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PAPASNOW.バックカントリー部コミュのバックカントリー講座

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とても参考になるHPを見つけたので
勝手にコピペして記載させてもらいます。
長文になりますがとても重要な事なので 
バックカントリーを楽しんでいる人も
これからバックカントリーをはじめようとする人も
時間のある時是非読んでみてください。



道具のそろえかた

雪崩の怖さ知ってますか

山での緊急避難

とても怖いルートミス

ワンディツアーに出かけよう

自己責任という免罪符

スノーシューを考える

コメント(14)

バックカントリーの道具の揃え方

バックカントリー冬山に入る上での道具選びですがここではあなたが一般的なスノーボーダーということを前提として話をすすめさせていただきます。
普段使用している板、ブーツ、ウェア、は全て使いましょう。ただアンダーだけは綿の物はNGです。

登りでは多量の汗をかき、休憩するとその汗が冷えます。綿は保水性が高いので、とても寒い思いをしてしまいます。
肌に直接触れるアンダーは全て登山用の速乾性と保温力の優れたのもを購入してください。  

パンツもですよー!

バックカントリー冬山では、このアンダーがもっとも重要で、時には生死に関わります。
中間着も綿はNGですフリース素材のものはあなたも何枚かは持っていますよね?
それを流用しましょう!ウールのセーターでもOKですよ。


ちなみに私の普段は以下のようなレイヤーです。

 ・上 長袖アンダー+フリース+シェルジャケット
 ・下 アンダー+オーバーパンツ

マイナス20度位まではこのレイヤーでいきます。 寒いのでは? そんな事はありません。


登りではジャケットを脱ぎ、フリースになっても汗をかきます。
真冬は休憩すると、汗をかき濡れた髪が凍りだします。

暑ければ脱いで、寒ければ着る。山の登りでは、これの繰り返しです。
私の場合、出来るだけ汗をかかない多少軽めのレイヤーを心がけています。


個人的な体感温度により感じ方には個人差がありますので自分なりのレイヤーは研究してみて下さいね。


次に雪上歩行道具の「スノーシューとポールです。」
スノーシューにはトレッキング用と本格的な登山用があります。


何が違うかというと、全体的な強度、クランポン(裏の金属の爪)などでしょうか。
山は下から上までいつもフカフカとは限りません。


風にさらされる尾根筋は固い雪質のことが多くこの時にスノーシューのクランポンの出来、不出来は
疲労度、緊張感に大きくかかわります。
登山用のしっかりした物を選びましょう。MSR、タブス、アトラス、などのブランドから
かなり良い物がリリースされています。



次にポールですが、これは3段式の伸縮機能をもっていて軽いもの、
この軽いというのが長時間の登りでは重要です。
たとえば、あなたは私とくらべポール一本につき500g重たいものを選んだとします。
山頂まで1万回腕を上下したとすると0,5kg×10、000=5ton


片腕だけで、私より5tonの仕事量をあなたの腕はこなさなければいけません。両腕だと10ton!
恐ろしい事に足下のブーツの重さはこれの5倍もの影響が出るそうです。
足下の1kgは背中の5kgに匹敵すると言われています。
スノーシュー、ブーツも出来るだけ軽いものを神経質になって探しましょう!


山道具の殆どに、その重量が記載されているのはこのためなのです。

あくまでもメインは下りです。登りでいかに体力を温存して滑りを楽しむかです。


次にバックカントリーでのナビゲーションツールです。
ようは地図、コンパス(磁石)、高度計、GPSなどです。

たしかにGPSは私も使用していますし、視界が利かないときなど本当に便利なものです。
しかし、最初は国土地理院発行の1/25000図とコンパスに慣れて下さい。
初めて山に入るときに最も不安なこと、これがルートファインディングです。
正しいコースを見つけるのは山の地形をよく観察し地形図と照らし合わせ、自分の判断力を磨く努力をして
初めて身につきます。


それに便利なGPSもあくまで機械です。低温下でのバッテリーのもちもありますし
壊れることもあります。
しかもそういう事はえてして一番肝心な時に起こりがちです。


視界がきかず目標物の無い吹雪の稜線上でGPSが壊れ、進退窮まる
なんてことにならないように、このアナログ的な道具を使いこなすのが重要です。


ひょっとしたらこんな事は一生起きないのかもしれません。
でも絶対に起きないとは誰にも言い切れないのも事実です。


ちなみに私はいつも地形図、コンパス、高度計、GPS、この全てでナビゲーションするように
心がけています。


ちょっと以前のことですが、単独で冬山に入っている時のことコンパスの針が帯磁してしまったのか
正しい方位を示さないことがありました。


吹雪で視界もきかず、自分のトレースもほんの10分位でかき消されてしまうコンディションでしたが、
普段から行きなれていた山なので、事なきをえました。 


以来コンパスは毎年、使える使えないに関わらず買い換えていました。


一人で山に入っていた私は、ナビゲーションや雪山のその他のことに対しても臆病なくらい
慎重になります。
バックカントリーの道具の揃え方 後編



そしてザックのお話ですが
最近はザックメーカーもスノーボード用に色々な製品を発表しています。
以前は普通の登山用ザックにバンドでスノーボードをくくりつけて登っていました。
バンドをきつく絞めないと背中のボードが動き、歩きにくい。


ですが、きつく絞めると、ザックの中にも圧力がかかり物を出すときなどいちいち
バンドを緩めなくてはいけません。


これがめんどくさい!!


