聖ファシズム宣言コミュの一、マゾヒスティック・ファシズム（権力放棄の証）

ファシストを標榜する最大の意図、それは、
政治的に最も弱い立場に、あえて身を置くことにある。

つまり、保守はもちろん左翼も右翼も、
それどころか全ての現代人がまきこまれているところの、
「社会という権力ゲームの場」を崩壊させるために、権力放棄する。
その権力放棄の証として、ファシストを名乗るわけである。

ファシストは、全ての既存の政治性を、捨てるところから出発する。
政治的無関心どころか、積極的に政治的無視すら、意図するものである。

皆が無意識のうちに様々な言葉や思想の政治性・権力性を身にまとい、
その無意味なお綺麗さや、まことしやかさによって、
保身し、人目を引き、我が身を権威付け、
僅かでも権力を得るために、日々刻々と争っている。

一見優しげで平和的なスローガンにこそ、卑劣な権力性が宿る。
「友愛」などと幾ら言ってみたところで、
その言葉にお綺麗な権力性を持たせている限り、
それは結局、弱者達に対する暴力にしかならない。

「暴力はいけません」というモラルも、
「暴力なんか見るのもイヤ」という表現も、
実はそれ自体が、「権力ゲーム」内における、暴力的威圧に他ならない。

左翼的な言説も右翼的な言説も保守的な言説もことどとく全て、
サディスティックなサイコパス共が、
他人を道徳的に虐待・殺戮するための、便利な道具と成りはてている。

そのような現状の中で、権力性を真に放棄するためには、
私達は一見恐ろしげで暴力的なスローガンをこそ、あえて掲げることにより、
「社会という権力ゲームの場」への不参加を明確に表明し、
政治的に無力になる必要があるだろう。

ファシストはあえて汚れ役を名乗ることによって、
既存の政治性・権力性を脱ぎ捨て、
無防備にその裸を曝すことによって、世の本質を暴露し、
暴露自体の魅惑によって、人々を振り返らせようと企図する。

「弱者の権利」や「労働者の権利」や「女性の権利」などなどの主張や獲得は、
実は自ら「権力ゲーム」に参加し、取り込まれることに他ならず、
「権力ゲーム」というシステムを、肥え太らせる結果にしかならない。

そして「権力ゲーム」というシステムは、必ずやその犠牲者を必要とする。
よって最終的には、どのような権利の主張・獲得も、
より弱い弱者の犠牲を強いるのだ。

有史始まって以来のどのような社会体制も、
全て「権力ゲーム」の上に成立していた。
封建主義社会しかり、資本主義社会しかり、共産主義体制しかりである。
社会とはすなわち、そのようなものなのである。

だから、「〇〇社会」を壊しても、
本当に壊さねばならない根源的な権力の暴力性は、
いつだって無傷のままなのである。
従って「〇〇社会」をではなく、
有史始まって以来続いている「社会そのもの」をこそ、
私達は壊さねばならない。

左翼も右翼も保守主義も、現今の全ての政治的主張・活動は、
「ＯＯにも権利（権力）を与えろ！」との主張・活動に終始しているが、
ゆえにそれらは全て「権力ゲーム」内部にとりこまれており、
結果的に現今の資本主義や、ぶっちゃけ経団連を支えているものと、思われる。

権利（権力）獲得の戦い、そのような戦いは実は、
自らの真の攻撃力を、我と我が手でスポイルしてゆく戦いなのである。

ファシズム、それは、あえて無力かつ無防備な政治的立場に立つことによって、
「社会という権力ゲームの場」を、
マゾヒスティックな戦略によって、攻撃するスタンスのことである。

権利の主張や獲得の放棄こそが、権力に対する最大の攻撃手段なのであると、
今こそ私達は気付かねばならない。

ファシズムとは、今この時代における、最大の禁忌である。
「ファシスト」という言葉は、政治的罵倒語として流通しており、
ほとんど「人非人」と同義語で使われている。
そのような現状の中で「ファシスト」を名乗ることは、
自ら不可触賎民を名乗るようなものである。

それはある種のマゾヒスティックなスタンスであり、
あたかも女性が「私を滅茶苦茶にして！」と、男性に裸体を投げ出すかのごとく、
「私はファシストだ！」と、社会にその無防備さ弱さを、投げ出すのである。

人は皆、「ファシスト」と呼ばれることを恐れる。
まるで「ファシスト」と名指されてしまったら、
世界中から輪姦されてしまうかのように。

そんな中でファシストは、
「レイプ・ミー」と歌ったかのカート・コバーンのごとき革命的な純潔さで、
自ら「ファシスト」を名乗るのだ。

凌辱を恐れ、凌辱されないための権利を主張することは、
実は何らかの権力・権威に売淫することである。

今こそマゾヒスティックに「ファシスト」と名乗ることによって、
あえて凌辱的現実の内に身を開き、恐怖の只中に曇り無き純潔な瞳孔を見開いて、
虚偽を見透かし、隠れた真の悪を、光の下へと誘い出そうではないか！