台湾本島中南部に位置する雲林・嘉義・台南の三県の海岸沿いには、中央山脈から運ばれてきた土砂が長年にわたって堆積し、広大な干潟を形成しています。この湿地帯は動植物の宝庫であるとともに貴重な漁業資源となっています。また日照時間が長く地形が平坦であることから昔から塩業の基地として栄えました。当地はまた、伝統的な宗教行事や史跡、自然景観にも恵まれ、台湾でも有数の観光スポットとなっています。
北門双春海浜遊憩区
かつて「永春」と呼ばれていたが、養殖池の拡大と共に内永春、外永春の二箇所に広がり、まとめて「双春」と呼ばれるようになりました。二百ヘクタールと広大な遊憩区（レクリエーションエリア）は最北端にあり、「西浜の真珠」と呼ばれる美しい砂浜をもちます。エリア内ではマングローブ林や湿地の景観を楽しみながら、キャンプや食事をすることが可能です。
北門南鯤鯓代天府
明代永暦15年（1661）に建立された国定史跡であり、「天下第一府」と称される台湾でも最大規模の寺廟の一つです。かつて台南県「八景八勝三園」にも選定されたことがあります。大王爺と范王爺の生誕日である毎年旧暦の四月二十六、二十七日には王爺祭が行われ、信徒のみならず各地の王爺廟から参拝団が参集し、活況を呈します。
布袋好美寮自然保護区
八掌渓と竜宮渓の河口に広がる広大な湿地には、中州・干潟・防風林・マングローブ林が点在し、魚介類や鳥類の多様な生態を観察することができます。約六ヘクタールの保護区内のマングローブはヒルギダマシが中心だが、メヒルギのほか、その他貴重な品種の再成にも成功しており、多様の品種が混生する貴重なマングローブ林の一つです。南北に二分された干潟の南側はせき止められ、魚の養殖池となっている一方、北側には様々な水中生物がおり、生態観察と採集に最適の場所となっています。
七股潟湖
千六百ヘクタールにも達する台湾最大の干潟です。台江内海（三百年前、台南市西部に広がっていた遠浅の海）の跡地で地元では「内海仔」と呼ばれます。マングローブ林のほか、白鷺、魚介、甲殻類など自然の生態が豊かで、観光客はボートに乗って、人々の営みや自然の景観を観察できます。干潟のほとりに立つ展望台からは、砂洲や塩田が一望でき、夕景はとくに美しいです。
七股クロツラヘラサギ生態保護区
三百ヘクタールある保護区内には河口に棲息する様々な生物がおり、多くの渡り鳥も飛来します。中でも毎年十月から翌春にかけて七股で越冬するクロツラヘラサギは千羽を超え、この数はなんと世界の生息数の半分以上にも達します。そのため、国内外から多くの愛鳥家がこの地を訪れます。
布袋嘉應廟
布袋嘉應廟は布袋の人々の信仰の中心です。祀られているのは九龍三公であります。台湾の海辺の街で媽祖が祀られていないのは珍しいです。九龍三公は福建省泉州江県にある三公宮の神様で、移住民と共に今日の布袋の地に降り立ちました。漁で暮らしを立てていた人々は故郷の習俗に従い、嘉應廟を建て九龍三公を祀りました。現在も、九龍三公の誕生日である旧暦の五月四日には祭典が執り行われます。「建醮」（平安を祈る儀式）の際には、船を燃やす厳かな祭儀、「焼王船」が行われます。
塩業の街、七股を探る
雲林、嘉義、台南一帯では、その地形、気候の特色を生かして塩業が営まれてきました。とくに七股は日本時代から開発と経営が続けられてきた台湾最大の塩田であり、かつては工業塩の重要な生産地でありました。七股にある台湾塩博物館、塩山遊憩区、台湾塩ロハス村などの施設では、楽しみながら塩業の歴史、文化について学ぶことができます。
台湾塩博物館
その名の通り、台湾で唯一、塩業をテーマとする博物館であり、百年来の塩業の文化資産が保存されています。館内では竪坑エレベーターが再現され、音や照明の効果によって参観者を六十年代へタイムトリップさせます。「動手動脚」エリアでは塩に関する科学、塩文化について学べるほか、「コレクション館」では貴重な資料の閲覧や、塩業に携わった人々の往時の暮らしぶりを知ることができます。「塩珈琲」、「バスソルト」などの開発商品も販売されています。
台湾塩博物館
Add 台南市七股区鹽埕村69号
Tel (06)780-0990
Open 月曜から金曜 09:00-17:00、土日(祝日を含む)09:00-17:30
Web www.taiwan-salt.com.tw (中国語)
塩山遊憩区
Add 台南市七股区鹽埕里66号
Tel (06)7800-0511
Open 夏季09:00-18:00；冬季08:30-17:30(月曜休館)
Web cigu.tybio.com.tw (英語、中国語)
台湾塩ロハス村
Add 台南市七股区鹽埕里号99号
Tel (06)780-1171
Open 08:00-17:00(月曜休館)
Web 1co4.com (中国語)
台湾塩ロハス村
「台湾塩ロハス村」では、伝統的な塩づくりを体験しながら、塩業文化について学ぶことができます。村内には往時の職員宿舎「十棟寮」、復活した塩田のほか、親水文化園内には小さな海水浴場もあります。また、ワークショップでは塩せっけんや塩のゼリーキャンドルなどの手作り体験もできます。
塩山遊憩区（レクリエーションエリア）
より身近に七股の歴史を知ってもらおうと、かつて台湾の製塩を担っていた台塩公司の手で、高さ二十メートルに及ぶ塩の山が保存され、観光名所として再利用されています。塩山はまるで砂漠の中の巨石のようで、七股のランドマークとなっています。伝統的な土づくりの塩田、瓦で舗装した塩田、また塩づくりの家や彫刻など様々な施設のほか、塩田について学べる園内周遊バスもあります。また色とりどりの塩を透明のビンに詰めてつくるアクセサリーの手作りが人気です。