おすすめするザックは、ずばり背面開きの物を選んでください。中身にコンプレッションがかからず
荷物の出し入れが楽です。容量は30〜40?もあれば充分でしょう。
オスプレーなどから発売されているものがお勧めです。


とにかく1日中背中に張りついているザックは慎重に選ぶべきです。お店では実際に重量物を入れて
背負ってみるのが理想です。良心的なお店ではそのような時のためにシュミレーション用の
ウエイトを用意しています。


背負ったときに肩と腰に平均的に重量が分散されていれば実際の重量より軽く感じるはずです。
背中からはがれるような感覚のザックはNG。
いろいろ試してみるとその違いがわかるはずです。


最後に非常用の道具、ビーコン、ゾンデ、シャベル、ツエルトなどです。

単独でもビーコンは必要?もっともな疑問です。


単独で雪崩事故に遭い埋没・・
こんな時にビーコンは何の役にもたたないような気がしますが多くの雪山のルートには
他の登山者もいる事が多くあなたの事を目撃、救助ということが起こりえる可能性も高いのです。


この時にビーコンを着けていれば、単独と言えども助かる可能性はぐっと高くなります。


さらに、あなたが救助者となる可能性もあります。


また、昔と違い現在はそんなあなたと一緒に山に入り自然の雪地形を滑りたい。
という友人が現れないとも限りません。
こんな時のためにビーコン、ゾンデ、ショベルは必ず必要です。


ショベルは出来るだけ金属製を選んでください。


よく雪崩は雪なのでプラスティック製で充分と言う方もいますが確かに雪が動いているうちは
柔らかですが、雪崩が止まったデブリ末端はすぐに硬化してきます。


スキー場のピステンや道路の除雪車が押して作った雪山を想像して下さい。
雪崩末端もあのように雪が押され圧縮してゆきます。
この時に金属製と硬質プラスティックのショベルでは雪への入り方に大きな違いが出てきます。


実際に雪山でデブリ(雪崩の末端、雪が積みあがったところ)を見つけたら触ってみて下さい。
その硬さに驚くはずです。


ビーコンに関しては何機種かの性能比較をしていますので参考にして下さい。


現在、アナログ式とデジタル式が発売されていますが初期での使いやすさはデジタル式が勝っています。
ですが使い慣れると、その捜索時間には違いがありません。
どちらにしても自分が選んだ機種に慣れるということが重要です。


でも1台しか持っていないのにどうやって練習?私は練習用に発信のみのビーコンを合わせて買いました。


そしてビバーク用品
ようは悪天候やその他の要因で身動きがとれなくなり山で1泊するための道具です。


時間や体力に余裕があるときは出来るだけ雪洞を掘るとしてツエルト(非常用の簡易テント)は
必ず持ちましょう。


この非常テントはたたむと握りこぶし位の大きさしかなく設営はストックなどを使用して
三角テントのように張ったり頭からかぶっても使用できます。


雪山では風雪からあなたを守ってくれる心強いシェルターです。
この時にロウソクなどがあればツエルト内の暖房にも使えます。


さらにシュラフカバーやエマージェンシーシートに包まれば体温の損失を防げますので
これも用意することをおすすめします。


以上が私が勧める最低限の装備です。安くあげても約10万円位の出費かとおもいます。
顔をしかめるあなたの奥さんや彼女にはこう言ってください。


「男の遊び道具はこのくらいの値段がして当たり前だろ!?」

あっ!最近は女性もこの遊びに多く参加されていますね。
そのときはこう言うのです。


「大人の女が身に付ける物、安いもんでしょ!?」

どちらにしても、バックカントリーでは装備をケチるのは命をケチることに直結
しているということを理解してください。
雪崩れの怖さ知ってますか?



バックカントリーでの脅威、雪崩れに関してあなたはどんなイメージをお持ちですか?
実際に見た事もないし、たまのテレビ報道で聞くくらいかなー。という方が殆どかと思います。
以下に雪崩れの発生原因、セルフレスキューの有効性などを書いてみました。


これで多少のイメージはつかんで頂けると思いますがその破壊力は凄まじく
速度は100km近くで走ります。
末端はそのスピードで驚くほどの力で圧縮されますので想像しているよりもはるかに硬く
金属性のスコップでも歯が立たないことも珍しくありません。


そして雪崩の危険を察知するための有効な方法として知られている「弱層テスト」
雪崩に関する書籍や講習会でも必ず行われるこのテストですが
これをマスターすると本当に雪山で雪崩に遭わずに済むのでしょうか?

実際にやってみた方はわかると思いますが、多少練習した程度では
テスト結果にまったく自信が持てないことに気が付きます。
理解が出来て結果に自信が持てるには、かなりの経験が必要なのはいうまでもありませんが

 
「弱層テストのみで100%雪崩発生を予知できるのか?」

100%という意味ではNOと考えています。


これは雪崩発生の要因を考えるとわかるのですが、多くの事故と関わりが深い「面発生表層雪崩」が
どのようにして起こるのか
積雪だけではなく、数日前からの風向き、風力、斜面の斜度、向き周りの地形、気温など
他の要因も知る必要があります。


例えば、数日間続いた吹雪と降雪が止み、無風快晴の朝
迷わずスティープな斜面に滑り込みたくなりますが、
 

前日までの吹雪の間、山では雪と雪がぶつかり合い、風に叩かれ小さく砕けた雪の結晶が
風下の斜面に降り積もっています。
このような雪は素早く固まり板状の層を形成してゆきます。


降り始めの気温が高くミゾレが降り、雪面に水分を含んだ状態でその後気温が下がり
ザラメ雪が霜ザラメに変わったり、アラレが降ったりしていた場合、
ここが弱層となり上の積雪の層との結合が弱く30cm以上の降雪があった場合はハンドテストを
行うまでもなく非常に危険な状態といえます。


