こんにちは。今回はノルウェー第３の都市トロンハイムにあるレジデンスを紹介します。私はこの３月にここに滞在しました。
ここは今からちょうど１００年ぐらい前に学校として建てられた建物で、１９９３年に地元のアーティスト・グループによって複数の美術家が仕事場として共同で使っているアーティスト・ハウスとして設立されたそうです。
ゲスト・スタジオとゲスト・アーティストのための住居がそれぞれ２つずつあって、常時２人の作家が滞在しています。私のときはもう一人がノルウェー国内の作家だったので、もしかしたら常時１人は国内の作家、もう１人は海外からの作家、というふうに割り当てられているのかもしれません。
ゲスト・アーティストにはスタジオと住居が無償で提供されます。入るときにデポジットを１０００クローネ払いますが、これは後で返してもらえます。住居はワンルームでキッチンとダイニングも一体型になっていて、必要最低限の調理用具はそろっていますが、電子レンジやトースター、コーヒーメーカーなどモダンなものはありません。一人が１階に住み、もう一人が２階に住む、という形になっています。シャワールームとトイレ、洗濯室は共同で地下にあります。この住居棟はかなりボロいです。さすがは築１００年ですね（笑）。あと、電話も付いているので、一応使えるはずです。テレビも見られます。
スタジオは約５０?の広さで、部屋の片側に教室の教壇の跡で一段高くなっているところがあり、昔懐かしい学校時代を思い出してしまいます（笑）。スタジオの隅に木製の戸棚があり、その中にはハンマーやノコギリ、ハサミやドライバーなどの簡単な道具が置いてあって使えるようになっています。それ以外はテーブルとイスが隅に置いてあるだけで他は何も無いだだっ広い空間です。
もっと本格的な道具や設備を使いたい場合は専門のワークショップを使えるようになっています。ワークショップは木工、金工、写真、映像、版画、ビデオ、コンピューター・ルームなどがあって、応募要綱にも「ゲスト・アーティストは月に６００クローネ払う」とか書いてありますが、どうやら今はもう使用料を払わなくても無料で使えるようになっているみたいです。
このアーティスト・ハウスでは独自の展示スペースを持っていて、レジデンスに滞在したゲスト・アーティストは最後にそこで締めの展覧会を開くことができます。その会場はBABEL Art Spaceという名前でこのレジデンスと同じ通りの向かい側で１００メートルぐらい離れたところにあります。展示の設営準備をするときに作家は５００クローネのデポジットを払って鍵を借ります。鍵を持っていればいつでもそこへ行って作業ができるようになっています。デポジットは鍵を返せば戻ってきます。
このBABEL Art Spaceではレジデンスに来た作家だけではなく、他にもいろいろと企画展などが運営・実施されています。ちなみにネットに公示されている今年のスケジュールを見てみると、なんとあの川俣正さんが今度６月にやってきて、ここで３週間近く個展を開くことになっているようです。しかし普段はそんなに大物作家の展示などはやっていなくて、殆どが地元の作家とレジデンスで来たアーティストの展示が中心となっています。
ここの応募期限は毎年１０月１０日になっています。私は去年の秋にもうひとつ別のノルウェーのレジデンスNordic Artists' Centre in Daleに滞在中にここに応募して、そこに滞在中にもうここからＯＫの返事をもらいました。やっぱり一度同じノルウェー国内でどこかでレジデンスを取った経歴があると通り易いのかもしれませんが、ここは決してそんなにハードルが高い所ではないと思います。
私の場合、応募時に書類に書いた希望滞在期間よりも短い１ヶ月だけ、という招待の返事をもらったので、そんな短期間ではとても自分のプロジェクトの作品は完成しないから、最初は辞退しようかと思ったのです。しかしその後で少し考えを変えて、現地での制作は殆どやらないで、展覧会だけをやりに行こうかいうアイディアを思い付いたので、急遽作品プランを変更して、このレジデンスには主に自分の作品の設置作業に費やすことにして、展覧会の準備が終わったらそのまますぐにこの地を去るという日程で結局トータルで１週間だけ滞在することになりました。
ここに実際に行ってみると、スタジオも広々としていて、ワークショップの設備もよく整っていて、他のアーティストたちも親切に話をしてくれたりして良かったので、なんだかやっぱり一週間しか滞在しないのはちょっともったいなかったかなあ？、と後で少し残念に思ったりもしました。もっとも私は今フィンランドの別のレジデンスにも滞在中ということもあって、それを一時中断してのノルウェー行きだったので、仕方がなかったんですけど･･･。
このレジデンスのサイトのＵＲＬ：
http://
BABEL Art SpaceのサイトのＵＲＬ：
http://
写真左：Lademoen Kunstnerverkstederのスタジオ棟
写真中央：その向かい側にあるゲスト・アーティスト専用の住居棟
写真右：このアーティスト・ハウスが占有する展覧会場の“BABEL Art Space”
