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[568] mixiユーザー 01月18日 21:57

他、雑賀征伐にも織田信長が出陣するも本陣は2月28日に淡輪まで進み戦場までは出張らずって感じですかね。
途中までとか出陣する予定は他にもあったと思いますが基本的に活躍の場は家中の者に譲っています。

[569] mixiユーザー 01月18日 22:22

豊臣秀吉の「天下」～文書と城郭にみるその“視覚化”～

「豊臣秀吉文書集」全9巻（編集：名古屋市博物館）に収録されているおよそ7,000通の発給文書から考察。
※第9巻は2024年02月29日に出版予定？

秀吉文書にみる「天下」
天正10年6月19日の高木彦左衛門尉宛書状が初見。
「於天下車ニ乗わたして首切かけ申候事」とそれまでの考え方と同様。
天正11年5月15日の小早川隆景宛書状では治政下全体を示す言葉を確認。
「東国者氏政、北国ハ景勝まで筑前任覚悟候～」と記す。
天正17年11月24日の北条右京大夫宛秀吉条々（伊達家文書）で確認。
「所詮天下逆勅命輩」は北条氏への宣戦布告状として天下逆賊の者の意味。
天正17年8月朔日の由良長尾老母（妙印尼）宛の秀吉朱印状で確認。
「天下江請御意由候」では日本全体を意味に変貌。

こうして見ると「天下」の範囲が拡大解釈されていく模様。

秀吉は大高檀紙を使用し書状を巨大化させることで圧倒的威圧感を演出。
これは全ての宛所に用いず相手に応じて差別化。
この書状は威圧感を醸し出し視覚化を意識した先駆けか？

視覚化される「天下」
大規模城郭の役割。
天正11年8月に大坂城の普請開始。
天正14年2月に聚楽第の普請開始。
文禄元年8月に指月伏見城の普請開始。
・動員課役としての大規模普請
・政治空間としての御殿
・支配装置としての城下屋敷
秀吉の実力を世間に知らしめ「天下」を統べる者は誰なのかを誇示。

この時期の「天下」は武家の頭領や朝廷の代表の意味も見え始める。
「てんか」＝「殿下」「天下」
天正13年7月11日に羽柴秀吉は従一位関白に昇進し公武を一身の体現に成功。
大陸侵攻を計画し領域の解釈を再考するもやはり海外は範囲外かと。

天下統一により「天下」“静謐”は完成と言えるでしょう。
秀吉は「天下」をそれまでの支配領域（日本）から拡大解釈させ豊臣政権、または秀吉個人へと昇華。
そのために「天下」の存在を視覚化させるために「天下」“静謐”を生み出した実力者、「天下」人は誰なのかを宣伝。
秀吉といえばやることなすこと全てが豪華絢爛ですが、これは「天下」の箔付けと言えるでしょう。
金賦り、北野大茶会、醍醐の花見も実力を示すためのイベントですね。
そう考えると唐入も褒美を与える侵略戦争というよりは「天下」人のイベントの一つなのかもしれません。

最終的には秀吉＝「天下」と進化したと解釈した方が納得が出来ます。

次ぎは徳川家康のお話について。
織田信長のお話で脱線し過ぎた。

[570] mixiユーザー 01月18日 22:44

ちょっとだけ補足です。

織田信長の場合は朝廷─幕府─織田信長の関係。
更に足利義昭が逃亡したことで朝廷─織田信長の関係へと変化。

豊臣秀吉の場合は朝廷─羽柴秀吉の関係。
更に関白就任で朝廷に参加して朝廷＝豊臣秀吉の関係へと進化。

流としてはこんな感じになります。

[572] mixiユーザー 01月18日 22:55

>>[571]