雪崩発生には自然発生のものと人為的な誘発発生がありますが事故の殆どは人為的な
要因が加わっています。
上記のような斜面に登坂目的で入りこんだり、滑走したりして過重または衝撃が加わり弱層が崩れ
雪崩が発生します。

 
難しいのはテストをしても判断できない場合、これは安全とも危険ともいえず
判断不能ということになります。

 
またテストをする場所も重要です。
実際に行動や滑走する場所、斜面の上部や中間部、下部によってもテストの結果に
違いが出てきます。


雪崩発生の予知は弱層の有無と強弱、地形と斜度、植生、気温、風力と風向、気象の変化と
何項目にもおよび、これらを総合的に判断することが必要で専門的な研究者の領域になります。


弱層テストの目的は、積雪内部の安定、不安定を計る目安ですが、実際の経験が少なければ、
やってはみたものの危険の程度の区別が出来ないか不正確な判断ということになりがちです。


雪崩の専門家ではない私達が現場で積雪の安定、不安定を判断するにはさらに断面観察が
有効かもしれません。
これには雪質のことを学ばなくてはいけませんが、これらのテストも
100%の予知とまではいかないまでも経験を積む事により有効で、価値のあるもの
といえます。


また二セコなどの日本海の気象に大きく影響される山域では常に降雪があり
内陸の高山帯のような極端な低温になることが少なく、そのため弱層、特に霜ザラメ層は
山頂付近の僅かな場所でしか確認が出来ません。


雪崩には多くの種類があり私達が特に気を付けなくてはいけないのは「面発生表層雪崩」です。
これは発生原因から2つに分けられ、その1つが上記で説明した
弱層が破壊されることにより起こる雪崩です。


もう1つは二セコなどで見られる吹雪などで壊された雪の結晶が風下斜面に吹き溜まり、
斜面の均衡が破られることにより起きる雪崩です。
これらは霜ザラメなどの弱層は見られないにも関わらず発生します。


海外のスキーリゾートではアバランチコントロールなどでこの危険な層は落としてしまうことが
常識化しているので事故に至ることは少なく、同じ面発生でも判断の難しい弱層が原因となる
面発生の雪崩に関する研究が進み、それが日本の現在の雪崩研究の主流になっているのが
現状です。


例に二セコ各スキー場エリアの雪崩事故の統計を見るとアンヌプリ南面には、
二セコアンヌプリスキー場、東山スキー場、ラポンテなどがあり東面にヒラフスキー場が
展開しています。

雪崩れの怖さ知ってますか? 後編



このうち南面の斜面に面しているエリアに過去の雪崩事故が集中しているのがわかります。
これは冬型の気圧配置の中では南斜面には風雪を遮る壁となってくれる山がなく
尾根やその南東斜面に風成雪に覆われた斜面が出来やすくなります。
これは東面に比べて雪庇の発達の度合いを見ても明らかです。


吹雪の最中やその直後にこの斜面に入り込むことにより雪崩事故に遭う確立は
非常に高くなります。


一方東面にあるヒラフスキー場周辺では風雪時に降雪は多いものの
風は比較的弱いことが多く、他の3スキー場に比べ雪庇や風成雪の発達は少ないのが特徴です。
このため藤沢の沢や、春の滝を除き真冬の雪崩事故の発生率が低いことがわかります。


現在二セコでは独自の雪崩警報が出されるシステムが確立され
以来、スキーヤー、スノーボーダーによる雪崩事故は起きていません。


このように日本海気候の影響を受ける山域での雪崩事故の原因は風雪にあり、
弱層は関与していないことも多数あります。
結論として弱層テストだけでは実施者の経験により危険度の判断にかなりの
誤差が生じる可能性があり、雪の安定度は計れるが、雪崩を確実に予知するのは難しいといえます。



雪崩から仲間や自らの命を守る道具としてアバランチビーコンスノーショベル、ゾンデがありますが
これらをメンバー全員が携行していたとして100%命を守ることが出来るのでしょうか。


ここにカナダでの雪崩遭難者のデータがありますが、ビーコンを携行して助かった人は32%、
携行せずに助かった人は13%。
ビーコンを携行していて助かった人のパーセントは僅か19%高くなっただけで
68%の人はビーコンを携行していたにも関わらず亡くなっているというショッキングなものがあります。


これは地域的な問題(雪崩の規模)もあり、簡単には日本の事情とは比較できませんが、
装備を持っていても無いよりはまし位のショッキングなデータです。
(安全率が高くなるのは間違いありません。)


日本のデータでは15分以内に掘り出された雪崩遭難者は100%に近い確立で生還しています。


ですが仮に3mの深さに仲間が埋没した状況を考えた場合はどうでしょう。深くなればなるほど
穴から掻き出す雪も多くなり、階段状に穴を掘り下げ最終的な穴の入り口は4m〜5mもの
直径になるでしょう。


この穴を3人〜4人で交代で掘り進めた場合は何十分かかるのでしょう?
1人では? 埋没者が複数の場合は?

 
深く埋没した場合はビーコンの反応も弱く、ピンポイントの特定は難しくなり掘りながらも
ビーコンやゾンデで当たりをつけながらの作業が続きます。
想像以上の重労働で精神的な負担も、かなりのものと想像ができます。


運良く仲間を掘り出したとしても、それで命を救ったことにはならないかもしれません。


骨折していた場合はどうする?  救急医療品を携行しているか?
 
救急法の知識はあるのか?    低体温症の症状は?

仲間を担いで移動する体力はあるか?  ビバークの装備は?

 
このような最悪のことを考えていくと際限が無くなりますが、けっして起こりえないことではありません。
ありとあらゆる最悪の事態を想定して、どう対応できるかということもセルフレスキューの
一環ではないかと私は考えています。


また事故が起きてから、いつも滑っているが雪崩など目撃したこともないし形跡もみたこともない。
という人がいますが後の調査で積雪の下からデブリが出てきたり、
他の人は雪崩を目撃していたりという事例があります。シーズン中その山に何日通っているのか?


