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VIP-VIPPER-VIPPESTコミュのブーンがブーンスレに閉じ込められたようです

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173 名前: ◆.djTekv65c :2006/01/10(火) 19:48:45.98 ID:EpZRBtRl0
「ブーンがブーンスレに閉じ込められたようです」

( ´ω`)「だぉ・・・?ここは・・・どこだお・・・・・・?」
そう呟いて、ブーンはのろのろと半身を起こした。
辺りは、白いような灰色のような、どんよりとした色につつまれていた。
('A`)「おい、しっかりしろ。なに寝ぼけてんだよ、ホワイト」
ホワイト・・・?
('A`)「ハァ・・・、ブラック・・・。いい役だったのになぁ・・・」
ブラック?そうか、僕は―――


174 名前: ◆.djTekv65c :2006/01/10(火) 19:58:56.06 ID:EpZRBtRl0
3日前。
VIPにまた、新しいブーンスレが立った。
「( ^ω^)ブーンがAA戦隊VIPレンジャーに入隊したようです」
パソコンの前で、作者はwktkと不安の入り混じった表情で「書き込む」を押した。
飽きっぽい性格で、しかもまだ学生である彼は、毎日物語を書き進め投下することは
無理だと踏み、あらかじめ物語を完成させておいたのだ。
バーボンを恐れ、今日の投下は約10分ごと。
ただ、話が伸びに伸びてしまっている。
いくらなんでもこれを一日で載せるのはまずい。彼は途中で投下を打ち切り、
「今日はこれでおしまいです。書き溜めてから明日来ます」
と、あたかもリアルタイムで書いているように思わせ、スレを閉じた。

次の日。
時々落ちそうにもなりつつも、スレは何とか持ちこたえた。
「今から投下します」
数人の『wktk』、『キタコレ!』等の書き込みに嬉しさを感じつつ、少しずつ、少しずつ、投下する。
すると、彼の背後から声がした。
「なぁ、そろそろ代わってくれよ。30分くらいでいいからさ」
弟だ。
まぁ、いい。時間はたっぷりある。
彼は、いいよ、と返事をし、椅子から降りた。
このまま行けば、今日中に投下は完了する。
―――はずだった。


175 名前: ◆.djTekv65c :2006/01/10(火) 20:02:00.89 ID:EpZRBtRl0
弟が椅子から降りる。
「もういいの?」
「うん」
彼は急いで、閉じないでおいたスレを最大化させる。
カチャッ。
「―――え」
F5キーを押した次の瞬間。
スレは、datの海へ流されていた。


177 名前: ◆.djTekv65c :2006/01/10(火) 20:21:47.24 ID:EpZRBtRl0
そう、だった。
僕はこの、datの世界へ来てしまったのだった。
もしあのまま物語が続いていたら。
生まれ故郷の街を救うべく、変身ヒーローとなり、ツン達と戦いを繰り広げていたのだろう。

('A`)「俺にもやっと春が来たと思ってたのに・・・。おい、聞いてるのか、ブーン」
(;^ω^)「き、聞いてるお!」
( ゚∀゚)「俺の最後の出番なんか前スレだぞ・・・」
ドクオの言葉にはっとして顔を上げると、いつの間にかジョルジュと、もう一人が立っていた。
(´・ω・`)「やあ」
それは、僕達の世界で見慣れた、いつもカフェの制服姿でいるショボンマスターとは違った、
黒い学生服を着たショボンが、こちらに歩み寄ってくる。


179 名前: ◆.djTekv65c :2006/01/10(火) 20:34:29.32 ID:EpZRBtRl0
(´・ω・`)「君達、見たところこちらには来たばかりのようだね・・・。
僕は「ブーンが時の異次元世界に嵌ったようです」から来たんだ。
ブーンに向かってナイフを振り回して、返り討ちにあったショボンさ。
―――君達は?」
ここは、全く関わりを持たないスレでも、ブーン関連のスレなら皆飛ばされてしまうらしい。
そういえばだいぶ前に、そんなスレタイを聞いたことがあったような気がした。
( ゚∀゚)「俺らはVIPレンジャーってのをやってた。戦隊モノだ」
(´・ω・`)「へぇ・・・、なかなかいい役じゃないか」
('A`)「ちょっと待て、「ブーンが時の〜」って、けっこうにぎわってたんじゃないのか?」
(´・ω・`)「うん。でも、作者が一度落ちたことで自信をなくしたらしくてね・・・。
あの時は、大規模な糞スレ乱立騒動があって・・・、それに巻き込まれただけなんだ」
(;^ω^)「ただ単に保守人が少なかったこっちとは大違いだお・・・」

その時。
天井や空も、壁も何も無かった世界に、唐突に光が差し込んだ。
(;゚ω゚)「うわっ!?なんだお!」
その光は、まっすぐにショボンを照らしている。
(;´・ω・`)「そんな、まさか―――」
暖かい光。
それは、ショボンをやさしく招いているようだった。
(´・ω・`)「どうやら・・・、またスレを立てる気になったらしいな」
( ^ω^)「ショボン・・・」
(´・ω・`)「君達が、ここから抜け出せるように―――」
一瞬、目がくらむほどの、大きくて強い光を放って、
ショボンは、消えた。


180 名前: ◆.djTekv65c :2006/01/10(火) 20:42:28.12 ID:EpZRBtRl0
( ゚∀゚)「・・・行くか」
('A`)「どこへだよ」
( ゚∀゚)「どこってわけじゃない。その辺、歩いてみようぜ・・・」
ジョルジュが指差した先には、ぽつぽつと人影があった。
ぽいん、ぽいん、と飛び跳ねる影、ズサーッとヘッドスライディングする影、
軽快にノートパソコンのキーボードを打つ影。
おそらく皆、この世界で、二度とないかもしれない出番を待っているのだろう。

僕らの世界は止まったまま。
閉じ込められたまま、動き出すことは無い。
それでも僕らは、信じ続ける。
僕らの世界が、僕らの主が、再び、動き始めることを―――

〜fin〜

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