秀吉も最初から関白に就任して朝廷を牛耳る気なんて更々無く、当初は官位昇進で徳川家康の上に行く事だけしか考えていなかったはずなので想定外の事態だったことかと。

[573] mixiユーザー 01月18日 23:02

元々は織田信雄よりも官位が下だったことが気に入らなかったところからが始まりでしょうね。

[574] mixiユーザー 01月19日 18:00

官位について。
戦国大名にとって官位は支配の根拠というただの箔付けに過ぎないでしょう。
今川氏や武田氏の様な守護大名の出自を持つ者は中央との接触を重要視します。
今川氏親は中御門氏から寿桂尼を正室に迎えていますし武田晴信も今川氏の仲介により三条氏から三条の方を継室として迎えます。
他に今川義元は三河守（永禄3年5月8日付の口宣案）に任じられ武田晴信も信濃守に任じられていますね。
この手の官職は財政難の朝廷に多額の献金で買い取っている様な状況です。
わざわざ大枚を叩いてまで手に入れて敵対勢力よりも家格が上ということを知らしめ国の支配権を朝廷から認めらた証となります。
本当に支配するには官位（名目）と兵力（実力）の名実共にが必要というところでしょうか。

因みに織田信長は武田勝頼の朝廷に働きかけていた官職の申請を妨害したために勝頼は無官のままです。

これが豊臣秀吉が登場する前の戦国時代の実態と言えるでしょう。

[576] mixiユーザー 01月19日 18:30

>>[575]

これは織田信長の性格が悪いのではなく武田信玄の嘘吐き外交を良しとした身から出たサビと見た方が自然かと。

[577] mixiユーザー 01月19日 18:41

織田信長が性格が悪いとするのはドラマや小説の影響が大きいかと。
武田信玄が信頼できないのは史実に基づくならそれまでの外交を見ていれば誰もが知るところと言えるかと思います。

基本的に性格が良い人が戦国時代を生き残ることはできないと考えていますので信長、信玄に限らず氏康、義元、謙信、長慶、元就らも性格が良いか悪いかで言えば悪いかとは思いますがこの件で考えた場合は信長に非があるとはとても思えないところです。
信玄が死んだ後に勝頼が信長に平謝りしたのならまだしも引き続き敵視政策ですしね。

[579] mixiユーザー 01月19日 19:14

>>[578]

フロイスはキリスト教フィルターが掛かっているのでちょっと内容がアレですが、他は完全に同意です。

織田信長の印象はかなりの尊王主義者に見えますので指示一つをとっても細やかで何を欲しているのか的確に観察していますよね。
足利義昭を奉じての上洛にしても帝から綸旨を拝命してから行動に移しているし上洛するに当たっても都好みのお行儀の良さを演出し朝廷どころか京雀の人心を鷲掴みですし。

自分の想定通りに物事が進む事が絶対でそれに反する事は許さないの代表例に永禄12年の二条城造営の際の婦女子にちょっかいを出した一兵士を一刀両断にした件でしょうね。
信長の思考としては上に立つ者が悪事を許してはならないことが当たり前というところでしょうか。
故に上洛の際の乱暴狼藉は絶対に許さないし些細な事でも同じく絶対に許さないのかと。

一度根に持つというよりは、コイツは使えないとか役目を理解していないと判断されてしまったら佐久間信盛の様な扱いになってしまうのかと。
逆にコイツは理解しているとか役目以上の働きをすると判断したら明智光秀や羽柴秀吉の様に重用していくのでしょう。

対外的には武田勝頼は勿論、毛利輝元や上杉景勝も天下静謐を私欲で乱す朝廷に仇なす不届き者以外の何ものでもないと認定。
そうなれば許すという発想は無いでしょうね。

現代でも大罪を犯した人（例えば飯塚幸三）が刑が軽過ぎると声を上げる人がいますが、織田信長ならそんな声が上がる前に断罪に処したところでしょう。
信長は実力がある人がそれ相応の仕事をしなかった時の処断が手厳しいですからね。
反面、庶民にはとても気楽に接していますが。

自分の想定通りに物事が進む事が絶対でそれに反する事は許さないとは、上記の様に全てにおいてというよりも庶民の上に立つ者が理解し難いことを仕出かした時に発動する様に思います。