ここは今からちょうど１００年ぐらい前に学校として建てられた建物で、１９９３年に地元のアーティスト・グループによって複数の美術家が仕事場として共同で使っているアーティスト・ハウスとして設立されたそうです。
ゲスト・スタジオとゲスト・アーティストのための住居がそれぞれ２つずつあって、常時２人の作家が滞在しています。私のときはもう一人がノルウェー国内の作家だったので、もしかしたら常時１人は国内の作家、もう１人は海外からの作家、というふうに割り当てられているのかもしれません。
ゲスト・アーティストにはスタジオと住居が無償で提供されます。入るときにデポジットを１０００クローネ払いますが、これは後で返してもらえます。住居はワンルームでキッチンとダイニングも一体型になっていて、必要最低限の調理用具はそろっていますが、電子レンジやトースター、コーヒーメーカーなどモダンなものはありません。一人が１階に住み、もう一人が２階に住む、という形になっています。シャワールームとトイレ、洗濯室は共同で地下にあります。この住居棟はかなりボロいです。さすがは築１００年ですね（笑）。あと、電話も付いているので、一応使えるはずです。テレビも見られます。
スタジオは約５０?の広さで、部屋の片側に教室の教壇の跡で一段高くなっているところがあり、昔懐かしい学校時代を思い出してしまいます（笑）。スタジオの隅に木製の戸棚があり、その中にはハンマーやノコギリ、ハサミやドライバーなどの簡単な道具が置いてあって使えるようになっています。それ以外はテーブルとイスが隅に置いてあるだけで他は何も無いだだっ広い空間です。
もっと本格的な道具や設備を使いたい場合は専門のワークショップを使えるようになっています。ワークショップは木工、金工、写真、映像、版画、ビデオ、コンピューター・ルームなどがあって、応募要綱にも「ゲスト・アーティストは月に６００クローネ払う」とか書いてありますが、どうやら今はもう使用料を払わなくても無料で使えるようになっているみたいです。
このアーティスト・ハウスでは独自の展示スペースを持っていて、レジデンスに滞在したゲスト・アーティストは最後にそこで締めの展覧会を開くことができます。その会場はBABEL Art Spaceという名前でこのレジデンスと同じ通りの向かい側で１００メートルぐらい離れたところにあります。展示の設営準備をするときに作家は５００クローネのデポジットを払って鍵を借ります。鍵を持っていればいつでもそこへ行って作業ができるようになっています。デポジットは鍵を返せば戻ってきます。
このBABEL Art Spaceではレジデンスに来た作家だけではなく、他にもいろいろと企画展などが運営・実施されています。ちなみにネットに公示されている今年のスケジュールを見てみると、なんとあの川俣正さんが今度６月にやってきて、ここで３週間近く個展を開くことになっているようです。しかし普段はそんなに大物作家の展示などはやっていなくて、殆どが地元の作家とレジデンスで来たアーティストの展示が中心となっています。
ここの応募期限は毎年１０月１０日になっています。私は去年の秋にもうひとつ別のノルウェーのレジデンスNordic Artists' Centre in Daleに滞在中にここに応募して、そこに滞在中にもうここからＯＫの返事をもらいました。やっぱり一度同じノルウェー国内でどこかでレジデンスを取った経歴があると通り易いのかもしれませんが、ここは決してそんなにハードルが高い所ではないと思います。
私の場合、応募時に書類に書いた希望滞在期間よりも短い１ヶ月だけ、という招待の返事をもらったので、そんな短期間ではとても自分のプロジェクトの作品は完成しないから、最初は辞退しようかと思ったのです。しかしその後で少し考えを変えて、現地での制作は殆どやらないで、展覧会だけをやりに行こうかいうアイディアを思い付いたので、急遽作品プランを変更して、このレジデンスには主に自分の作品の設置作業に費やすことにして、展覧会の準備が終わったらそのまますぐにこの地を去るという日程で結局トータルで１週間だけ滞在することになりました。
ここに実際に行ってみると、スタジオも広々としていて、ワークショップの設備もよく整っていて、他のアーティストたちも親切に話をしてくれたりして良かったので、なんだかやっぱり一週間しか滞在しないのはちょっともったいなかったかなあ？、と後で少し残念に思ったりもしました。もっとも私は今フィンランドの別のレジデンスにも滞在中ということもあって、それを一時中断してのノルウェー行きだったので、仕方がなかったんですけど･･･。
このレジデンスのサイトのＵＲＬ：
http://
BABEL Art SpaceのサイトのＵＲＬ：
http://
写真左：Lademoen Kunstnerverkstederのスタジオ棟
写真中央：その向かい側にあるゲスト・アーティスト専用の住居棟
写真右：このアーティスト・ハウスが占有する展覧会場の“BABEL Art Space”
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