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孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【色平哲郎氏のご紹介】 資金を決裁できるのは 安倍首相か二階幹事長しかいない、、、検事総長に最後に残された大仕事

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河井前法相夫妻は“アベノシッポ”、切って終わりなら「検察の独立」が泣く
山田厚史:デモクラシータイムス同人・元朝日新聞編集委員
経済・政治 山田厚史の「世界かわら版」 2020.6.27 5:35
https://diamond.jp/articles/-/241576
自民党の分裂選挙を勝ち抜いた妻。当選させた手柄で法相の座をつかんだ夫。絶頂に立った政治家夫婦が買収容疑で逮捕され奈落に突き落とされる物語がメディアを賑わせている。
だが、「華麗なる政治家カップル」を悪者に仕立て、一件落着とするなら、あまりにも陳腐な「検察活劇」である。解明されるべきは1億5000万円を注ぎ込んだ自民党本部の関与だ。
「本部への家宅捜索」に踏み切り、資金の流れと責任の所在を明らかにできるか。問われているのは検察上層部の胆力だ。
解明されるべきは 党本部からの1.5億円
カネを配って票の取りまとめを頼む。よくある選挙違反だが、捜査を進める検察にとって、河井案件は通常の選挙違反と全く別物だ。背後に党本部と広島県連の亀裂があり、政権中枢の関与が疑われる。
もう一つ重要なことは、検察のトップ人事をめぐる官邸と検察の暗闘が、捜査と表裏一体になっていたことだ。
「次の検事総長は誰か」が、官邸vs検察の第一幕とすれば、河井事件で、「政党交付金がどう使われたか」の解明は、暗闘の第二幕といっていい。
昨年夏の参院選(広島選挙区)を舞台にした河井事件が単なる買収事件と違うことを象徴するニュースが「自民党本部から1億5000万円」だった。1月下旬、新聞やテレビが一斉に報じた。
河井夫妻が管理する自民党支部の銀行口座に記録が残っていたという。
「想像できない金額だ。党本部からということであれば、幹事長あるいは総裁の判断ということになる」。下村博文選挙対策委員長はテレビ番組で語った。
案里議員が争ったもう一人の自民党候補・溝手正顕氏に払われた金額の10倍の額だ。通常の選挙では考えられないことが起きていた。
あろうことか、案里氏はニュースが流れると取材に、自民党からのカネであることを認めた。大規模な買収は、自分たちだけの意思ではない、と言いたかったのかもしれない。図らずも「政権中枢の関与」の疑惑が浮上したのである。
河井夫妻が管理する自民党支部の口座記録は、他人がのぞけるものではない。家宅捜索で検察が押収した資料から見つかったものだろう。
それがメディアに流れたということは、「捜査の視野には党本部も入っているぞ」という警告めいた情報漏洩と思われる。
次の検事総長をめぐる 官邸と検察の“暗闘”
検察はなぜ、この時点で捜査方針をうかがわせるような情報を流したのか。
1月といえば、「次の検事総長を誰にするか」で官邸と検察は大詰めの攻防を演じていた。
官邸は焦っていた。意中の人物、黒川広務東京高検検事長は2月7日に63歳の定年を迎える。それまでに稲田伸夫検事総長が勇退しなければ、黒川氏は定年退職になってしまう。
稲田氏はこれまでの検事総長がそうだったように約2年の在任を終える夏までは職にとどまる意向だったようだ。森雅子法相らが稲田氏に「勇退圧力」を掛けていたといわれていたそんな状況下で、党本部の関与をうかがわせる1億5000万円の問題が突如、表面化した。
「強引な人事を進めるなら、政権中枢に踏み込む用意がある」と言わんばかりの反撃とも読める。いわば政権の横腹に突きつけた短刀である。
安倍政権は狼狽(ろうばい)したのか、1月31日の閣議で、黒川検事長の定年を半年延期することを決めた。検察庁法で決められた検事の定年規定を、黒川氏のために法解釈を変えて、次の検事総長に据えようとした奇策は、水面下で進んでいた官邸と検察の暗闘を世間にさらしてしまった。
「官邸は法を曲げて検察を支配下に置こうとしている」と国会やネットで議論が沸騰した。その後の展開は、ご承知の通りだ。賭けマージャン問題が発覚、黒川氏は辞任に追い込まれた。
人事をめぐる抗争は4年前から始まっていた。2016年9月、法務省事務次官だった稲田氏は、後任の次官に、黒川氏と同期入省で刑事局長をしていた林真琴氏を推挙し官邸に打診した。
官邸はこの人事案を突き返し、「次官は黒川官房長」と逆指名、検察を慌てさせた。
人事権は内閣にある。「黒川次官は1年だけ。後任は林」で内々の合意が交わされたというが、「密約」は守られず、翌年、林氏は名古屋高検検事長に出される。
官邸は黒川氏に次官を2年務めさせたあと、検察ナンバー2の東京高検検事長に据えた。「黒川検事総長」のお膳立ては整ったはずだった。
政権の誤算、克行法相辞任 買収リスト入手で捜査に弾み
今から思えば、法相に抜擢されたことが河井夫妻にとって不運の始まりだった。
首相補佐官を務めるなど安倍首相・菅官房長官に近い克行議員は、法相になるにあたって密命を受けていた。「稲田検事総長を勇退させること」。稲田氏を早々に辞めさせ、その後任に黒川氏を押し込むのが河井法相の役目だったとされる。
だが、官邸にさんざん煮え湯を飲まされてきた稲田氏は、文字通り体を張って抵抗した。2月になれば黒川氏は定年、それまで辞めない――。
官邸の安倍・菅コンビは、霞が関の幹部人事を差配することで安定政権を維持してきた。検察も例外ではないようだ。
法務省の中枢を歩むなかで政治とも呼吸を合わせてきた、いわば使いやすい黒川氏を検察トップに据えれば、首相を悩ます「桜を見る会」やその前夜祭での支持者買収や政治資金規正法違反の疑惑もすり抜けることができるだろう――。
そんな思惑で子飼いの克行代議士を法相に送り込んだのに、稲田検事総長を辞めさせる前に、克行氏自身が選挙違反で辞任へと追い込まれた。
案里議員が、安倍・菅コンビの後押しで、地元県連が擁立した溝手議員に対抗する形で出馬した広島選挙区は、分裂選挙の後遺症で、違反情報が吹き荒れ、検察は千載一遇のチャンスとばかり捜査に乗り出した。
東京・大阪の特捜部から腕利き検事を集め、1月には河井夫妻の国会議員事務所にまで踏み込んだ。買収リストや入金記録などが手に入り、捜査に弾みがついた。
興味深いのは、河井夫妻の買収捜査の序章になった案里議員の選挙でのウグイス嬢への違法な支払いも、黒川検事長の賭けマージャンも、週刊文春の“スクープ”だったことだ。
どちらも絶妙のタイミングで報じられ、検察の望む方向に局面を変えるきっかけとなった。
法務省には諜報活動を行う公安調査庁があり、人事を含め検察と密接な関係だ。官邸の情報機関で警察庁の影響下にある内閣情報室とは、微妙な間柄にある。
巨額資金を決裁できるのは 安倍首相か二階幹事長しかいない
4年がかりの人事抗争は、「黒川失脚」であっけなく終わった。7月には稲田検事総長が勇退し、黒川氏の後に就任した林東京高検検事長が昇格する予定である。当初、検察が思い描いていた通りの人事が実現する。
抗争と並行して進めてきた河井夫妻の選挙違反(買収)捜査をどう着地させるか、稲田検事総長に最後に残された大仕事である。
ささくれだった官邸との関係の修復も必要という見方もある。検察は政権に近過ぎてはいけないが、禍根を残す関係は避けたい、という空気も上層部にはあるという。
政治との「手打ち」があるのか、ないのか。外部からは、わからない。こういう時こそ、懐に飛び込んで「密着取材」をしている司法記者の出番だと思うが、その話は後日にしよう。
焦点は「自民党本部の家宅捜索」だろう。
1億5000万円が党本部から振り込まれたことは、案里議員も認めている。誰が、どんな理由で決裁したのか。これほどの巨額資金を特定の候補者に注ぐことができるのは総裁つまり安倍晋三首相か、二階俊博幹事長ぐらいだ、というが、そのような了解はいつなされたのか。
なぜ案里候補だけと特別扱いされたのか。誰もが不思議に思うことだ。本来なら自民党総裁の首相が語るべきことだが、明快な説明はない。