北門双春海浜遊憩区
かつて「永春」と呼ばれていたが、養殖池の拡大と共に内永春、外永春の二箇所に広がり、まとめて「双春」と呼ばれるようになりました。二百ヘクタールと広大な遊憩区（レクリエーションエリア）は最北端にあり、「西浜の真珠」と呼ばれる美しい砂浜をもちます。エリア内ではマングローブ林や湿地の景観を楽しみながら、キャンプや食事をすることが可能です。
北門南鯤鯓代天府
明代永暦15年（1661）に建立された国定史跡であり、「天下第一府」と称される台湾でも最大規模の寺廟の一つです。かつて台南県「八景八勝三園」にも選定されたことがあります。大王爺と范王爺の生誕日である毎年旧暦の四月二十六、二十七日には王爺祭が行われ、信徒のみならず各地の王爺廟から参拝団が参集し、活況を呈します。
布袋好美寮自然保護区
八掌渓と竜宮渓の河口に広がる広大な湿地には、中州・干潟・防風林・マングローブ林が点在し、魚介類や鳥類の多様な生態を観察することができます。約六ヘクタールの保護区内のマングローブはヒルギダマシが中心だが、メヒルギのほか、その他貴重な品種の再成にも成功しており、多様の品種が混生する貴重なマングローブ林の一つです。南北に二分された干潟の南側はせき止められ、魚の養殖池となっている一方、北側には様々な水中生物がおり、生態観察と採集に最適の場所となっています。
七股潟湖
千六百ヘクタールにも達する台湾最大の干潟です。台江内海（三百年前、台南市西部に広がっていた遠浅の海）の跡地で地元では「内海仔」と呼ばれます。マングローブ林のほか、白鷺、魚介、甲殻類など自然の生態が豊かで、観光客はボートに乗って、人々の営みや自然の景観を観察できます。干潟のほとりに立つ展望台からは、砂洲や塩田が一望でき、夕景はとくに美しいです。
七股クロツラヘラサギ生態保護区
三百ヘクタールある保護区内には河口に棲息する様々な生物がおり、多くの渡り鳥も飛来します。中でも毎年十月から翌春にかけて七股で越冬するクロツラヘラサギは千羽を超え、この数はなんと世界の生息数の半分以上にも達します。そのため、国内外から多くの愛鳥家がこの地を訪れます。
布袋嘉應廟
布袋嘉應廟は布袋の人々の信仰の中心です。祀られているのは九龍三公であります。台湾の海辺の街で媽祖が祀られていないのは珍しいです。九龍三公は福建省泉州江県にある三公宮の神様で、移住民と共に今日の布袋の地に降り立ちました。漁で暮らしを立てていた人々は故郷の習俗に従い、嘉應廟を建て九龍三公を祀りました。現在も、九龍三公の誕生日である旧暦の五月四日には祭典が執り行われます。「建醮」（平安を祈る儀式）の際には、船を燃やす厳かな祭儀、「焼王船」が行われます。
塩業の街、七股を探る
雲林、嘉義、台南一帯では、その地形、気候の特色を生かして塩業が営まれてきました。とくに七股は日本時代から開発と経営が続けられてきた台湾最大の塩田であり、かつては工業塩の重要な生産地でありました。七股にある台湾塩博物館、塩山遊憩区、台湾塩ロハス村などの施設では、楽しみながら塩業の歴史、文化について学ぶことができます。
台湾塩博物館
その名の通り、台湾で唯一、塩業をテーマとする博物館であり、百年来の塩業の文化資産が保存されています。館内では竪坑エレベーターが再現され、音や照明の効果によって参観者を六十年代へタイムトリップさせます。「動手動脚」エリアでは塩に関する科学、塩文化について学べるほか、「コレクション館」では貴重な資料の閲覧や、塩業に携わった人々の往時の暮らしぶりを知ることができます。「塩珈琲」、「バスソルト」などの開発商品も販売されています。
台湾塩博物館
Add 台南市七股区鹽埕村69号
Tel (06)780-0990
Open 月曜から金曜 09:00-17:00、土日(祝日を含む)09:00-17:30
Web www.taiwan-salt.com.tw (中国語)
塩山遊憩区
Add 台南市七股区鹽埕里66号
Tel (06)7800-0511
Open 夏季09:00-18:00；冬季08:30-17:30(月曜休館)
Web cigu.tybio.com.tw (英語、中国語)
台湾塩ロハス村
Add 台南市七股区鹽埕里号99号
Tel (06)780-1171
Open 08:00-17:00(月曜休館)
Web 1co4.com (中国語)
台湾塩ロハス村
「台湾塩ロハス村」では、伝統的な塩づくりを体験しながら、塩業文化について学ぶことができます。村内には往時の職員宿舎「十棟寮」、復活した塩田のほか、親水文化園内には小さな海水浴場もあります。また、ワークショップでは塩せっけんや塩のゼリーキャンドルなどの手作り体験もできます。
塩山遊憩区（レクリエーションエリア）
より身近に七股の歴史を知ってもらおうと、かつて台湾の製塩を担っていた台塩公司の手で、高さ二十メートルに及ぶ塩の山が保存され、観光名所として再利用されています。塩山はまるで砂漠の中の巨石のようで、七股のランドマークとなっています。伝統的な土づくりの塩田、瓦で舗装した塩田、また塩づくりの家や彫刻など様々な施設のほか、塩田について学べる園内周遊バスもあります。また色とりどりの塩を透明のビンに詰めてつくるアクセサリーの手作りが人気です。
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