ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

東洋医学研究所コミュの近藤誠氏の理論について

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
科学者から教祖に転じた近藤誠氏(岩田健太郎)

BLOGOS 2017/11/09

以下、記憶を頼りに書いていて、裏を取っていないのでまちがってたら教えてください。

近藤誠氏と当時のがん治療のオピニオンリーダーたち(外科医)の論争を読んだのはぼくがアメリカで内科研修医をしていた1990年代後半だったように思う。

近藤氏はがんもどきの存在を主張し、なんでも切ったり化学療法をするのは間違っていると論じた。根拠となる臨床試験も参照していた。一方、当時の外科医たちは実験医学と経験主義ばかり。「切ってる俺達がちゃんと仕事してんだから文句言うな。くじ引き試験?患者で実験する気か。エビデンス?なんだそれ?」って感じで、全然議論が噛み合ってなかった。

近藤氏の意見は理路整然としていたが、当時の外科医たちはひどかった。アメリカにいたぼくはエビデンスエイスドメディシンをバリバリ学んでいたが、日本の医療界は数周時代遅れに見えた。日本のがん領域のトップってどうしてあんなに、、、、と大いに失望させるような稚拙な議論ばかりだった。患者で実験するなっていうけどさ、動物実験の知見をそのまま臨床応用するほうがよっぽど実験じゃん。日本の医学で進んでるのは基礎医学だけ、臨床医学は全然ダメだな、と思ったのもそのころだ。この見解はあまりにシンプリスティックで短絡的な「若気の至り」ではあったが、そう大きく間違ってもいなかった。90年代の日本の臨床医学はどの領域も概ね「学問」の体をなしていなかった。数年前、某所で高名らしい某科の名誉教授が「研究は誰々に教えていただいた。臨床はやっているうちにできるようになった」とおっしゃっていて、ひっくり返りそうになったが、このどうしようもない妄言暴言も当時のエートスを正しく表現したという意味では名言だった。

現在、リンパ腫や前立腺がんや腎癌で自然消退したり、進行しないがんがあることは分かっている。近藤氏の指摘通り「がんもどき」は存在するのだ。近藤氏があかんかったのは、そこからがんはがんもどきと治らない進行がんだけ、というあり得ない論理の飛躍をしてしまったことだった。

とはいえ、近藤氏の当時の見解には拝聴すべき点が多々あった。あれを黙殺、全面否定、人格攻撃してしまった日本のがん学術界の罪は大きい。慶応大学の罪も大きい。あれで近藤氏は引きこもり、医療者の言葉に耳を貸すことはなくなった。自分の言葉に耳を傾けないものの言葉など、どうして聞く気になれようか。あのとき、近藤氏と学術界が真摯に謙虚に誠実に対話していれば、今のような悲惨は回避できていたと僕は思う。近藤氏の言葉を聞いてくれるのは編集者と患者だけだ。彼はそちらの世界に逃げてしまった。

2001年に近藤氏の「インフルワクチン不要論」を読んだ時、ぼくは近藤氏がすでに論文選択能力も論文読解能力もなくなり、単に斜め上の詭弁を弄しているだけなのに気づいた(だから反論を書いた)。

科学者を鍛えるのは対話である。他者の意見を聞いて、自分の意見をブラッシュアップしていくのが弁証法である。近藤氏と対話するのは、このころは彼の信者だけになっていたのだろう。科学者から宗教団体の教祖に転じた近藤氏は、もはやサイエンティストの言葉と論理を失ってしまった。日本に「老害」が多いのは対話を欠き、演説しかない日本医学界の構造的問題である。

内海聡などは最初から斜め上の議論を弄んで周囲を撹乱する確信犯的トリックスター(医学界の長谷川豊みたいなものだ)なので、まあ、なんというか、仕方がないと思う。けれども、今の近藤氏を作った責任の一端は日本の医学界にある。

だから、今必要なのは近藤誠氏を罵倒することではない。対話することだ。対話のスタートポイントは相手の言葉に耳を傾けることにある。演説する前に、聞く。これが基本だ。臨床医の診療もしゃべるところからではなく、聞くところから始まる。それと同じだ。

だからぼくは近藤氏の本(ワクチンに関する新刊)を真摯に読んだ。

そしてまじめに反論するのである。もちろん、再反論の機会は十全に保全して、である。

この文章は本丸の「文藝春秋」に寄稿した。ボツになるか、黙殺されたら他の媒体から発表する予定だ。

http://blogos.com/outline/257974/


佐々木俊尚氏
「なぜ近藤氏の今の言説が生まれてきたのかを90年代に遡って考える。これは読むべき記事ですね。『今必要なのは近藤誠氏を罵倒することではない。対話することだ』」
https://www.facebook.com/story.php?story_fbid=1827151027314969&id=153481388015283

