　　　思ったままだなというのが印象。
　　　　　　　　でもあれほど大泉洋まんまを、あの芝居の中で生かせるのが
　　　　　　　　これまたやっぱり三谷さんの凄さなんでしょう。　　　
　　　　　　　　ただあのキャラ（？）だと思わせておいて、
　　　　　　　　本当は金之助宛の手紙をずっと隠しているようなイヤなヤツなのに、
　　　　　　　　心底憎めないキャラを演じられるのは彼の人柄なんでしょうか。

　　　浅野さん：文句なしです。
　　　　　　　　役柄分けが完璧なのか、そうでもないのか。
　　　　　　　　もうなんだか全く解らない。
　　　　　　　　そんな風に思わせてしまうのも浅野さんの巧さでしょう。

・マクベス（神宮外苑）

　　私自身が大沢たかおファンだという贔屓目がありますが、
　　素晴らしい演出でした。
　　ひとり芝居ではなく朗読活劇ですが、朗読の域を越えて
　　本当に素晴らしいお芝居でした。
　　公演回数が極端に少ないこともあり、ほとんどファンでいっぱいになってしまう
　　この公演ですが、機会が有れば是非見て貰いたいシリーズです。

・猟銃（PARCO劇場）

　　中谷美紀の初舞台。
　　初舞台でありながら一人舞台に取り組んだ中谷美紀。
　　演出の素晴らしさもありますが、3人の女性の演じ分けの素晴らしさに脱帽です。
　　この公演、WOWOWで映像化されています。
　　この素晴らしさがどれだけ映像で伝わるのかと疑問でしたが、
　　昨夜少し見てみましたが、舞台とはまったく別な作品を見ているような気がしました。
　　ひとりでゆっくり通して見てみます。

他の作品も本当に良かったです。
数少ない期待外れだったのは、「血の婚礼」「泣き虫なまいき石川啄木」

清水邦夫は完全に期待し過ぎました。

今年も良い作品を楽しみたいものです。

[4] mixiユーザー 02月11日 09:22

今頃かよ

と叱られそうなくらい遅くなり、申し訳ありません。
暮れからここまで仕事と観劇とで大忙しの毎日だったので、お許しください。

さて、２０１１年の観劇総数は、１６８本でした

やはり３月～６月は行けなかったり、中止されたり、
７月～９月は仕事が忙しくなり、これでも何本か減ったのです。
３月のあの日はシアターコクーンで『日本人のへそ』を観るはずでした。
モダンスイマーズは頑張って早々に『デンキ島－松田リカ』を再開しましたが、
交通網が麻痺していて１回は見送りました（あの日の前後で２回は観ましたが）。
『PLAY PARK』は開催自体が中止されてしまいましたね。
また、前日予約で観に行った『NOISES OFF』は、昼の回で出演者がケガをして中止に

。
これはショックでしたね

。
高崎－池袋をただ往復しただけになってしまいましたから。

それにしても、あの災害が作品にも大きく影響していることを実感した１年でした。
考えてみればあの時、池袋でNODA MAPの『南へ』が上演されていましたから。
火山の噴火を題材にした作品。
直前に新燃岳噴火があり、野田秀樹さんの予知かと思えて驚いたのを覚えています。
そして上演期間中にあの日があるわけで。
４月の時間堂の公演も新作予定から、三好十郎の『廃墟』になると発表された後、
あの日が来ました。
なんだか不思議な感じがします。
その後は数々の作品の中に、あの出来事の影が見受けられました。