自民党の言い分はともかくとして、資金の意図と流れを解明することは検察の使命だろう。そこがはっきりしなければ、分かっているだけで河井夫妻から計約2570万円が94人に渡されたという買収事件の全貌は分からない。
克行議員が逮捕後の取り調べで、買収資金は1億5000万円とは別の資金を使ったと供述しているとも一部で報じられているが、真相は不明だ。
全容の解明には 自民党本部の家宅捜査が必要
解明するには自民党本部を家宅捜索し、関係書類や記録を押収するのが捜査の手順だろう。国会議事堂向かいの議員会館にある河井夫妻の事務所に家宅捜索をかけたのと同様、段ボール箱を抱えて乗り込めばいい。
捜査手法とすれば家宅捜索は当然だが、政権党の牙城に踏み込めるか、となると検察上層部も逡巡しているようだ。
逮捕と同様、家宅捜索は捜査の手段にすぎないが、世間に与える衝撃は半端ではない。捜索を受けただけで甚だしいイメージダウンにつながり、政権に大きな打撃になる。与党は黙っていないだろう。
稲田検事総長は腹をくくれるだろうか。
仮に「家宅捜索はしない」という選択をしたらどうなるか。検察は党本部を立件しない方針だと、受け止められるだろう。
党の経理担当者などから任意で事情聴取しても聴けることは限られている。「広島選挙区で2人当選を目指すため、新たな票田を掘り起こすためにしかるべき費用が必要と考えた」、「河井夫妻が現金を配るなど考えもしなかった」などと、河井夫妻の選挙違反とは関係ないとする調書だけを作って、捜査を手仕舞いすることにならないか。
本気でこの問題を解明しようするなら、捜索令状をとり、曖昧な供述なら逮捕も辞さないという姿勢で臨まなければ真相はつかめない。党本部に強制捜査をかけないということは、事件を「広島」で終わらせる、ということだ。
だがそれで、主権者たる国民が納得するだろうか。
政権に気に入られようとして失敗して切り捨てられ、水に落ちた犬を、検察は棒でたたき、「法務大臣経験者と当選議員をそろって逮捕したのだから金星」というのであれば、検察の捜査とは何なのか、と不信を拡大させるだろう。
シッポを立件して落着では 「検察の独立」が泣く
「黒川問題」のキーワードは「検察の政治的独立」だった。検察幹部の任免権は内閣にあるが、政権に都合のいい人物を出世させトップに据えることがまかり通れば、捜査機関としての検察は弱体化し、政治の露払いになってしまう。
検察上層部やOBが黒川氏に懸念を抱いたのは「政治との近さ」であり、こういう人物が検察のトップになったなら、組織の士気に影響すると考えたからだろう。
「検察の政治的独立」は、捜査・立件という「結果」で示す事柄だ。安倍政権のもとで検察はどんな結果を出してきたのか。
小渕優子元経産相関連の政治資金規正法違反は不起訴にし、甘利明元経済財政相が業者から現金を受け取った都市再生機構への口利き疑惑も不起訴、首相夫人の名前が出た森友問題での近畿財務局の国有地格安払い下げも、佐川宣寿元財務省理財局長が中心になった公文書改ざんも、すべて不問に付した。
安倍政権の足元を脅かす疑惑の解明に対して、国民の少なからずが検察のやる気を疑っている。
検察は黒川問題で、官邸の圧力に耐え、念願の「林検事総長」は実現するが、所詮、人事抗争で勝ったにすぎない。官邸―黒川ラインを断ち切ったのが今回の人事抗争だとしたら、新体制は「結果を出す」ことが求められている。
検察に期待しながら裏切られてきた有権者は、「官邸vs検察第二幕」を見守っている。
「巨悪を眠らせない」のが検察の仕事なら、河井夫妻は巨悪ではない。せいぜい安倍政権の“シッポ”だ。
シッポを血祭りに上げて一件落着なら「検察の独立」が泣く。
(デモクラシータイムス同人・元朝日新聞編集委員 山田厚史)
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コメント(2)

山田さん!いいこと言うね。その通り、日本の黒い霧を、余すとこなく、暴露、解明してもらいたい!

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