コメント(5)

「がんは放置がいいとは思えません」 故・川島なお美さんが近藤誠医師を批判|J-CASTニュース 2015/12/15

胆管がんのため54歳の若さで亡くなった女優の川島なお美さんが手記で、「患者よ、がんと闘うな」の著書で知られる近藤誠医師(67)を批判しているとして、ネット上で話題になっている。

川島なお美さんは闘病中、がん患者を励まそうと手記を書いていたが、それが2015年12月8日に出版された。新潮社からの刊行で、女優らしく「カーテンコール」と名付けられている。

●肝臓は強いとして、ある治療法を提案

手記では、13年8月に受けた人間ドッグで、肝臓内の胆管に1.7センチほどの小さな腫瘍が見つかったことからの顛末が克明につづられている。がんが再発してからは、夫のパティシエ鎧塚俊彦さん(50)が手記を引き継ぐ形で執筆した。川島さんが受診した近藤誠医師については、手記には「M先生」と匿名で書かれている。

川島さんは、女優業を優先したいと患部を切ったり抗がん剤治療をしたりすることに否定的で、そのためセカンドオピニオンとして様々な医療機関を回った。近藤医師に診てもらったのはその2回目で、9月12日に東京都渋谷区内にある近藤医師のがん研究所を訪れた。

患部は切除するなとする近藤医師の著書を読んでいた川島さんは、同様な答えを期待した。ところが、近藤医師は、会うなり、こう意外な言葉をかけてきたという。

「胆管がんだとしたらとてもやっかいだね。2、3年は元気でいられるけど、ほうっておいたらいずれ黄疸症状が出て肝機能不全になる。手術しても生存率は悪く、死んじゃうよ」
川島さんはこの言葉にショックを受けたが、近藤医師の続く発言に救われる思いがしたそうだ。それは、肝臓は強く8割以上ががんになるまで大丈夫といい、ある治療法を勧められたからだ。

●川島さんが受けた腹腔鏡手術には否定的

その治療法とは、患部に電極計を入れ、ラジオ波の電流を流して熱で固める「ラジオ波焼灼術」というものだ。川島なお美さんは、たまたま翌9月13日にラジオ波治療の名医とされる医師に予約を入れていたため、わが意を得たりと思った。

ところが、その医師にかかると、胆管の腫瘍はラジオ波では切除しきれず、9割方の医師は勧めないと言われ、途方に暮れてしまった。

川島さんは結局、10月になって腹腔鏡手術で患部を切除してもらうことを決め、14年1月に入って都内にある大学病院で手術に踏み切った。すでに、このときには腫瘍が見つかって5か月が経っており、約2倍の3.3センチにまで成長していた。

がんの再発がこのことと関係があるのかは分からない。しかし、川島さんは遺書で「先生の本でためになったこともたくさんあります」としながらも、近藤医師のやり方を疑問視し、「がんと診断された皆さん、決して『放置』などしないでください。まだやるべきことは残っています」と呼びかけた。

近藤医師は、川島さんのことについて、月刊誌「文藝春秋」11月号でインタビューに答えている。ラジオ波焼灼術を勧めたことを認めたうえで、川島さんが受けた腹腔鏡手術については否定的な見方をした。「川島さんが切除手術を受けなければ、余命がさらに伸びた可能性が高く、あれほど痩せることもなかったと、僕は思っています」と言っている。

川島さんの手記については、近藤医師は15日夕現在で特にコメントしていない模様だ。

ネット上では、近藤医師のやり方が議論になっており、「この件での近藤誠の責任は非常に大きい」と批判する声も多い。一方で、川島さんが、医療機関を回り過ぎたことに原因があるのではとの見方も多く、「早めに措置しておけば死なずに済んだ」といった声も出ていた。

https://www.j-cast.com/2015/12/15253292.html
近藤理論を放置してはいけない(勝俣範之氏インタビュー)|日経メディカル 2016/04/12

近藤誠医師が提唱する“がん放置理論”を信じて、せっかく早期で発見できたがんを進行がんにしてしまう患者が後を絶たない。学術論文を引用しながら標準的治療の効果を否定し、誤ったインフォームドコンセントを広げる近藤理論に専門家は断固、反論すべきだと勝俣医師は主張する。