そんな２０１１年の観劇舞台からベスト作品を選んでみます。

『とはずがたり』　ａｊｉ　　　　　　１２月
劇場ではなくレンタルスペースという小さな空間での公演でした。
上演時間も７０分くらいのものでしたが、ぐいぐいと世界に呑み込まれた感じです。
若いＯＬさんが、生き方を模索するといった感じの作品。
そこに『あの日』もさりげなく忍び込ませてあります。
決して悲観するわけではなく、
苦しいけれど、苦しいことはあるけれど、
頑張って生きようとする姿が見えてきます。
そこに亡くなったのであろう母親との心の通信があり、
その母親はやがてなるであろう自分の姿と重なって見えてきます。
ラストで、ほんとうに微かに聞こえた主人公の「お母さん…。」という呟き。
そして暗転。
直後の音楽と、
はしゃぐ女の子たち。
涙が溢れました。
嬉しいとか悲しいとかというはっきりした感情ではなく、
ただただ心が震えた、
いや、震えてしまった、
素晴らしい作品です。
大好きな髙島玲さんの、早口長台詞も感情の高まりが伝わってきて圧巻でした。
出演者やスタッフで、太宰治『女生徒』をもとにディスカッションを重ねて、
出演者でもある金子久美さんが書いた作品。
演出の島貴之さんの腕も確かです。
終演後、立ち上がれませんでした。
あまりの素晴らしさに、その後の予定をキャンセルして、
夕方の公演も観たほど。
同じところで涙が溢れました。
わたしの心のど真ん中に突き刺さりました。
出会えてよかった。

『幽霊たち』　　　　　　　　　　　６月
暗転の中、舞台下中央で舞台をい上げるように佇む主人公の佐々木蔵之介さん。
奇抜なオープニングは、奇抜なストーリーの序章でした。
見張っているつもりが見張られている。
書いているつもりが書かれている。
邦題は『幽霊たち』ですが、原題は『GHOST』。
これはゴーストライターに掛けられているようです。
場面転換が見事でした。
俳優陣が互いに関係性を持って舞台を縦横無尽に動き、
その中で道具や衣装を受け渡しながら、場面や姿が変わっていきます。
演出の妙。
「白井晃、恐るべし」と思い知らされた作品でした。

『往転』　　　　　　　　　　　　　１１月
３つの話のオムニバス…と思っていたら、大間違いでした。
３つの話が、深夜の高速バス横転事故で繋がっていて、
一つのストーリーに見事に構成されていました。
時間と場所を行ったり来たり。
だから『往』『転』なのでしょうね。
作品を貫いているのは孤独のようです。
現代の希薄な人間関係にメスを入れた感じです。
時空間の移動をデジタル表示を上手く使って演出されていました。
ビデオカメラが舞台に入り、映したものを投影する演出も効果的で見事でした。
石橋貴明さんの長女である穂のかさんが上手くて驚きました。

続く

[5] mixiユーザー 02月11日 09:34

『イロアセル』　　　　　　　　　１０月

脚本賞

わたしが選ぶ、２０１１年No.１の脚本です。
脚本はペンギンプルペイルパイルズの倉持裕さん。
声に色（イロ）を持つ特別な島の人々。
発した言葉は、その人の色で文字となって空中を飛んでいきます。
だから、内緒話はできません。
人々は集音（声）器を持ち歩き、遠くの人の言葉も拾う（受け取る）ことができます。
当然、たてまえだけが発せられ、本音は語られません。
そこに現れる牢屋。
囚人と看守。
島のその一角だけが、本土と同じように、言葉から色が失われます。
ネット社会が持つ闇の部分が重なって見えました。
「イロアセル」が「色褪せる」であり、
言葉は力を失い、力を持ち…。

『おどくみ』　　　　　　　　　　　７月
舞台は下町のお弁当屋さん。
そこに舞い込む、宮内庁からの注文。
てんやわんやの大騒動。
でも明るく大笑いではなく、どちらかといえば陰鬱な空気をまとった作品です。
親子関係の歪みが見え隠れします。
元は他人の夫婦。
祖母に頭の上がらない呑気な父。
甲斐性が無く、金の無心をする身勝手な叔父。
苛立ちながら、切り盛りする母。
うだつの上がらない息子。
母を気遣い、父に怒りを爆発させた息子の迫力に痺れました。