[580] mixiユーザー 01月19日 19:15

思ったけど、信長って人気がありますよね。
秀吉や家康で話が深掘りされることってなかなか無い。

[583] mixiユーザー 01月19日 19:31

>>[581]

先に挙げたいた「寧々宛」の件もそうですが、信長は弱い者や守るべき対象の人々に極めて細やかに対応し信長が認めた家臣に対処を求めます。
個人的には上に立つ者の理想像の様に思いますが日本人としては徳川家康の様なゆるゆるな人の方が人気がある様ですね。
信長と秀吉は自身の考えは絶対です。
家康は信長や秀吉に屈した経緯があるので妥協とか我慢とかを身に着けていますから彼らの様な非情の人になれない。

信長評も長所と短所を語れる人物像に価値があるのかと。

[584] mixiユーザー 01月19日 19:35

>>[582]

秀吉が女子人気が無いのは、家中の石田三成や大谷吉継、真田信繫の視点で物事を考えてしまうのでヒデヨシお前がしっかりしていれば！の思いが強いのでしょう。

[585] mixiユーザー 01月19日 23:00

徳川家康の「天下」～徳川三代による西国進出～

関ヶ原合戦で徳川方東軍が豊臣方西軍に勝利を見直す。
徳川家康は豊臣政権ただ一人の大老という立場で論功行賞を主導。
慶長6年2月15日付の一乱之刻九州之覚にみる黒田如水への扱い。
徳川家康は黒田如水の面目を蔑ろにし立場を自覚させる。
関ヶ原合戦で徳川家康に寄騎した豊臣系大名の理由。
徳川家康が豊臣家を盛り立てることが前提。
徳川家康は彼らの心情を尊重し豊臣家の尊重を諸大名に示す。

徳川家康の大坂離れ。
慶長4年09月07日～同5年06月16日、徳川家康は大坂城を政務の拠点。
慶長5年09月15日、徳川家康は関ヶ原合戦で勝利。
慶長5年09月27日～同6年03月23日、徳川家康は大坂城を政務の拠点。
これ以降、徳川家康は伏見城を政務の拠点とし大坂は訪問先となる。
慶長8年02月12日、徳川家康は征夷大将軍に就任。以降、大坂への訪問は無い。
次ぎに大坂へ訪れるのは大坂の陣です。

大坂を離れた徳川家康は外国との交渉、朝廷との交渉、インフラ整備、大名間の調停への関与など政務を主導。
つまり、天下人として実績を積み重ねる。
これに対し豊臣方もただ傍観していたわけではありません。
徳川家康としても豊臣家を尊重して協力関係を積極的に維持。
慶長8年10月2日付徳川家康朱印状でも徳川公儀と豊臣公儀を区別していません。
慶長8年10月5日付片桐・小出連書状でも豊臣家家老が引き続き代官職を継続。

ところが、徳川秀忠は徳川家康の計らいを否定。
慶長17年3月21日付徳川秀忠黒印状では家康の命は徳川公儀の権限行使と修正。
後付けによる徳川公儀による支配体制を追認させていく。
徳川秀忠がわざわざこんな作業を進めている背景は徳川家康自身に豊臣家から「天下」を簒奪する意思が無かったところにあったことを証明する様なものですね。
そもそも、豊臣秀吉が「天下」というものを別物へと昇華させてしまったので何を意味すのか不明瞭となってしまいましたが。
そのため、「天下」というよりは「公儀」で考えた方がいいかもしれませんね。
結局は「徳川公儀」と「豊臣公儀」の衝突というのがこの後の大坂の陣の実態であるわけですし。