自分が見ていない日の方がはるかに多いはずです。なんでもない場所では事故など
起こるはずもなく、潜んでいる危険を感じ取ることが出来なかったということになります。


結論として多くの経験を積んで、優れた装備を身に付けていても人は雪崩の力に
打ち勝つことは出来ません。
何より有効なのは雪崩れに遭わないようにするということです。


山はいつも危険なわけではなく、いつも安全なわけでもありません。
雪崩れに関して素人の私達が取れる予防策は以下の一点だけですので忘れないで下さい。


吹雪の最中やその直後に風下の吹き溜まり斜面に絶対入らない!
バックカントリーでのビバーク

ビバークには2通りの考えがあります。
1つは予定していたビバーク(フォーカスト・ビバーク)もう1つが今回お話する予定外の
ビバーク(フォースト・ビバーク)です。


予定外のビバークとは何らかのアクシデントのため動きがとれずやもうえず緊急避難
(山で1泊)に追い込まれた状況を言います。
猛吹雪に見舞われ行動不能などの場合は正常な判断が中々下しずらいものですが、
体力、気力を消耗する前に早めの判断が重要です。


疲れきってからでは冬山の寒く長い夜を乗り切ることは出来ません。とにかく
ビバークするのかしないのか?
するとしたらどこでするのかの判断を早めに下さなければいけません。


多くの方は休日に山に入り、翌日は仕事。今日下山しなければ明日の仕事に間に合わない。
職場の仲間や取引先に迷惑をかけてしまう。
又はこのような最悪の状態から一刻も早く逃げ出したく思い 無理な下山を強行したくなります。


遭難事故のほとんどは強行軍にあります。このような理由で過去何人もの方が、
落とさなくていい命を落としたり遭難事故にいったってきました。


気温マイナス20度以下、風速20m以上の猛吹雪、体感温度はマイナス40度近くで視界不良。
このような状況下での行動が、どんなに危険でくだらない行為なのかは常識の問題です。


このような場合は早めにビバークを決め込み天候の回復を待つのが
得策です。過去回復しなかった天候はありません。



冬山でのビバークでは、ツェルトを持っているか、雪洞を掘れるかが最低条件です。
体力に余裕がある場合は雪洞の中にツェルトを張るというのが、かなり快適です。
外がどんなに猛吹雪で低温でも雪洞内はいたって静か、しかも外気温がたとえ
マイナス30度でも洞内の気温はマイナス4度〜5度以下に下がることはありません。
これは冬山という状況下では、かなり暖かな環境です。
ですが雪洞の場合はそれを掘りやすい地形と積雪が無ければ話になりませんが・・


可能な限り雪洞を掘るということを前提としてもビバークの絶対条件はツェルトがある
ということになります。
最近はゴアテックス製のものや居住性を高めた内フレーム付きのものも出回っていますが、
軽量の極薄ナイロン製のもので充分かと思います。


ツェルトはたとえ内フレームやポールがなくても、ストックなどを使用してテントに近い形状で
張ることが可能です。
また雪洞内に張れなくても半雪洞(L字に掘った雪穴)との併用も効果的ですので
必ず携行するようにして下さい。


ビバークに追い込まれた状況下では、のんびりと場所の選定をしていられないのが現実ですが
、少しでも快適な場所、はっきり言えばマシな場所を探さなければいけません。
大切なのは極力風当たりを避けること、樹林帯や岩陰などを選ぶことです。


日本の山岳地帯の主な風向きは西からになりますので東斜面に雪洞を掘るということになりますが、
風裏は積雪も多く雪崩れには充分な注意が必要です。
また今現在、風向きが違っても必ず西から北西の風に変わります。
風向きの判断を誤り西斜面に雪洞を掘り、夜半から変わった猛烈な西風に雪洞が削りとられ
遭難という事故も実際に起きています。
さらに稜線上の風裏には雪庇も発達することが多いので、踏み抜きにも充分注意して下さい。



足先の血行が悪くならないようにブーツは緩め予備の靴下などに履きかえるのも有効です。
この時にシュラフカバーがあると、体温の保持には極めて役立ちます。
それに人間は何かに包まっているとある種の安心感を得ることが出来るようなので
これも装備の中に加えることをお勧めいたします。


それにロウソクなどは照明とわずかながらの暖房にも役立ちます。
夜を迎える準備が整ったらシングルバーナーで暖かな飲み物などで体を
暖めましょう。 チューブ式のコンデンスミルクなどを用意しておけば
ホットミルクが作れます。非常食などを食べ、あとは眠りましょう。


ビバーク中に眠るとそのまま凍死してしまうと思われている方もいるようですが
気を失うほど疲労していなければ寒くて目がさめるはずです。
翌日の行動に備え、少しでも睡眠をとり体力の回復をはかるのが得策です。
長い冬山のビバークの終わりには、きっと大きな自信が残っているはずです。
ルートミスのリカバリー

冬山に入る時はいつも無風快晴というわけにはいきません。
しかも厄介なのは雪が降ると著しく視界が悪くなります。そんな中でのナビゲーションは
やはり多少の経験を必要とします。


最近はGPSをナビゲーションに加え、あまりルートミスを犯すこともなくなりましたが、
それでも私自身、雪山でのルートミス、道迷い、ルートを失った経験は多数あります。
その多くは降りにおいて犯しがちで、視界が悪い時など間違った方向に降ったり、
下降の尾根を間違ったり、枝尾根や沢に入り込むなどなど。