『赤色エレジー』　　　　　　　　１０月
作品の持つ、昭和のレトロな空気感が、
ザ・スズナリという劇場空間と見事にシンクロしていた気がします。
生歌を聴かせてくれる、あがた森魚さんがいい味出していました。
寺十悟さんと緒川たまきさんが、幸薄い若き夫婦を好演されていました。
緒川たまきさんが本当にキュートで、
とぼけた二人の台詞に、ホンワカしました。

さらに続く

[10] mixiユーザー 02月12日 07:49

『奇ッ怪　其ノ弐』　　現代能楽集?　　　　　　８月
有毒ガス噴出事件で多くの村民が犠牲になった村の神社が舞台です。
能舞台を連想させるセットに、能を連想させる演出。
登場人物がみんな怪しいのです。
リゾート開発しようと企む業者、
農産物をネット販売して活路を見いだそうとする若者、
神社に居着いたホームレス、
都会から戻ってきた神社の息子。
生きているのか幽霊なのか。
「うまい」と唸る演出でした。

『鎌塚氏、放り投げる』　　ペンギンプルペイルパイルズ　　５月
とにかく、美しいエンディングでした。
あのラストシーンを観ただけで満足できる作品でした。
後で演出の倉持裕さんが、
「何を投げさせたらいいかを考えていて、綺麗な形にしたくて設定した。」
と、おっしゃっていました。
可笑しくて、可愛くて、楽しくて、キュンとする作品でした。

『悩殺ハムレット』　女体シェイクスピア001　柿喰う客　　　　９月

衝撃賞

オール女性キャストによるハムレット。
華奢で、スーツが大きくてダブついていて、
なんだか大きめの服を着せられた少年のように見えてしまい、
ちょっと可笑しくて微笑ましい感じです。
でも、ＢＧＭの使い方や、妙な動き（ダンス？）が、中毒になります。
「乱痴気公演」と銘打った、キャストをシャッフルした公演の試み（柿喰う客恒例）も新鮮でした。
今後も注目しちゃいます。

[11] mixiユーザー 02月12日 07:51

『猟銃』　　　　　　　　　　　　　　　　１０月

女優賞

ほぼ一人芝居。
３人の女性を見事に演じ分け、スリリングでした。
膨大な台詞量、しかもかなりの早口で捲し立てるように手紙の文面を語る様子は
鬼気迫るものがありました。
セットや照明の演出力も相まって、
会場全体がピリピリとした空気に包まれていました。
特に初日の張りつめた感じは、いままでにない体験でした。
初日のカーテンコールも感動的でした。

特別賞

『マニラ瑞穂記』　新国立劇場演劇研修所第４期生　試演会　　　１月

番外

　非公開公演のため
第３期生の『るつぼ』同様に、
この時期の演劇研修所の試演会は、
思い切りのよい、情熱的な素晴らしい作品に出会えます。
日本領事館を舞台に、領事と、娼婦と、女衒の
憎み、惹かれ、愛し、利用し、妬み、依存し、恨み、慈しみ…
絡み合った人間関係。
激動の時代に生きるエネルギーが伝わってきた素晴らしい作品でした。
耳が遠く、言葉を発しない、腰の曲がった老婆。
よじ登ったやぐらの上から、絶望的な叫びを上げるフィリピンの少女。
この二人はダブルキャストで入れ替わっていましたが、
作品の重要キャストだと思いました。

『世界の百貨店』　　　　劇団ワンダフルズ　　　１月

大爆賞（笑）

芝居と言うよりは、まぁコントです。
でも、あんなに笑ったことありません。
もう可笑しくて可笑しくて、
お腹がよじれて、頬の筋肉が痙って、
苦しくて苦しくて、
笑いすぎて涙が出ちゃう作品でした。

のべ、１６９本も観ると、
ベスト３とか、ベスト５とか、選びきれませんでした。
結局１０本、プラスになってしまいました。
順位の?～?は意味をなしていません。

もう２０１２年も２月中旬。
今年も素敵な作品に出会いたいです。
いろんな事情で、今年は少々、本数を減らさなければ…と思っていますが、
はたしてどうなることやら