大坂の陣で徳川家康は天下統一を完了を見直す。
大坂の陣で豊臣系大名の動員を成功させるもこれを以て天下統一を完了させたかどうかは別問題。
徳川方が豊臣方に勝利し「公儀」が統一されるも全国支配、特に西国支配が完成とまでは到底言い難いところでしょう。
初期の西国支配の実態は慶長13年に丹波篠山の松平康重、元和元年に大坂の松平忠明、大和郡山に水野勝成、元和2年に日田の石川忠総（左遷）が配置されるだけ。
・松平康重は家康御落胤説があり「康」の偏諱もその関係性を匂わせる人物。
・松平忠明は後に井伊直孝と共に家光後見役に指名されるほどの有能な人材。
・水野勝成は数々の戦で勇猛の名を轟かせた戦国最強の武将。
結局、徳川家康は直後に死去したため西国支配は大坂周辺に留まる。
島津氏、毛利氏、福島氏、加藤氏、蜂須賀氏、黒田氏、生駒氏、細川氏らは外様大名として君臨。

元和3年に播磨の池田氏を幼少との理由で転封とし本多忠政を移封。
他、龍野は本多政朝、尼崎は戸田氏鉄、明石は小笠原忠真を移封。
元和5年に福山は大和郡山の水野勝成を移封。
そして、大坂周辺でも大きな配置換えを確認。
・和泉岸和田は丹波篠山の松平康重に配置換え。
・大和郡山は大坂の松平忠明に配置換え。以降の大坂は幕府直轄領へ。
・紀井和歌山は駿河の徳川頼宣に配置換え。（大坂に入れず）
徳川家康死後の駿河は神聖視されているので徳川頼宣をこのまま置くことを避けたためか？
その後も徳川譜代の西国移転は続いていくことになり豊臣系大名の福島氏や加藤氏は失策により改易。

ここに不完全（島津氏や毛利氏の存在）ながらも本当の意味で「天下」は徳川公儀によって統一されたと見るべきでしょう。

[587] mixiユーザー 01月20日 00:39

>>[586]

＞その後「天下」の解釈が東西に拡張

確証はありませんが、信長は革新的な発想はあっても革新的な思想は無い様に感じます。
やっていることは室町幕府のそれと全く同じで天下＝五畿内のままで他の国、例えば越前や若狭は天下の外のままなのかと。
室町幕府の世界観と同じ様に天下（五畿内＝朝廷＝幕府）とその外の世界（国）は終始変わらず。
二十一屋形が支配するのと同様、徳川氏や畠山氏、一色氏、別所氏らの領国は天下の外で自身の役目（領国統治）を果たすことだけを要求かと。
つまり、天下（五畿内）の静謐は織田信長だけが任されたお役目って感じと推察しています。
そう考えると三好長慶とそこまでの大差は無いのかと。

秀吉は大体そんな感じかと。
彼の場合は天下は日本全体に拡大解釈。
以降は関白になったことで公武一体した自身を天下＝殿下と見立てパフォーマンスに走っていく。
結果、天下のアイデンティティに押し潰されない様に常に何かを催さないと存在価値を失うという強迫観念に迫られることになるのかと。

家康はそんな信長と秀吉を反面教師で見て学び天下にそこまで興味を持たず。
征夷大将軍に就任してもすぐに退位し躊躇無く秀忠に代替りする姿に天下という権威に執着は感じられず。
そんなことよりもただただ天下静謐を願う二つの公儀のバランスの維持。

家康いしてみたら豊臣公儀の維持は豊臣系大名に対しての約束を守るため。
これを反故にしたら大坂の陣で敵に回る可能性が出てきますからね。
そーならなかったのは牢人衆が豊臣家を乗っ取って野党の如く乱暴狼藉を働いたがため豊臣系大名も豊臣家はもうダメだと諦めたのでしょう。

徳川公儀の体制を全国に推し進めたのは家康死後のこと。
秀忠or譜代大名の合議制でしょうか。
既に東国は家康が生きている間に江戸の幕府が確立。
西国は駿河の大御所様が担当し支配ではなく協調体制。
豊臣公儀と大御所様が共倒れしたことで江戸の幕府が少しずつ西国を蚕食して体制を確立。

ここまで語ると特別講演会の内容を逸脱し私自身の考察の色が強いですね。

[588] mixiユーザー 01月20日 00:45

こう書くと、結局は信長も秀吉も家康も諸大名との連合政権を目指していたって感じですね。

徳川公儀は連合政権を良しとせず外様だけに限らず忠輝や忠長をも改易に処しますが。
それでも生き残った島津氏、毛利氏、山内氏については幕藩体制という連合政権体制に落ち着く。
当然、外様大名に幕政関与なんてありえませんが。

※豊臣政権では五大老の徳川氏、毛利氏、上杉氏が参加しています。

[590] mixiユーザー 01月20日 12:00

＞豊臣恩顧の大名に論功行賞で手厚く報いた事がかえって重荷

これは致し方がありませんね。

豊臣大老の家康としても豊臣公儀による天下静謐を維持する役目があります。
何かの落ち度で少しでも疑念を持たれ「家康に野心あり！」の風聞が起きてしまったら家康が豊臣公儀の中で一人孤立してしまいますからね。
故に先手を打って自ら積極的に孤立化を図る前述した“大坂離れ”をいち早く実行し実績を積んでいくことになるのかと。
切羽詰まっての孤立よりも自ら孤立した方が時間にも余裕が生まれ、慶長8年2月12日～同10年4月16日という短期間ではありますが江戸に籠って実績を積んだというアリバイは手にしましたし。

その後は大御所として駿府に移転して豊臣系大名と協調体制を維持しながらその背後では江戸の徳川公儀により秀忠の東国支配の実績を時間をかけて積ませていきます。
当然、政務においては「将軍の意向」にも重みが増してきますので、正に家康死後の各大名の統制の仕方を秀忠に教え込む時間と言えるでしょう。
教えたのは家康の命を受けた土井利勝、安藤重信、青山忠成（失脚）なのでしょうけど。
土井利勝と安藤重信、それと酒井忠世の三名は後に江戸年寄（老中）に就任し徳川公儀を支えることになります。
関ヶ原合戦から大坂の陣まで穏やかに時が過ぎていった本当の理由はここにあるように感じます。

実際、合理主義者の信長ややってみせようの秀吉には無い発想ですね。
この二人ならそんなまどろっこしいことは性格的に無理そう。

[591] mixiユーザー 01月20日 12:30

今回の特別講演会のレジュメも良い仕上がりです。

あとはパネルディスカッションが残っていますので折を見て。

[592] mixiユーザー 01月20日 21:00

徳川家康、徳川公儀、豊臣公儀の関係が悪化したのはいつなのか？

すぐに挙げられる事例は慶長19年10月1日の片桐且元の大坂城を退去して茨木城へ移動した時でしょう。
ただ、これ自体は関係が悪化というよりは最終的に決裂と見ていいのかと。
その直前の片桐且元暗殺計画が発覚した時点で徳川家康は出陣の号令を出しています。
徳川家康、徳川公儀、豊臣公儀の双方が戦を始める準備をしていたからこそ迅速に動けたわけですね。

徳川公儀が豊臣公儀を問題視したのはもっと早い時期の慶長13年4月28日付の任左大臣宣旨ではないでしょうか？

右大臣豐臣朝臣
正三位行權中納言藤原朝臣光豐宣
奉　勅件人宜令任左大臣者
慶長十三年四月廿八日　大外記中原朝臣師生奉

ただし、これ自体が事実かどうかは不明。
記録上では慶長11年11月21日から13年12月26日まで左大臣の地位は鷹司信房が就いています。
「公卿補任」などの史料に残る秀頼の官歴については慶長10年4月13日の右大臣に昇進が最後でこれも慶長12年1月11日に辞任しています。
左大臣任官については記録がありません。
もし、秀頼が左大臣に昇進していたとしたら徳川家康の最終官職は右大臣なのでこれよりも格上となり由々しき事態です。

これを事実とした場合、徳川家康と徳川公儀は秀頼への左大臣昇進を妨害して朝廷も白紙としこれを知った豊臣公儀との関係が悪化したと見るべきか？
もしもの場合の戦の準備を密かに進め始めたのがこの時期からかもしれませんね。

天下静謐を願う徳川家康としては不測の事態を憂慮して慶長16年3月28日に豊臣秀頼との二条城会見を実現。
豊臣公儀としても準備が進まず戦を避けたかったのでしょうか？
それとも徳川家康の意を酌んだ豊臣秀頼の英断でしょうか？
会見後、大坂は勿論、京や堺でも会見が無事成功したことを庶民も喜び天下泰平を願ったとのこと。

その後、豊臣系大名の加藤清正、池田輝政、浅野幸長、前田利長らが相次いで死去したことで豊臣公儀の安全保障が一気に低下。
豊臣公儀も片桐且元が徳川家康に鞍替えしたと邪推したのであれば大坂城内部も曲者が入り込んでいる可能性を警戒。
これに当たるのが織田常真でしょうか。

片桐且元暗殺計画という深刻な事態を重く見た徳川家康は大坂出陣を号令。
疑心暗鬼に陥った豊臣公儀の方も10月2日に豊臣系大名や各地の牢人に檄を発して敵対行動を選択し戦への道に突き進んでいくことになります。
豊臣系大名もこの時までは徳川軍の兵力による威圧でそこまで大事になるとは考えていなかったかもしれませんね。
しかし、現着すると牢人衆により既に戦準備（真田丸）は整っていて開戦止む無しと覚悟を決めたと見た方が自然か。

冬の陣がこの様に進んだと考えると豊臣家の討伐が目的というよりは牢人衆の排除が主目的であり外堀を埋めることで抵抗力を削ぎ武装解除を豊臣公儀自らに任せたと推察してもいいかもしれません。

[593] mixiユーザー 01月30日 18:00

「幻の安土城」復元プロジェクトと「安土山図屏風」講演会を開催します
https://www.city.omihachiman.lg.jp/soshiki/mirai/1/2/26885.html

日時
令和6年2月3日(土曜日)午後2時30分から午後4時(予定)

場所
安土コミュニティセンター大ホール

定員
100名(先着順)

申込
申込不要・入場無料

講師
・大杉住子さん(滋賀県副知事)
・木戸雅寿さん(滋賀県参事員)

今年に入ってから安土城の荒ぶりは凄いですね。
2月3日は予定があるので私は行けませんが興味ある方はお気を付け下さい。

[594] mixiユーザー 01月30日 19:19

特別展「鉢形城主北条氏邦」
https://saitama-rekimin.spec.ed.jp/tokuten_ujikuni

会期
令和6年3月16日（土）～5月6日（月・振休）

会場
埼玉県立歴史と民俗の博物館特別展示室

観覧料
・一般600円
・高校生・学生300円

─・─・─・─・─・─・─・─・─・─・─

【特別展「鉢形城主北条氏邦」　関連事業①】
特別展記念講演会「北条氏邦研究の最前線」

日時
令和6年4月14日（日）　14：00～15：30（開場13：30）

会場
当館講堂

講師
浅倉直美氏（駒澤大学准教授）

定員
150名

費用
無料

申込方法

＜電子申請の場合＞
https://apply.e-tumo.jp/pref-saitama-u/offer/offerDetail_initDisplay?tempSeq=64630

＜往復はがきの場合＞
往復はがきに「①参加者全員の氏名、②電話番号」を明記のうえ、下記まで郵送してください。

〒330－0803
さいたま市大宮区高鼻町4－219　埼玉県立歴史と民俗の博物館
展示担当『特別展講演会係』宛て
※往復はがき1通につき、2名まで有効です。
※応募多数の場合は、抽選のうえ受講者を決定いたします。

