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エピソード シリーズコミュのエピソード 16

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下剋上1 編

3年生になったときの4月。

いつもは見慣れない顔をした奴が偉そうに座っていた。

こいつは、Uという2年ダブった金持ちの先輩だった。

1ダブの取り巻きに囲まれ“Uさん、Uさん”と呼ばれていた。

まず、こいつにファーストコンタクトを取ったのは、悪友のO

だった。

O『Uさん、何かおごってくださいよ〜。』

U『おう、仕方ないな。あいつのも一緒に買っていいぞ。』

あいつとは、私の事である。

Oは、学食の売店で毎日のように何かを買っては私にもくれた。

私は媚びるのが大嫌いなので、Uを放置していた。

ある日、OがUへある依頼をした。

O『Uさん。私とあいつをボディーガードに雇ってくださいよ。』

U『う〜ん。いいぜ。』

取り巻きがもっと欲しかったのか、Uは快諾した。

私はなんにもしなかったが、OがUの周りにいることに違和感

を覚えた。“所詮、Oはその程度の奴なのか?”と思っていた。

しかし、毎月ボディーガード料をくれるので悪い気はしなかった。

半年が過ぎた頃、いつの間にかOがUの周りにいなくなった。

どうしたんだ?と聞くと、

O『Uが最近ボディーガード料を請求せんとくれん。だから今は黙ってて金貰わんと様子をみとるんや。』

という。“何かが起こるな”と直感した。

それから更に3ヶ月ぐらい後に、

Oは、所属する水泳部の部室にUと1ダブの取り巻きを呼びつけた。

O『おい、U。最近、ボディーガード料をはらっとらんの〜。』

Uは殺気を感じたのか、

U『言えば金やるのに。』

O『ほう。じゃ、延滞料含めて、お前の指一本や。』

U『何?なんの話や?』

O『クォラァ、まだ自分の立場がわかっとらんのか!』

そういうと、OはUをボコボコにしてしまった。

O『とりあえず、小便器ィ舐めっ!』

Uと取り巻きは、大人しくそれに従った。

O『で、どないしてくれるんじゃ?』

U『すみません。○万円で許してください。』

O『ほ〜。お前の指は安いのぉ〜。だったら、ここで指を納めぇや!』

U『か、勘弁してください。』

O『ほんなら、誠意を見せんかい!』

そういって、○○万円を手土産に私のところに来た。

O『ほら、お前の取り分や。』

私『どうした?何でまわりクドイこと言って金額言わんのや?』

O『金額を指示してもうたら恐喝になるやろ?これは、あいつが“どうしてもやる”って言うから貰ったんや。俺は一言も金を要求してへん。』

確かにそうだ。恐喝罪は成立しずらいだろう。なんせ任意だから。

こうして、学生時代は安定した収入を得ることができた。

私はこの現場にいなかったが、それでよかったんだろうと思う。

いたら、きっと“殺って”しまってたから♡

Oいわく、『お前の方が恐ろしいわ』だって。  おしまい

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