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夏目漱石コミュの「文学論ノート」に就いて

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こんにちは,作家の上山です。

昨年より執筆をつづけておりました書き下ろし小説が,
『「うま味」を発見した男/小説・池田菊苗』として
この度,PHP研究所より上梓いたしました。

本書は,明治期に留学先のライプツィヒ大学でオスワルド教授から科学精神を享受し,
ロンドンの下宿先で夏目金之助と親交を深め,
後にうま味物質(グルタミン酸塩)を発見した男,
池田菊苗の波瀾の生涯を描いた評伝小説です。

執筆中,オスワルド,夏目漱石,寺田寅彦との対話を通して,
互いの思想に深く影響をおよぼし合った様子などを
多くの史料をもとに,その時代背景から浮き彫りにすることに努めました。

わけても,漱石の「文学論ノート」は,ロンドンの下宿先で同宿の
菊苗との議論から生まれただろうことは,ほぼ確かなように思われます。

「文学論ノート」をめぐる漱石と菊苗の関係に就いて興味をおもちの方は,
ぜひ一度手にとってご高覧ください。


□『「うま味」を発見した男/小説・池田菊苗』上山明博 著,PHP研究所
  http://www.amazon.co.jp/dp/4569795994/

□『漱石資料/文学論ノート』夏目漱石 著,岩波書店
  http://www.amazon.co.jp/dp/B000J93VKI/

コメント(2)

漱石がそのために十年を費やそうと構想した文学論はとても興味深いものですね

実際は挫折して作家生活に入ってしまった漱石の産み出した作品群と彼の未完の文学論との内的関係は、僕たちに漱石の実像をまぎれもなく暴き出してくれるものですね
 78910さんがご指摘の通り、「文学論ノート」を記していた留学時代、金之助の心は不愉快な自我を抱えてロンドンの深い霧の底で、挫折の日々を過ごしていたようです。
 そんな折、妻子のいる日本から遠く離れて、漱石と菊苗の二人の日本人が毎夜交わした議論は、そのまま漱石の文学論ノートの筆跡のなかに読み取れるのではないかと推察し、あれこれ想像しては、楽しんでいます。

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