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BDについてもっと知りたい!コミュの『Litteul Kévin(リトル・ケヴィン)』

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 Coyote(コヨート)作『Litteul Kévin(リトル・ケヴィン)』(Fluide Glacial[フリュイド・グラシアル]、1993年刊)読了しました。『L'Incal』と同様にジュリアンさんからお借りしたものです。ジュリアンさん、ありがとうございます! 現在7巻まで出てるのかな? ちなみに中身は白黒です。タイトルにある「litteul」というのは英語の「little」をフランス語っぽくアレンジした結果でしょうか? とりあえずフランス語の辞書にはこういう単語は載ってないようです。ジュリアンさんのお勧めということでお借りしてみたんですが、実を言うと絵柄的に相当抵抗を感じました。アクの強い絵、太い線、ハーレーを乗り回す筋肉ムキムキのバイカーのおっさんが頻出するということで、こういうのは基本的には全く僕の趣味ではないわけですよ… ところが! 読んでみるとめちゃくちゃ面白い! ということで、以下に紹介します。もっとも、短編集なので、一貫した筋というのはないんですが…

 主人公の名前はケヴィン。小学生だてらにアメリカン・バイクを乗り回し、いっぱしのバイカー気取りで隠語を振り回したりする。彼の父親シャカールはバリバリのバイカーで、ジーンズにタンクトップか革ジャン、長髪を後ろで結び、サングラスを欠かすことはない。好きな曲は当然「Born to be Wild(ボーン・トゥ・ビー・ワイルド)」。母親のソフィーはショートカットが似合う気の強い美人で、いかにもアメコミから抜け出して来たようなグラマラスなスタイルをしている。物語はケヴィンと彼の家族が日常生活の様々な場面で引き起こす騒動を描いている。3ページから6ページ位の長さの短編が、全部で11編入っていて、その内容はと言うと、ケヴィンが友達と一緒に学校の先生をからかってみたりとか、父親のエロ雑誌を初めて見て興奮したりとか、両親の結婚記念日に3人で高級レストランに行って大暴れするとか、ケヴィンを学校に送った父親のバイカー仲間たちが担任の保健体育の先生に一目惚れして、子どもたちと一緒に授業を受けちゃうとか… 個人的に気に入っているのは、「Les lions sots(お馬鹿なライオン団)」と「Un flux nerveux(イライラの波)」という話。前者では、成績票が家に郵送されてくるのを阻止しようと、ケヴィンとその友人2人が、タンタン、ミルー、ハドック船長の扮装をして、郵便配達夫から成績票を奪うことをたくらみ、後者では生理でイライラした母親にケヴィンと父親のシャカールが家から追い出されてしまう。とりわけ後者はテンポがよくて、掛け値なしに面白い。

 作品全体に一貫性があるわけではないので、紹介もなんだかまとまりがないものになってしまいましたが(と言い訳してみたり…)、BDにもこんな作品があるんだーと意外な印象を抱かせる作品です。学校や家庭における子どもの生活を描いているという点で、『クレヨンしんちゃん』に近いでしょうか。あるいは山上たつひこの『がきデカ』とか(絵のアクの強さとか性的なテーマを公然と扱ったりする点で)… うーん、どちらにしても主人公の性格が強烈過ぎるので、ちょっと違うかもしれません。『リトル・ケヴィン』の場合は、主人公はちょっといたずら好きだけど、強烈なのは両親という感じですね。Zep(ゼップ)という作家の人気作品『Titeuf(ティトゥフ)』も同系統の作品かなと勝手に考えているんですが、どうなんでしょう? この後、巻を追うごとにギャグがさらに洗練されていくのか非常に気になります。

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