お蔵出しblauw座コミュの【創作落語】佐村調べ

注：この作品はフィクションであり団体及び人物の名は架空となっております。
尚、作品中には現在使用を規制されている言葉が多数使われており、気分を害する恐れがあります。気の弱い方は読まれる前に『手のひらに人と書いて飲む』行為を三回行って下さい。
また、この作品を無断転載等を行い『人を平等に扱わないと生活出来ない方々』からの呼び出しを受けた際には決して作者の名を白状する事を固く禁じます。


ガッキー「こんにちは〜、ピー（未成年により自主規制）ちゃんいるかな〜？」

ピーちゃん「ガッキー、自宅まで来てどうしたんですか？」

ガッキー「どうしたもこうしたもないよ。折角、バイオリンの指導の時間があるのに、連絡しても繋がらないからわざわざ足を運んだんだよ」

ピーちゃん「バイオリンのレッスンですか……それが出来ないんです」

ガッキー「どうしてだい？あれ程バイオリン片手に世間を飛び回りたいと張り切っていたのに」

ピーちゃん「ガッキー、それ嫌味なの？」

ガッキー「いやあ、ゴメン。君の身なりの件を忘れていたよ申し訳ない。でも、どうして出来ないの？」

ピー「バイオリンをさむらコーチに取られちゃったんです。私が学校の部活に卓球部を選んで両立したいと言ったら『君はバイオリンに専念するべきだ。気が変わるまでバイオリンは預かる』って。それでレッスンが出来なくて」

ガッキー「彼の前でそんな事を言ったの？そりゃあ片手落ちだよ」

ピーちゃん「ガッキー！また私をバカにするの！もういい、バイオリンを取り戻してくれないと全て公表しゃうから！！」

ガッキー「困ったなぁ追い出されちゃったよ。ハッキリ言って、さむらは苦手なんだよなぁ…仕方ない、今日こそ言いたい事をハッキリと言ってみるか…」

さむら「やあ、ガッキー。新曲のスコアでも持って来たのかな」

ガッキー「いや、今日は違うんだ。ピーちゃんのバイオリンを…」

さむら「ははぁ、あの子に恋心でも出来たのかな？君みたいモテない奴は光源氏みたいに年下から手懐けようとしているのかね？」

ガッキー「いやいや、違うよ。彼女はバイオリンを片手に世界を飛び回われる素質がある。だからこそバイオリンを取り上げるのは悪い事かと…」

さむら「ダメだ、彼女には究極の選択を出し答えが違ったから取り上げたんだ。片手間に卓球なんて許される事では無い！」

ガッキー「若いんだし、好きな事をやらしても」

さむら「甘い、私達障害を持つ物は努力する姿を世間に見せつけなければならないんだ。彼女はそれを勘違いしている。…そうだ、演奏直前に義手を装着するパフォーマンスをすれば返す…でどうだ」

ガッキー「おいおい、それじゃヒド過ぎるよ。君だって障害を持つ…」

さむら「フン！私は両親がピカの毒に蝕まれた生粋の折り紙付きで血統書付の被爆二世だよ。その為に耳が聞こえなくなり時より『原爆の音の様な耳鳴り』が聞こえながらも後頭部を壁に打ち付けて作曲をする『現代のベートーベン』だ。君みたいに若ハゲ、ロンパリ程度とは格が違うんだ！さあ、帰ってくれたまえ」

ガッキー「黙って聞いていりゃイイキになりやがって！やい、聞きツンボ！よく聞きやがれ！！」

さむら「差別用語を言うとは！このキチガイが！！」

ガッキー「テメーの名前を口に出すのも忌々しいから、見えメクラならぬ聞きつんぼだ！
どうせ、てめえは聞こえても聞こえないフリしやがるから今日は言いたい事を言ってやる！
だいたいテメーの出目はなんだ！俳優になりたいからと上京し石原軍団に入ろうとしたが、独特の体育会系が嫌で断念しギターが弾けるとフレこんで『第二の矢沢永吉』として歌手デビューしようとしたが、プロデューサーに次々とウソがバレてデビューが出来なかったくせに！その後、薄幸な女を説き伏せて『いずれビックになってやる！』と言って半ばニート生活を十余年、偶然会った俺に泣きついて曲を書いたから当たったクセに！
なんなんだあの図形は！あんなので曲が書ける訳ねーだろ！！
折角書いてもテメーは楽譜が読めないから『ここはヤマトっぽく』とかアニメの作品を出しては、いちいち説明し出来上がった曲に何て名前を付けた！
それが半可通な文化人どもの目に止まり、絶賛されて今や増長しやがって！
前から思っていたが、どうして子どもと一緒に写真を撮る時は女の子ばかりなんだよ！この、ロリコン野郎！！」

さむら「ちくしょう！言いたい事を言いやがって！障害者を差別する奴は訴えてやる！！」

ガッキー「ああ、望む所だ。法廷に出る前に全てを吐き出してやる。耳の穴かっぽじって待っていろ！！」

裁判で訴えたもののコーチの悪行は既に世間に知れ渡り、裁判官は聞く耳すら持たずの自業自得な、さむらコーチの顛末は知っての通り。
「さむらしらべ」の一席でございました。