宇宙世紀大好きコミュのはぐれ者小隊と北米戦線第一話

一年戦争も終結して早五年

2年ほど前に起きたデラーズ紛争により北米は穀倉地帯に多大なる被害を受けて､大いなる食糧難をも強いられている中､連邦派閥の中では軍閥政権の中でも強硬派だったジャミトフ派がティータンズなる組織を立ち上げているというのに､ある田舎を横断している頃だった。

キャルホルニアへ着いて早々､受領されているミデア級に補給を済ましジャブロー本部より新入りが二人ほど寄越すような内容が記載されているものをボサついた髪をくしゃくしゃとかくように襟だけはどうにか整えているものの気だるそうな雰囲気を醸し出している男はその書類に目を通しながらも任されている艦の操縦席にある指揮官席のようなところに座り込みながらもそれに目を通しながらもその場で､操縦席の隣りに空いた席を座り込む三十半ばくらいでいい年をしたベテランパイロットが酒を片手に飲みながらその書類に目を向け

「ティータンズ様々な時代にこんなエリート様を寄越すとは余程の訳あり物件じゃねぇか……」

ベテランパイロットが呆れるように口を開くと指揮官席に座りながらも肘を抱えるように呆れるその艦長も自身に受領されてる書類を返してもらうも改めて､お互い古い仲であるだけに溜め息をつく

「まぁ､去年くらいに来た若僧が敵の戦力見誤って買ってにやられたのも大きいが､通信士兼艦長なんざやらされてるこっちとしちゃ新品のMSを寄越す代わりにそのヒヨッコの世話をしろって言うんだ。ったく､一年戦争後の残党狩りはお上からすりゃピクニックと変わらないんだろう」

「そのピクニックに引率する身としちゃ命幾つ合っても危険手当がこの安酒一つ満たされる程度ってんなら今度も適当なとこで敵さんとこに投げ捨てるかねぇ」

部隊長として任される事になったそのパイロットは酒を片手に物騒な事を言うも艦長は艦長で「馬鹿言え」と一言呆れるようにつきながらも操縦席で足を乗せてる2重半ばの男に肩を叩きながら船を出すよう指示を出すも新入りらしきまだ20代になりたての若い女がその場でこんな部隊に配属された事に辟易とする者もいれば既に挨拶すらする気も無いのか､この場の空気に溶け込むように自身の機体に乗り込むように寛いでいる奴がいるというのは整備班から既に聞かされているものの

その新型というのも一つは一年戦争時に使っていた強襲用のガンタンクときただけに艦長含めブリッジにいる奴等は呆れるようにその書類に苦笑いしかしていなかった。

何せ3人ともソロモンやア・バオア・クーの頃こそ寄せ集めで編成された仲ではあれど艦長に限ってはオデッサ戦の経験こそあれその機体がくせ物だというのは見た事もあるらしく､部隊長もその当時はエース級を見込んでジムスナイパーを受領され狙撃手として､アフリカ戦線でオペレーターの若僧が新兵で彼といた頃からその強襲用ガンタンクを乗り慣れずに特攻したパイロットを見た事ある経験があるだけに艦長はこぼす

「今度の嬢ちゃんも特攻するんなら軍に責められる謂れはないってとこか＿＿」

と皮肉めいて呟いたところで二人はゲラゲラと笑ってるところに俗に言う真面目な優等生なように着こなす黒髪をストレートに整えている若い女性パイロットが怒鳴りだす。

「それが命を預かる上官の態度ですかｯ!」

彼女の叱責に一気に場が静まるも部隊長が呆れるように口を開く。

「お前が噂に聞く新入りの嬢ちゃんかい？これから俺達が何処行くか解ってっか？ピクニック気分で戦場に行けってのがお前さんが信頼する軍上層部からのお達しだとよ」

部隊長がその書面を投げつけるように彼女に見せるとまるで信じられないと言わんばかりの顔つきで蒼白こそすれど部隊長の口は止まらない。

「これから行くとこは訓練のような甘い手加減なんざ当然ある訳がねぇとこだ。当然訓練なんかじゃねぇ。シミュレーションなんざしたところで敵の手口が読めるとも限らねぇ。信じるんならその腕を過信し過ぎない程度に活かせないようじゃすぐあの世へゴーってのが実戦だ」

部隊長が強い口調で言い放つも艦長が座りながら一言＿＿

「ったく､んなガキ一人に熱くなるな。そんなモンは直に解るだろう」

「まぁ､それもそうか。それとお前さんに任されたジムⅡだったか＿＿ビームライフルのエネルギー等の備蓄も任されちゃいるが､これだけは言っておく。敵に感づかれても助けれるような余裕がないって事だ」

「そんな貴方のような人に助けられるような事なんて無いとは思いますがね＿＿」

若いパイロットが皮肉めいて部隊長に呟くも部隊長も「そうかい。それなら此方も助かるんだがねぇ」と流すように応えちゃその場から去るようにブリッジから出るもその背中を睨む彼女に艦長も肩を軽く叩きながら＿＿

「まぁ､こうして生きてるってだけでも今の御時世じゃ上々だ。腕前なら敵さんの方が一年戦争を生き残ってる奴等ばかりなだけにゲリラまで仲間に引き込んでいる始末だ。あの新型でもザク相手に囲まれるだけでも簡単にやられるってのだけは覚えておけ」

そう告げながらも彼女がまだ信じられないような面をしているのを察しつつも艦長は告げる。

「これからヒトサンサンマルに降下作戦が行われる。お前さんも死にたくなければあの部隊長の指示には従うんだな」

その指示を受け取ってから三十分後

彼女は知る。

軍事学校の演習で使われてたザクなんかとは比べられないほどの敵が旧型を使い込むようにかかってくることを＿＿