しかも行き慣れた山で犯すのが殆どです。
慣れているつもりでちょっとのチェックを怠ったり、感覚で判断したりと後で考えると冷や汗が
出ることもしばしば。
降りでのルートミスは滑走スピードもあり、リカバリーにけっこうな労力を必要と します。


しかし怖いのは、ルートを失った時に陥る独特の感覚です。
「ここはどこだ?どこでルートを誤った?」と思った瞬間に体内時計が狂いだします。
登り返しを必要とする場合は、実際には数十分の距離がとんでもなく長い距離に感じ、
「今滑ってきた場所を登るには時間が足りない」「登り返していては日没までに下山できないのでは?」
などの考えが頭の中で交錯しはじめます。


「ちょっと下降の方向がずれただけだから、このまま降ればひょっとしたら正規ルートに戻れるのでは?」
という強い誘惑にかられます。
ですが冷静に考えて、現在位置が不明な上にさらに下降を続けることはこのうえもなく危険な行為なのです。


山は必死になって登れば頂上、もしくは稜線にたどり着きますが、下降では降れば降るほど裾野が広がり
選択肢は無限になってゆきます。
もっとも危険なのは大きな沢にそっての下降です。ほとんどの沢筋には、途中にいくつもの滝があり、
その場所で進退きわまるか無理につっこんで滑落などの事故につながります。


多くの遭難事故のデータでも人はルートを失ったことに気がついても不思議と今降ってきたルートを
戻ろうとはしないようです。
 
 
単独での場合ほどこの感覚は強く、ルートを失なうというよりは、自分自身を失うという感覚に
近いのかもしれません。
たとえ面倒でも迷った地点まで登り返せば100%に近い確立で正規ルートに戻れるのにかかわらず
考えは山裾を目指してしまいます。
 

富山県警の資料によると、昭和30年以降だけも県下の山岳地帯には未だに発見できない
行方不明者が60人ほどもいるそうです。過去20年年の統計を見ても、行方不明事故発生178件。
遭難者262名のうちルートを失った事による遭難者が211名と圧倒的多数をしめています。


しかもこのうち死者、行方不明(発見不能)者は76名と、ルートを失った者の3人に1人は
帰らぬ人となっています。ルートを失った遭難者の場合は遭難場所が特定出来ず、
大ががりな捜索人員、時間、費用がかかり不幸にして生還出来ない場合は、
その遺体さえも発見出来ない場合が殆どなのです。


雪山遭難の中でルートを失った事による遭難は、ごく単純な対処法で
生還できる遭難です。「迷ったら、迷った地点までもどれ」



ですが実際の現場では、これがけっこう難しいことなのです。
 
 
ルートミスのリカバリー 後編



1994年3月に無意根山で単独行にてルートを失った経験は今でも鮮明に思い出されます。 
この時は登頂後通称シャンツェという急な尾根を滑り降り、そこから小さな
小山を越えて山小屋に到着。多少の休憩後さらに滑走して下山という計画でした。


昼過ぎに登頂、滑走する頃にはけっこうなこうな降雪となり視界も悪い中の滑走でした。
シャンツェは3月にも関わらず素晴らしいパウダーの斜面で、そのボトムまで
降りきったところで尾根とは直角に進み小山を越えたら小屋がある・・はずでしたが・・


ですが記憶では多少登りであるはずの小屋までのルートが僅かに下り坂になってることに
気がつきませんでした。おかしいと思ったのは15分ほど進んだ頃でしたが基点の目印としていた
シャンツェは視界不良で見えません。慣れた山でもあり何度もこの場所を歩いているため、
ここでルートを失うなどという認識はこれっぽっちもありませんでした。


シャンツェをボトムまで降りてその尾根と直角に15分ほど進んだら小屋が見える。
ですが今自分が居る場所の地形は記憶に無く、小屋も見えません。
「ここはどこだ?」そう思った瞬間に自分の中の時間、方向感覚、距離感が狂いだしました。


5分が1時間ほどに感じ、今進んできた場所を戻るのは途方も無く長い距離に
感じました。この時に急に疲労感も増したような気がします。
時間にして15分程の距離が、戻るには数時間を要するように感じ、とても戻る気はしませんでした。


「戻った方がいい」「少しでも早く引き返した方がいい」頭ではわかっていましたが
足は先へ先へと進みます。
さらに進んだところで切り立った崖の上に出ました。崖の下は・・視界が悪くて見えません。
勿論この地形も記憶にはありません。
吹雪の中「早く下山しなければ夕方になってしまう。」その思いだけで頭がいっぱいでした。


スノーボードには自信があり、この崖も斜面を選べば降りれるような気がしました。
ですが、この時初めて私はためらいました。もし雪崩れたら・・



その時に「この崖は地形図に出ていないかな?」と初めて地形図を見たのです。
自分でも驚いた事に「おかしい?」と思ってから地形図を見たのはこれが始めてでした。


勿論1/25000図の地形図にはその崖はありました。
推察するに、降った尾根と直角に進んでいるつもりが、尾根筋どうりに進んでいたようです。
そういえばいつもは、尾根を真っ直ぐに降りきらず、ボトム付近から左斜面に
入っていましたが、今日はあまりの雪質の良さから完全に降りきっていたのかもしれません。


「尾根の左斜面を背にして進めば小屋に着く」その感覚だけで、自分は尾根の正面の急斜面を
背にして真っ直ぐに進んでいました。視界不良の吹雪の中、この時初めて我に帰って考えました。
尾根斜面のボトムからここまで、たかだか30分ほどの距離です。
戻って小屋までの時間をいれても1時間もかからないはず・・