――近藤誠先生が書かれた「がん放置療法のすすめ」や「医師に殺されない47の心得」(いずれも文藝春秋)などのいわゆる医療否定本がベストセラーになっています。勝俣先生は「医療否定本の嘘」(扶桑社)や「『抗がん剤は効かない』の罪」(毎日新聞社)を発表され、近藤先生の主張を徹底的に批判されています。

勝俣 近藤先生の主張は、がんの手術は寿命を縮めるだけ、抗がん薬は効かない、検診は無意味、がんは本物とがんもどきに分かれる――というものです。がんの臨床試験には不正があるとも言っています。つまりがんの標準治療の完全な否定です。

 トラスツズマブの臨床試験ではカプランマイヤー曲線が上に凸なので不正があったと主張しています。もし事実なら世界中で不正な乳がん治療が実施されていることになりますから大問題なはずです。僕は近藤先生が根拠として挙げている論文を読みましたが、不正な研究ではカプランマイヤーの曲線が凸になるとはどこにも書いていないのです。

――近藤先生の「医師に殺されない47の心得」という本は140万部売れたそうですが、臨床現場で影響はありますか。

勝俣 ある乳がん患者さんは、最初に近藤先生に診療してもらったときはステージ2だったのですが、検査のみで経過観察しているうちに臓器に転移してステージ4という状況になって、僕のところへ来院しました。薬物療法を開始したのですが、それでも時々近藤先生のところに行って、「薬物療法は効かないし、害も大きいので止めるように」と言われると休んでしまう。でも不安なので僕のところに来て、薬物治療を継続する。結局、その方はがんが悪化し、お亡くなりになってしまいました。

――近藤先生から離れられない患者さんもいるということですね。

勝俣 やはり近藤先生の方針を疑問に思っても、多くの方が半分信じています。治療をしなくてもよいという主張に希望を見いだすのでしょうね。近藤先生の本にもがんを放置しても治るとは書いていない。治療してもしなくても結果は変わらないから「死を覚悟せよ」と言っているようなものです。ところが患者さんは手術しなくても、薬物を使わなくても良くなると思っている。偉い先生が治療しなくても良いといっているので治療しなくも良くなると思っている。近藤先生はそこまできちんと説明していないところが一番の問題だと思います。

 僕のところに来た患者さんで胃がんの男性患者さんがいます。ステージ1で発見され、国立がん研究センター中央病院に行ったら、すぐ手術をしましょうという。その方は、近藤先生の著書を読んでいたので、近藤先生にセカンドオピニオンを受けに行った。すると近藤先生は「放置するに限る」というのです。放置するとがんはどんどん大きくなって、もともと幽門部近くにできたがんだったので、幽門部を塞いでしまった。嘔吐はあるし食事もできない。その状況になって、いくつかの医療機関を受診するとやはり手術を勧められる。

 水も飲めなくなった頃に僕の本に出会って、僕のところにやってきた。その方は近藤先生の本を10冊くらい読んでいて、付箋をたくさん貼っている。つまり精読しているんです。でも苦しいから僕のところに来てなんとかしてくれという。手術を勧めると手術は嫌だという。もう1時間、押し問答ですよ。これは洗脳を解く作業に近い。最終的に手術に応じてくれたので、外科を紹介しました。

 手術した後で、僕のところにお礼を言いに来てくれました。恥ずかしそうでしたが、食事も取れるようになって体重も増えて、とても元気になっていました。最初はステージ1でしたが、半年ほど放置して手術した時点ではステージ3でした。ステージ3ですから本当は術後療法として抗がん薬を使った方がいいのですが、まだ抗がん薬まではどうしても受けたくないというので、手術までしたのだからというので患者さんの意向を尊重して、薬物投与は行っていません。

(続く)
>>[2]の続き

●学術論文を誤って引用する罪

――トラススツマブも話が象徴的ですが、近藤先生の本を読むといろいろな学術論文を引用しています。


勝俣 そこです。一般の方々は論文をたくさん引用しているからすごいことを言っているのではないかと思う。我々が見れば論文の読み方が偏っていて、レベルも低い。最初から結論ありきで偏った読み方をするから間違った結論に達するのです。

 標準治療を無視して、しかもお金を取って医療を行っているというのは海外では医師免許剥奪という話になりかねないし、弁護士も黙っていないということです。僕は患者さんにも訴訟してもいいですよと言っているのですが、患者さんは近藤先生の言う事を聞き入れた自分が悪いと、自分を責める人が多く、訴訟までに至った例はありません。

 近藤先生の独特の診療スタイルなんですが、患者さんには手術は寿命を縮める、抗がん薬は効かないなどの持論を展開した後で、「あなたが決めてください」と言うのです。自分が決めたのだから、がんが進行しても、近藤先生を責める気にはなり難いようです。

