上にも出ていましたが、ブレガルディエンなどいかがでしょう?
私は従来フィッシャー=ディースカウ信者で、「この曲は本来バリトンのために書かれたに決まっている」と確信していたほどだった(シュライヤーの生演奏を聴いていたにもかかわらず)のですが、この演奏を聴いて「やはりこれは元々テノール向きに作曲された曲だ、バリトンで歌っても価値が衰えることは全くないが」という程度に認識を改めた次第です。
なお、この CD の伴奏はシュタイアーのフォルテピアノですが、正直言って敢えて古楽器を使う意義を感じませんでした。別に現代楽器に比べて見劣りするということは全くなく、それはそれでいい演奏であることは間違いないんですが、現代楽器で表現できないものを表現していたという気はしません。