戻ると決め登り返してからあっけない位の短時間で尾根斜面のボトム到着。
そこから小屋に進み、小屋ではお湯を沸かしカップ麺を食べるほどの時間的余裕もありました。
ちなみに小屋から登山口までは1時間30分程で降り、下山完了時間は17時を
僅かにまわった時間でした。


ですが、今考えてもあの時迷っていた不安な時間はゆうに半日近くあったような気がしています。 
どんな吹雪も急斜面も怖くはありませんでしたが、自分の中で時間の感覚が急に
早回りしたことが恐怖でした。
判断基準を失った時に、人間の精神はじつに弱いものなのだと思い知らされました。


実はその後、同じ山の同じ場所で同じルートミスを3回犯しています。
ですが経験済みなので深みにはまらず、毎度の事とリカバリーしていますが・・
学習能力に多少欠けているのかもしれませんね。(笑)


今では「なんかおかしい?」と思ったときにはタバコでも吸ってルート図を広げています。
怖いのはルートを失う事よりも「自分を失う」事だと私は考えています。
GPSを使用するようになってからは、このような思いをすることも無くなりましたが機械は壊れるもの。
100%頼り切って同じ思いをしないよう気を付けています。
日帰りの山に出かけよう

初めての雪山。期待と不安が入り混じりますが、まずどの山に入るのかを決めましょう。
ゲレンデトップから2h以内で山頂に届き、しかも視界がきく山。
そして、そのゲレンデにあなたが馴染みがあり最終リフトやゴンドラから山頂が見える山がお勧めです。


山が決まったらその山域の国土地理院1/25000図を入手して下さい。
これは登山用品店や大手書店などで手に入ります。


ガイドブックブックからルートを1/25000図に書き入れてみましょう。あわせて磁北線も記入します。
通常地図の上が北となりますが、実際にコンパスが指す北は西に若干傾きます。


1/25000図の右下に「磁針方位は西編○○」と記載されています。
これはコンパス(方位磁石)が指す北(磁北)は西に○○度傾きますということです。
この傾いた線を2cmきざみ位で分度器を使い地図に数本書き入れます。
これを磁北線といいます。


さて! シュミレーションしてみましょう!
あなたは今、あなたが選んだ山のゲレンデトップに居ます。リフトやゴンドラの最終降り場です。


コンパスの中心をリフトやゴンドラの最終降り場に合わせ針を磁北線と重ねるか並行に
合わせてみましょう。
地図の上が北ですからコンパスの針の色の付いている方が上にくるように合わせます。


次にコンパスのベースの矢印のついている部分を回して目的地(山頂)に向けてみましょう。
現在位置からの目的地はその方向になります。


実際には山頂までの間に何箇所かチェックポイントを設定してそのつど方位を確かめることを
お勧めします。
高度計があればチェックポイントごとの高度を確かめることにより現在位置の把握に役立ちます。


この場合高度計は現地の標高がはっきりしている場所で合わせてください。
リフト乗り場やセンターハウスなどの標高を地図より拾ってあわせるのが便利です。



シュミレーショも終わりザックに必要な装備も詰め込みました。


食料は?


近所のスーパーの食料品売り場をひとまわりすると大体の物が揃います。
ちなみに私は、山に向かう時のコンビ二で買う事が多いですが・・


まず聞き慣れない言葉ですが「行動食」です。
これは人によって昼食をかねたり別に考えたりと色々ですが昼食時以外に休憩時に食べる物です。
山では空腹を感じる前に、常に何かを口にする事がバテないこつでもあり
私は、何個か袋詰めになっている小さめのパンを使っています。


次に昼食ですが、通常火を使わずすぐに食べれる物がお勧めなので
これは行動食と兼用する考えもあります。パンやソーセージ(山では以外と美味い)などでしょうか。


ちなみに私の場合はシングルバーナーでお湯を沸かし暖かなカップ麺というのが好みです。
欲を言えば食後のコーヒーも・・
ですが天候が荒れた場合はそんな余裕も無くなりますので行動食を多めに用意しておき、
それを口にしたりしています。


忘れていけないのが「非常食」です。
これは何かのアクシデントにみまわれ行動不能となり 山での停滞(一泊など)の場合の食料です。
やはりこれも非常時にすぐ口に入れられる物で高カロリーのチーズやサラミ、
ビーフジャーキーなどがお勧めです。 これは最低1食〜2食分は用意して下さい。


ですが、別に軍隊の雪中行軍ではないのであなたの好きな物を用意で良いと思います。
ケーキをい食べたければケーキを持って行くのもいいでしょう。
お寿司が食べたければ、それもかまいません。
食後はベトナムコーヒーでなければ駄目だ!と言う方は是非持参して下さい。



ということで、いよいよ山に入る当日となりました。


登山計画書は製作してスキー場パトロールに提出。
登山届がスキー場にある場合は必ず記入してください。


統計によると山で遭難した75%のパーティーが登山届を提出しておらずその場合、
場所の特定に無駄な捜索や捜索費用がかかってしまいます。
登山届や計画書は是非提出するようにして下さい。


天候は?
勿論、視界が良く天候の安定している日に山に入って下さい。
これには安全の意味もありますが、視界が利いている時に実際の山の地形と地図を
確かめながら行動するという意味もあります。
山頂までの見晴らしが利き、コンパスで自分の進む方向が正しいことを
確認してください。
この作業は後に、視界不良時の行動に大きな自信となって残ります。


日帰りの山に出かけよう 後編


スノーボードをザックに取り付け、スノーシューを着けポールを握り締めたら出発です。


このようなルートの場合、他の登山者も見かけ山頂に向け気が焦りますが
あなたは、あなたの確認作業をしっかり行いながら進みましょう。
ルートの確認、標高の確認、雪質の確認。


歩きだして約15分後に衣料調整をしましょう。
体が温まって汗をかき、暑く感じたらジャケットを脱いでもOKです。


さらに15分後に小休止。この時に休み過ぎないことが肝心です。
あとは30分おきに5分程度の休憩を取りながら頂上をめざします。
休憩毎に何か口に入れておくと疲れ難いので、この時に用意しておいた行動食を食べます。


この時に滑走ルートも確認しておきます。
最初は登坂ルートを帰りも滑って降りるという単純なルート設定が適正です。
斜度は?雪質は?ブッシュは出ていないか?などなど。
また、ビバークするならここ、雪洞を掘るならここ、などのシュミレーションも貴重な情報として
蓄積してゆきましょう。
休憩時にはピット(穴)を掘って積雪状況を観察してみましょう。


ここ数日でどのような雪が降ったのか、またどのような天候だったのかがわかります。


スノーシューの歩行はどうですか?
登りではポールを前に突く(斜度の高い方)ので若干短めに合わせておくと違和感無く使用できます。
また急な登りの個所を通過する場合はポールの中間などを握って使用するなど臨機応変な使い方も覚えましょう。


山頂が近づいてくると風も強くなり気温も低く感じます。
寒さを感じたら脱いでいたジャケットを着たりして再度衣料調整をします。


通常、山では平地の約6倍近くの風が吹くと言われ、
2mの風が山麓で吹いていると山の上では10m以上の風が吹いています。
しかも風速1mあたり体感温度は1度下がります。
さらに標高が100m上がるごとに気温は0,6度下がります。


麓で風速2m、気温がマイナス5度、山頂まで1000mの標高差があった場合は
山頂の気温はマイナス11度、風が10m吹いていると体感温度はマイナス20度にもなります。
山頂の風速10mは、厳冬期の場合けして強いとは言えず実際には15m〜20mということも
珍しくありません。


以上の事からよほど無風快晴でもない限り、山頂で昼食やのんびり景色をい眺めるという
余裕はありません。
それに下山終了は日没3時間前という行動計画を守って下さい。
3時間の余裕があれば途中で道具のトラブルやルートミスなどがあっても殆どの場合
、明るいうちに下山できます。


山頂到着後は出来るだけ早く下山準備にとりかかります。   お昼ご飯は?


多少、高度を落として風当たりの無い場所でのんびりやりましょう。


滑走時に気をつける事は?
まだ積雪に対して判断が難しい場合は、風下のオープン斜面に入るのは危険です。
登ってきたルートを正確に下りましょう。


それでも山のピークからの滑走はゲレンデでは味わえない達成感や満足感があるはずです。


斜面の適当な場所で昼食をとります。
日当たりが良く、風を避ける場所をさがして今、自分が滑ったシュプールでも確認しながらの
昼食は楽しいものです。
時間に余裕がある場合はシングルバーナーでお湯を沸かしコーヒーでも楽しみましょう。
この山の上でのコーヒーもまた格別です。


この時に下りルートの確認をします。
多くの場合、ルートミスは下りにおいて侵しがちです。
視界が利いて、あなたの足下には朝出発してきたゲレンデトップが見えていると思いますが
視界が利いている時こそルート図との照らし合わせが可能です。


今、滑ってきたルート、これから滑るルートを実際の地形とルート図によって確認します。


この作業によって視界が悪い時でも確実に正しいルートを見出す実力がつきます。


休憩後は最後の滑走です。
ゲレンデトップから見上げている、たくさんのギャラリーにあなたの滑りを見せてあげて下さい。
 頭オーバーのスプレーを舞い上げ、美しいトラックを刻みましょう。
後は、ゲレンデを麓まで滑り降りて今日の山行は終了です。
下山届をして帰りは最寄の温泉で汗を流し余韻にひたりましょう。



帰宅後はルート図に、今回気がついた事を記入しておきます。
休憩適地、地形の特徴、滑走時の注意地点、などなど 回数を重ねるたびにあなたの
オリジナルのルート図が完成してゆきます。


こうして自分の得意な山を1つ作ってしまいましょう。
視界不良時や多少山が荒れた時でも確実に戻ってこれる山。
これには多少、時間や経験が必要ですが後に他の山に入る時でも大きな自信となります。



バックカントリーでの自己責任

私達は雪山に潜む危険や、台風のウネリが押し寄せるサーフポイントでの危険について
充分に承知したうえで、そこでサーフィンやBCスノーボードを楽しんでいます。


この場合、何かの事故を起し怪我などをしてもそれは自己責任の上でのこととなります。
責任の所在は国でも市町村でも無く怪我をした本人の責任ということです。
これは、当たり前のことですが皆さんも納得出来ると思います。


自分の足で雪山を登りスノーボードやスキーを楽しむには、それなりの知識や技術が必要で、
当然そこに潜む危険についても常に気をくばる必要があります。
それらを自己で判断し理解した上での行動ですから何かが起きても誰にももんくは言えません。
 

しかし、スキー場から簡単にアプローチ出来る場所についてはどうでしょうか?
当然そこにも同様の危険(雪崩れなど)の危険はあります。
スキー場の近くだから危険が少ないということはありません。


ですがそこに入り込む一般スキーヤー、スノーボーダーは殆どその場所の危険について
理解していないように思われます。
立ち入り禁止のロープのむこうに1本のシュプールがあればパウダー好きのスキーヤー、スノーボーダーは
その跡をたどり、あっというまにゲレンデ化してしまいます。


彼らに「自己責任」は問えるのでしょうか?


