KiyoP音楽研究所コミュの研究所から独り言〜複数楽器をやる方のクセ

mixiでタイムラインに投稿していた通り、半年かけて楽器を演奏するにあたっての体の動かし方を指導するノウハウを身につけてきました。先日それの初めて本格的にレッスンしました。生徒さんはマリンバ奏者＆先生で、要望があった生徒にはピアノも教えていらっしゃる方、小学校でも音楽を教えていらっしゃって、卒業式などのイベントでの伴奏もあり、その一部の曲の中で演奏が不安な箇所があったとのことです。
範囲の広い和音などがうまく決まらないらしく、練習しても良くならないと。。。
実際に演奏をしてもらったところ、肘が異様に上がり、それによって手首が外側に30度近く傾くというすごい姿勢。。。これでは思うように指が動くはずがありません。実際に試してみるとわかりますが、その状態だと指を動かすときに突っ張るような感覚があります。元々音の弱さにも悩んでいらしたのですが、そりゃそうですよね。そんな状態で無理にフォルテでも出そうものなら腱鞘炎製造機です。

なんでそんなことに？と思ってその方がマリンバ奏者であることを思い出しました。マリンバ奏者はよくマレット（要するにバチですね）を複数本持ちます。その状態で音板のよく響くところに当てようとするとどうしてもその手首の形になってしまうんですね。それが無意識にピアノを弾くときにも癖が出てしまったようです。確かに指を見るとなるべく鍵盤の真ん中を狙っていました。まずはピアノを弾くときの姿勢の考えをマリンバと切り離してもらわないといけませんでした。

処置としてはこの型の場合まず肩関節が余計に内側に回っていたのでそれを修正した瞬間に指に入る力の量が変わり、結果今まで邪魔されてきた力が鍵盤に伝わったため、逆に全部スフォルツァンド状態に

どれだけ今まで力を入れてたやら。多分この状態で調節していけばかなり音量レンジが広くなっていかれるでしょうね。

その他いくつか細々とやはり余計な動きなどを正し、その他お悩みのあった音楽的な部分もご意見を合わせていただいてレッスン終了。喜んでいただけてこちらも嬉しかったです。

これと良く似た姿勢は実はピアノオンリーの先生でも指定してしまう先生がいます。肩関節を横に開かせて肘の位置を上げたり、弾きながら肘をグニャグニャと動かす子、よくコンクールにもいます。そして、見る側もそれをよく「脱力」しているとして認識しますよね。ただ、冷静に考えてみましょう。筋肉って、骨を動かす作用を持っています。骨が動けば当然体の姿勢が変わります。肘がグニャグニャと動いているのは筋肉が肩、上腕、前腕を動かすために動いてるんです。力、使ってます。先ほどのマリンバ奏者に起こっていたのも、要するにこの「邪魔」。
脱力とは、、、∑(ﾟДﾟ)
言葉には気をつけないといけませんね。