申込期間
令和6年2月1日（木）～3月25日（月）必着

近年の北条氏邦の人物像はかなり変わりましたからね。
一昔前とは全く違いますので観覧に行きたいです。

今は予定がまだ決まっていませんので調整がつき次第に申し込みに漕ぎ着けたいです。

[595] mixiユーザー 01月31日 22:35

NHK「歴史探偵」で陰陽師とハレー彗星について触れられていましたのでその当時の星図を貼り付けぺたぺた♪

画像は西暦989年08月15日東の空になります。

[596] mixiユーザー 01月31日 22:52

ハレー彗星がより大きく観測できるかどうかは地球との距離になります。
この時はハレー彗星と地球の公転軌道が接近し、且つ非常に近い距離関係を維持できたのではっきり見えることになります。

書いている内容は宇宙関連ですが歴史関連の視点でお願いします。

[597] mixiユーザー 01月31日 23:27

安倍清明がハレー彗星について何かしらの言及があるかどうか調べましたが特に無いそうです。
だからと言って観測していないわけはないし関心が無かったわけでもないでしょうけど。

[601] mixiユーザー 02月03日 18:44

京都市の「御土居」に防御機能　発掘調査で初発見
豊臣秀吉は北条氏の真似をした？
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1195975

豊臣秀吉の御土居跡（京都市下京区）の発掘調査で、堀底に畝状の高まりを設けた「障子堀」が見つかったと、市埋蔵文化財研究所が2日発表した。
障子堀は関東の戦国大名・北条氏が用いた防御機能として知られ、市内での確認は初めて。

調査地は御土居の南西部に当たる。3区に分けた調査範囲で幅5m分、南北長が計68m分の堀跡を検出。底に南北方向1本、東西方向15本の畝状の高まりがあり、一部が交差していた。畝は断面が半円のかまぼこ状で上面の幅は0.2～2m、堀底面からの高さは0.2～0.7m。東西の畝の間隔は北側が約7mと最も広く、南側は2～3.5mで造られていた。

これまでの御土居の発掘調査でも、堀の畝状の高まりは見つかっていたが、断片的で障子堀の痕跡かどうか分からなかった。だが、今回、畝が一定の間隔で造られていた上、東西方向と南北方向が交差した部分も見られたことから、障子堀と断定できたという。

城郭史に詳しい中井均・滋賀県立大名誉教授は「御土居は、秀吉が北条氏を滅ぼした『小田原攻め』の翌年に造られた。北条領でのみ定着していた障子堀が、全国の近世城郭へと広がる過程を考える上で重要な成果だ」と評価している。

以前からさんざか言われていましたが、立証されたのは今回が初めて。
でも、障子堀は関東で設置したから意味があるわけで京都に設置して意味があるのか？
秀吉としてはどうしても北条氏の防衛システムが欲しかったという感じでしょうかね。

[603] mixiユーザー 02月03日 19:09

>>[602]

関東の人間にはお馴染みの赤土だからこその絶大な効果が期待できるところですが、京都ではその程度の役割しか期待できないところかと。
秀吉の思考は兵を逃さず確実に殺すというよりも防衛に重点を置いている印象です。

[605] mixiユーザー 02月07日 20:40

大津坂本城跡で長さ30ｍの石垣規模の解明につながるか
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20240207/2060015209.html

戦国時代の武将、明智光秀が築いた大津市の坂本城跡で、長さ30mにわたる石垣などが見つかりました。
大津市は「“幻の城”とも呼ばれる坂本城の規模の解明につながることが期待される」としています。

石垣は▼高さがおよそ1m、▼長さはおよそ30mにわたっています。
この石垣と堀が、城の最も外側の囲いになっている可能性があり、その場合、びわ湖の湖岸に位置する本丸からの距離はおよそ300mで、これまで推定されていた距離と比べておよそ100m短いということです。

大津市は2月10日と11日に現地説明会を予定していて、参加方法については市のホームページに掲載するとしています。

2月11日は伊豆伊東で「第45回大室山山焼き大会」があるから日程的に行けない。
でも、現地説明会は非常に気になるのでレジュメが出るならネットで公開してくれると嬉しいですね。
特に縄張図が提示されているなら是が非でも。