立ち入り禁止のロープを越えているのだから、それは自己の責任ということも言えます。


スキー場の管理区域外の出来事には責任をもてないというスキー場サイドの主張もわからないではありません。


パトロールを配置し監視していても姿が見えなくなればすぐにロープを越える者が現れ、
進入を規制するパトロールに暴力をふるう者もいると聞きます。


これが雪山登山の場合は、その行動を誰からも規制されることはありません。
どこを登って、どこを滑るのも本人の自由です。
 

山岳地帯での行動は本来自由なものですが、ゲレンデのリフトを利用する場合は話が違ってきます。
自由の主張の前にそのスキー場のルールに従うのが一般的な常識といえます。


ルールとはそのスキー場のリフトをアプローチに使う登山者や一部のパウダージャンキーのために
あるものではありません。
それはそのスキー場を利用する人、全ての安全のためのルールなのです。


ベテランとか上級者と呼ばれる一部の人達が不用意につけた1本のシュプールに追従した、
雪山について何の知識も持たない一般スキーヤー、スノーボーダーが雪崩に遭った事故は驚くほど多くあります。


その場合もその一般スキーヤー、スノーボーダーに「自己責任」は問えるのでしょうか?
彼らはまさかスキー場に来て雪崩に遭うとは思ってもいなかったでしょう。
越えたロープの向こうに潜んでいる危険に、あまりにも無知で無防備だったように思えます。


それが仮に小学生の子供でも「自己責任」論は通用するのでしょうか?



バックカントリーでの自己責任 後編



従来、日本のスキー場はコース外は危険な場所として、たったロープ1本、立て看板1本だけの
形式的な立ち入り禁止の処置をしてきました。
ひとたび事故が起きると事故を起こした者に全ての責任を求める「自己責任」という免罪符で
その責任を回避してきたように思います。


冬山登山者と同様の自己責任を求めるには、その危険を充分に認識して
理解できていることが前提で初めて問える責任といえます。


コース外にはどのような危険があり、なぜ立ち入り禁止の措置をしているのかスキー場は根気よく
説明する必要もあるでしょう。


滑り手の責任として無責任で不用意なシュプールをつけて後続者を誘導しないという責任もあります。
「自己責任」で入るのだからという理論は身勝手なもので免罪符にはなりえません。


本来、スキー場の安全確保の責任はそのスキー場のエリアを借地している敷地内だけに限られます。
つまりコース内ということです。


ではコース外での責任はどうか?
その場所の地権者の国や都道府県は滑り手の安全に対して直接責任を取れるはずもなく
安全対策をスキー場に求めるという形でその責任を果たすというかたちをとっています。


しかし責任の所在が自己にしろ、スキー場にしろ、国や都道府県ににしろ、どこにあってもその議論自体で
事故が減るわけではありません。


現在、二セコなどパウダーエリアを危険の無い日にかぎり山頂からの滑走を開放しているスキー場も
何箇所かあります。
危険な日には最上部のリフトを止めて滑走を規制し雪崩れに関しての情報も発信されています。


そんな日には禁止区域の滑走はしないというのが滑り手のマナーと言えます。
不用意に付けたシュプールが加害者となり後続者を招き結果的に雪崩れ事故を誘発するという図式は
避けなければなりません。


あなた自身の安全と、あなたのシュプールが加害者とならないためにも、
パウダーを求めるスキーヤー、スノーボーダーが「自己責任」という免罪符を突きつけられないためにも


シーズン前に是非考えてみてくださいね。

バックカントリーで使いやすいスノーシュー

ちょっとここまでは怖い話が続きましたので今回はスノーシューのお話です。
バックカントリースノーボードにおいてスノーシュー選びはけっこうシビアに
考える必要があります。


山は下から上までフカフカのパウダースノーというわけではありません。
山裾や沢状の地形はフカフカでも稜線上は風に叩かれクラストした硬い
雪質というのが普通です。


現在販売されているスノーシューのつくりはタブスやアトラスに代表される
フレームがパイプ状のものとMSRのようなプレート状のものがあります。
柔らかな雪質ではどちらも性能に大差はあいませんが、硬い雪質の登り
では裏のクランポン(滑り止めのツメ)の出来は体力の消耗に大きく影響して
きます。


当然、滑らず安定したものの方が体力の消耗が少なく済みます。
加えてフレームがパイプ状のものはその構造から硬い雪質ではグリップが悪く
滑りやすいことも覚えておきましょう。
現在私の使用しているタブスのスノーシューの場合、フレームがこのアルミ
パイプのものでクラストした急斜面などではかなり神経を使います。


MSRの場合は滑り止めのツメがフレームに縦に2本あるのとフレーム自体の
強化のための仕切り自体が雪面のグリップに役立っているようです。
それぞれの違いはこちらから↓
http://freeride.7days.tv/soubisnowshoes.htm



また急斜面でかかとを上げるクライミングサポートも、そこに体重を乗せることに
よりスノーシュー全体に体重が乗り、滑り止めのツメが雪面に食い込み
グリップを増すという好結果を生んでいます。
このことからクライミングサポートはあった方がより登りやすいということに
なります。


これからスノーシュをそろえることをお考えでしたら以上のことからMSRの
ものを選んでおけばほぼ失敗はないかと思います。


・MSR デナリアッセント
・MSR デナリEVOアッセント


また予算が許せば MSR ライトニングアッセント などは最強のスノーシューと
いえるかもしれません。
詳細はこちら↓
 http://freeride.7days.tv/bcequipment.htm



シーズン前に道具のことで頭を悩めるのも楽しさのうちですので
大いに悩んで検討してみて下さいね。

うん、すべて大切なことだね。

うちは、テンションあがって、見失いがちですが、心に常においておきます。

ありがとう。
すごく勉強になります、ありがとうございます。
いろいろとこれから勉強したいです、よろしくお願いします。

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