―インフォームドコンセントの方法に問題がありそうですね。

勝俣 インフォームドコンセントを日本に広げたのは近藤先生という人もいますが、僕から見れば間違ったインフォームドコンセントを日本に広げたのが近藤先生です。20年前に近藤先生が広めたインフォームドコンセントはいわば「患者の自己責任型インフォームドコンセント」です。医師が責任逃れのために使うといっても言い過ぎではありません。

――正しいインフォームドコンセントをどのように考えていますか。

勝俣 簡単にいうとソムリエに近いと思いますね。患者さん任せにするのではなく、患者さんの話を聞き、個人個人の状況の違いを押さえた上で、この患者さんに一番適切な治療はこれではないかと示す。患者さんとうまくコミュニケーションを取りながら、一緒に考えて結論を出すことが重要です。医学的な事実はこうだ、後はあなたが決めなさいという“医師責任逃れ型インフォームドコンセント”がはびこってしまっています。

医学は不確実なもの

勝俣 抗がん薬による術後補助療法を行っていない先の胃がんの患者さんのケースでもそうですが、医学は不確実なものです。術後薬物療法を行ったからといって、再発が完全に予防できるものではありません。手術も絶対ではなく、1%の手術関連死があるということも説明しなければなりません。患者さんは怖がるし、迷うと思います。そこに絶対駄目という断定的な言い方をされれば患者さんは信じてしまう。

―迷っている最中に断定されると人間は弱いですね。

勝俣 放置していいというのは患者さんにとっては楽な選択肢です。手術にも薬物療法にも放射線治療にもメリット、デメリットがありそれを天秤にかけながら患者さんに説明して、治療を進めているのが我々です。ですから断定的なことは本来、患者さんに言う事は出来ないはずです。言う事が決まっていれば、患者さんの言う事に耳を傾けることすら必要なくなります。

(続く)
>>[3]の続き

●免疫細胞療法をどう見るか

――免疫細胞クリニックの免疫細胞治療をどのように見ていますか。

勝俣 近藤先生と同様なところは、科学的エビデンスのないことを推奨している点です。抗がん薬に免疫療法をプラスすると副作用が減り、効果も高まるとうたっているクリニックがありますが、そのようなデータはありません。併用を推奨する利点は、効果が現れた場合、どちらの効果か分からないところです。

 免疫チェックポイント阻害薬を使っているクリニックもありますが、ホームページで見るとニボルマブを20mg、活性リンパ球療法と併用しますなどとうたっている。周知の通り、ニボルマブは「根治切除不能な悪性黒色腫」では1回2mg/kg(体重)を3週間間隔で投与します。「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応では1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で投与します。一律、20mgの投与では十分な効果が期待できません。

 近藤先生の場合はお金の負担はそうでもないけれども、免疫療法クリニックの場合は貯金をはたいて何百万円も使うわけですから、罪はこちらの方が重いと言えます。

 こうした医療が幅を利かせる点について標準治療を推奨する側にも反省すべき点があります。

――反省すべき点とはどのようなことでしょうか。

勝俣 まず根拠が希薄な医療に対して反論が十分であったかどうか。免疫細胞クリニックや近藤先生の放置療法に対して反証を挙げて、国民に情報提供して来なかった。国立がん研究センターや学会が行ってもいいはずです。これはメディアも同じです。また近藤先生の極端な主張が国民の一部に支持されている背景には身近にがんの治療で苦しんだ人がいる方も多い。十分な緩和ケアを受ける事なく、過剰な抗がん薬や過剰な治療をされてQOLを損なった方を見て来た方も多いはずです。だから近藤先生の意見にも正しい部分はある。しかし一部に共感して全部信じてしまうから間違った方向に行ってしまう。国民の皆さんには、十分に気をつけてくださいと言いたいのです。


勝俣範之(かつまた・のりゆき)氏
1963年山梨県富士吉田市生まれ。88年富山医科薬科大学医学部(現、富山大学医学部)卒業。88年徳洲会病院で研修開始。92年より国立がんセンター(現、国立がん研究センター)レジデント。
自ら、内科各科を研修し、血液腫瘍、骨髄移植、婦人科化学療法に従事。97年に同病院内科スタッフとなる。2011年10月日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授に就任、現在に至る。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/cr/201604/546480.html
確か、近藤氏の奥さんは病理医だったと思います。その辺りの共同研究によるエビデンスが、あったのではと思いますが、

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

東洋医学研究所 更新情報

東洋医学研究所のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング