ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

鈴木歯科医院 in 沼袋コミュの顎関節・顎関節症について

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
顎関節症とはその名の通り、顎関節に何らかの症状が現れたことを総称して言います。
一応定義として・・・
「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」
とされています。
イタイ!音が鳴る!といった不快症状から耳鳴がする、口が開かない、開きにくいなど様々な症状があり、総称しています。
それだけ原因も様々、治療法も様々ということです。
まずは、基礎的な解剖学からやっていきましょう(*^―゚)b


左の写真は人間の頭の骨です。
丸で囲ったところが顎関節、すぐ後ろに耳の穴があります。
場所が近いだけあって、炎症したら波及し、耳鳴もしますね(;・∀・)
じゃー、自分の耳を触ってみて下さい。
特に耳の前方にある少し出っ張った軟骨あたりです。
その軟骨の前方の皮膚に人差し指を当てて顎を開けてみましょうヾ(゚ω゚)ノ
そしたらポコってへっこむのが分かりますか?
そこが顎関節です。
そして、もっと良く触ってみると、骨のようなモノが下の方へ下がっていっていますよね。
これが下あごの動きです。
顎は口の開閉の際、顎関節のところで止まっているのではなく、下にずれながら開くのです。


次に筋突起という言葉が書かれています。
これは下あごの矢印で差した部分の骨を言います。
触るとするのなら、口を開けて口の中から指で触ると感じ取ることが出来ます。
と同時に真ん中の写真。
ワニの写真です。
同じように顎関節があります。
でも少し人間の顎と勝手が違います。
顎関節を見ると、人間の顎は上あごに下あごがくっついているように見えますが、ワニは下あごに上あごがくっついているように見えます。
また、筋突起と言われる骨の出っ張りがありません。
この形態の違いは何を指しているのか?
答えは噛み方ですヾ(゚ω゚)ノ
人間は上下運動でモノを噛む、蝶番運動な噛み方をしていません。
人間の後ろの方の歯は臼みたいに平らな形態をしていて、モノを砕きすりつぶします。
に対して、ワニは食べものを噛んで丸のみします。
似たような感じだとヘビも同じです。
決して噛んで磨り潰して飲んだりしません。
だから歯の形が全て尖った牙になっているのです。
っと、この磨り潰す顎の動きは筋突起があるからできるのです。
ほ乳類以上の生物にはこの筋突起があり、それによってモノを磨り潰し食べることが出来ます。
簡単に言うと、片方の顎の位置を固定し、反対側の顎を動かすことによってモノを磨り潰すのです。
ただ単に開閉だけではなく、このような回転運動が入ることによって食物を効率的にかみ砕くことができ、それは体内の消化を助けることになるのです。
また反面、顎関節には負担がよりかかってしまいます。



と、モノを噛むという行為は顎の関節、顎関節を色々な方向に動かし行っているのです。
ちなみに、食事する時何回噛んでいます?
弥生時代は1回の食事で4000回噛んでいたそうですo(゚∀゚)o
まぁ、食べものが繊維質だったりもしますが・・・
そして現代人は1回の食事で約620回、だいぶ減りましたねw
で、一日約2回の食事で1240回と(3人に1人は朝食を抜く時代、特に20代30代は半数以上らしいのでw)
加えて顎を開ける時は喋る時とあくびの時でしょうか。
でも、力を加えて顎の開閉は咀嚼の時、一日約1500回程度でしょうか。
それを毎日、毎年・・・、一生だと???
結構酷使されます(;・∀・)
それだけ顎関節は摩擦無くスムースに動く、そしてタフである必要があります。


で、右が顎関節の組織像ですヾ(゚ω゚)ノ
赤は骨で、青はそれ以外の軟組織で染め出されます。
この顎関節は一般的な関節、例えば腕や足などと構造が違ってきます。
一般的な関節は骨の先端が軟骨で出来ていて、潤滑駅が満たされた状態で動きます。
軟骨があるから、その先端から骨が成長し、身長が伸びたりするわけです゚ヽ(*´∀)ノ゚
なので成長期に重いモノを持ったり、筋肉を付けすぎると柔らかい軟骨がつぶれ身長が停まるとか (。・x・)ゝ
しかし、顎関節は骨と骨との間を仕切る関節円板と呼ばれるモノが介在します。
人体は約200の骨と約200の関節(尾てい骨によって個数は変わるヾ(゚ω゚)ノ)ありますが、この円盤を介する関節は顎関節と鎖骨と肋骨の間の関節の2カ所しかありません。
それだけ関節としての重要度が高いといことです。
この関節円板が介在するおかげで、力がかかっても、何回でも滑ってくれるのです。
その関節円板がすり減ったり、変異したりしたら・・・、病気になりますね。

これらに加えて筋肉の問題、へんな力がかかり筋肉が炎症をきたした場合も疾患となります。
また噛み合わせの問題、噛み合わせがずれていれば顎もずれ、顎関節に影響する因子となります。


と様々な原因が考えられ、原因が分からなければ治療も根治ではなく、対症療法となってしまうのです。
診断が一番重要になる顎関節症、文も長くなったので、次回に回しますヾ(゚ω゚)ノ

コメント(3)

顎はただ上下にカミカミしているだけだと思っていました
複雑な動きで食べ物をすり潰していたのですね。
関節円板も初めて知りました
人間の体って無駄なく上手く出来ているんだと実感。

成長期に重いモノを持ったり、筋肉を付けすぎると柔らかい軟骨がつぶれ身長が停まるとか (。・x・)ゝ

小学生位の子供にハードなスポーツは辞めておいた方が良いのかな〜
>しーさん
顎関節は人間の持つ関節で一番上位に位置する、そのため、全身のバランスまでも司ると言われています。
ちゃんと噛めなければ力も出ませんし。
大切な器官の一つですね(*^ー゚)b

という学説はあるモノの、最近の子供は栄養の良い食べものを摂取するため、身長が高いだとかヾ(゚ω゚)ノ
というか、逆に運動不足が懸念されていますね(;・∀・)
顎関節症の診査・診断

少し時間が空いてしまいまってすみません(;・∀・)
学会が2つ挟んでしまい、中途半端でしたね(。-`ω-)ンー
と、いつのまにかコミュの参加人数も70人と増えましたヾ(゚ω゚)ノ
ウレシい限りです(´艸`●)

前の項では少し総論的でしたが、ここでは各論なお話に移ります。
顎関節症の定義としましては、「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」とされています。
顎関節の周りにまつわること、全てですねヾ(゚ω゚)ノ
これが可逆的な変化ならば良いですが、不可逆的ならば、一般的にはオペを行う必要が出てきます(;・∀・)
前項で顎関節円盤のお話にふれました。
その、円盤がすり減って穴が開いてしまったら・・・
それが不可逆的な結果になります。
円盤に穴が開くと、すり切れるのは骨と骨(;・∀・)
そうなると、症状としては噛むといたい、口が大きく開かない、雑音がするといって違和感を覚え、耳が近いだけあって耳鳴や三半規管、平衡感覚がおかしくなど、様々な症状を訴えます。
しかし、このような症状にたどり着くには、それなりの途中経過を辿ります。
普通の噛み合わせで、普通の生活をしていれば、まずなることはないでしょう。
少なからず、精神的な影響もあると言われていますが、基本的には機械的な異常刺激が慢性化することや、あり得ない力での侵襲が原因と考えられます。

では、どのような事が原因でそのように変化していくのか?
一番は噛み合わせです。
それが単純に虫歯によって削られて、歯医者さんに治してもらったところが原因といった一本単位の症例から、歯が抜け落ちて噛み合わせもぐちゃぐちゃな全体的な症例までです。
少なからず噛み合わせが変化することは顎に負担をかけているのです。
バランスが大切になります。
噛み癖ということもありますが、例えば足を組む時の癖もしかりです。
右足を左足上に組むと腰の右が上がります。
そのままだとバランスが悪いので、背骨を右に曲げ、右肩を下げバランスを取ります。
そうすると一番上にある重い頭のバランスを取るため、左の首の筋肉が収縮し、しぜんと左噛みになります。
これが普段から無意識のうちに起きていたら、左の顎だけが疲労し易くなるのです。
また、間接的に、坐骨神経痛やヘルニアにも寄与します。
姿勢のお話では、横になってテレビを見たり、ほおづえをついたりすることも原因の一つです。
不正な力を体が自然に修正するため、そこで負荷がかかり疲労をおこすのです。
しかしながらこの様な無理な負荷がかかった場合、周りの筋肉に影響が出ます。
筋肉が炎症を起こす、筋炎がおきるのです。
症状として、硬くなったり熱くなったり痛くなったりと。
これが顎関節症の初期といってもいいでしょう。
なんとなく口が開かない、顎が痛いなどの初期には、この慢性的な疲労によって起こることが多いです。
その際は原因を確かめ、噛み合わせが原因なら修正し、姿勢なら自分で気をつけたり整体に行き、噛み合わせのバランスが崩れてしまって筋のバランスが崩れた場合には筋肉のトレーニングが必要になるでしょう。
そして、筋炎を抑えるために薬を投与したり、マッサージしたりします。
この初期段階なら可逆的な治療になります。

ここで、噛み合わせの治療についてですが、歯科医院でスプリントといわれるものでの治療があります。
良く、いびき改善、歯ぎしり予防、無呼吸症候群の治療などにも使われています。
また、これが柔らかい素材のモノだと、中に薬を入れて漂白に用いたりもします。
このスプリント、初期の噛み合わせの治療に用いられます。
上記で一本単位のお話をしましたが、特に噛み合わせが全体的に不調和の場合、原因が不明な場合に用いたりします。
初期の段階では、このスプリントのみで改善が見られることがほとんどです。

また、顎がカックンカックンと音が鳴る人がいらっしゃいます。
もちろん顎関節症の一種でありますが、この場合、関節円板の偏位、または変形が考えられます。
音が鳴るからといって機能としては正常な人がほとんどのようです。
顎関節症として音が鳴るのは、関節円板に異常な力や慢性的な力が加わることにより起きやすいです。
その際は治療法として経過観察(様子を見る)が多いですが、噛み合わせや姿勢、筋肉の張り具合を診察し、矯正することが望ましいと思います。
カクカク、コキコキなら上記にあたりますが、ジャリジャリとなると、関節円板がすり切れ、骨と骨との摩擦により音だと考えられます。
その際は外科的な治療法が考えられます。

そして、精神的なお話。
これも上記でそこまで・・・とお話ししましたが、悔しかったら歯を噛みしめる、悪夢を見ると歯ぎしりする、そういったところが精神的と言われている所以です。
患者さんの層を見ると20〜30代がピーク、女性は男性の2〜3倍だそうです。
女性の方が筋肉の緊張やストレスに対して感受性が高く、痛みに敏感で健康にたいする関心が高い、男性よりも骨格や靱帯が弱い、女性ホルモンに関係がある、などの説があります。

少し広い範囲のお話になりましたが、顎関節症は診査・診断そして治療が難しいとされる疾患です。
全身的なバランス、筋のバランスが崩れると人間は真っ直ぐに歩くことも噛むことも出来ません。
しかし、人間の恒常性といった機能、悪いところ・弱いところがあったらそこを補ってどうにかしていこうといったことにより、正常に見えているだけなのです。
自然と過剰に負担がかかった組織は悲鳴をあげていきます。
そこに気づくか気づかないかが、名医とただの医者との分かれ道かもしれません。
これは顎関節症だけではなく、矯正においてもそうです。
一番始めに気づくのは??? 自分です。
もしおかしい?と感じたら一度調べてもらうのが良いかもしれません。
長くなりました (。・x・)ゝ

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

鈴木歯科医院 in 沼袋 更新情報

鈴木歯科医院 in 沼袋のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング