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石原莞爾平和思想研究会コミュの満洲国皇帝の決定

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昭和7年3月1日に建国した満洲国は国号を「満洲国」と称し、年号を「大同」と定め、国旗を新五色旗とすることを公布し、同年3月10日に国都を「長春」に定め、同14日に長春の名称を「新京」と改めました。

満洲建国の理想は干沖漢の建国の意見書の中に具体的に明示されており、その絶対保境安民は満洲存在の各民族の熱望であったから、満洲建国運動は干沖漢の意見を実行するならば、三千万民衆の支持を獲得して、必ず成功するものと確信していました。

殊に自治指導部長として親しく接した干沖漢は信仰心の篤い人格者であり、威武も屈することのできない精神力の持主であり、関東軍の将校もこの人を侮ることのできない人であると心服していました。

しかし、その当時の満洲在住漢民族には、近代的装備を持った張学良軍を打倒する武力を持っていなかったので、関東軍の武力以外に張学良軍閥を打倒する方法がなく、また旧軍閥の悪政が続いていたために、満洲建国に当るべき満洲側の若い人材の準備がなかった。

従って張学良軍を満洲から追放して、満洲国を建設したのは関東軍の武力であり、満洲国建設に当ったのも日本人であったことは事実です。以上の如く、 満洲建国の運動が予想以上に順調に進展したのは関東軍の迅速果敢な軍事的勝利であることは当然ながら、張政権に対する民衆の根強い不満があったのです。

具体的に述べれば、戦争を起すための不換紙幣の乱発、税金は数年先まで前払い、軍事予算は国家予算の85%という信じられない暴政です。馬賊が略奪するのは当然です。満洲国の成立に当って一番悩んだ問題は「政体をどうするか」ということでした。当時の満洲には馬賊上りの省長とか軍閥ばかりで真に人民が尊敬して仰げる人物は皆無の状態だった。

「元首を誰にするか」ということは満人の側でも、日本側にも当初は決まっていませんでした。満人側では溥儀側近と蒙古諸王、それに悪治、奉天文治派の総統派とが対立していました。誰に任せるかによって、新政府の重要人事は側近派で占められることになり、総統制にすれば重要ポストは建国の功労者が占めることになります。

溥儀は総統制には絶対反対で「統制派になれば天津に帰る」という有様で、共和制を主張する関東軍にしても、絶対多数を占める中国人には大総統にする人物が見当らず、刻々と迫る満洲国の建国宣言を前に深刻な問題に立たされました。

結局、本庄司令官が「国体は民本制とし、政体は執政政治とする。 執政が善政を敷いて、5年なり6年なりの後、人民が執政の徳をたたえて推載したときに皇帝に即位すべきである」と裁断して最終決定を見たのです。山口重次氏の著書によれば、ある日、石原莞爾中佐が「満洲青年連盟は溥儀の皇帝をどう思いますか」と質問した。

小沢開作が即座に「アホらしい。溥儀のために死ねますか」と答えた。石原莞爾中佐が笑いながら「それじゃあ、関東軍が彼を皇帝にしても大丈夫だ。なれやしませんから」と言った。石原莞爾も明らかに反対でした。だが問題は簡単に片付かずこじれにこじれました。

溥儀やその側近には何の力もなかったが、吉林、張海、蒙古諸王にはかなりの組織勢力があったし、日本人の間にも、大連の川島浪速などの宗社党派がいました。これらを無視することはできない。それに悪いことに、はじめ関東軍が不用意に溥儀に働きかけたので、溥儀の方では認めてくれたものと思いこんでしまっていました。

後に満洲国皇帝の侍従長となった工藤忠氏は生前、こんな話をしています。「石原莞爾は溥儀が皇帝になることに反対だったので、私は彼と会ったとき、どうしても反対するなら刺し違えるつもりで懐に短刀を入れて対決した」「満洲国史」は次のようにのべている。

「昭和7年2月26日、全満各省の巨頭が奉天に集まり、東北行政委員会を組織した時は、関東軍もこれに並行して連日幕僚会議を開き、即時の帝政は不可とするが、時間については東北行政委員会の総意に任す、ということにした。」

この委員会では、吉林省照沿、溥儀側近、羅振王父子らは強硬に帝政実施を主張し、張景恵らは共和制を唱えて譲らず、結局、本庄軍司令官の裁定で、前述のように決定したのである。要するに、当初から帝政を実施すれば、誤解され、かつ民族協和の国家として問題があり、一応執政として仁政を布き、徳を磨き、国論が帝政を欲したときに始めて帝位に即くということに落着したのである」

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