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BDについてもっと知りたい!コミュの『Broussaille(ブルッサイユ)』

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 Bom(ボム)原作、Frank(フランク)作画による『Broussaille(ブルッサイユ)』、3巻「La nuit du chat(猫の夜)」(Dupuis[デュピュイ]、1989年)、読了しました。日仏のメディアテークで借りた本です。Jean-Benoît Durand(ジャン=ブノワ・デュラン)という人が書いた『BD mode d’emploi(BD取扱い説明書)』(Castor Doc Flammarion, 1988年)という本に1ページ分紹介されていて、そのマンガに近い紙面に興味を持って読んでみることにしました。
 梗概は以下の通り。

 主人公のブルッサイユは猫と暮らしている。大好きな猫と一緒に暮らせて彼は満足な様子。ところが、管理人のヴェルムーラン夫人とちょっと話をしているうちに、猫が部屋からいなくなってしまう。部屋の中や庭のいたるところを探したが、猫は見つからない。かくして、ブルッサイユの猫探しの冒険が始まる。夜の帳が降りた街の中をさまようブルッサイユ。路地に入り込み、塀の上を歩き、窓越しに人間達の生活をのぞき込む。こうして彼自身猫のような境涯におかれてみると、思いだされるのは恋人カトリーヌの存在だった。二人は相思相愛だったが、カトリーヌの母親が二人の交際に反対しているのだ。彷徨を続ける彼は、街で出会った友人たちと酒を飲み、酔っ払ってしまう。そんな彼を介抱してくれたのは、猫探しの途中で出会った野良猫にエサを与える不思議な老人だった。老人に連れられて帰宅したブルッサイユが気づいてみると、もう彼の姿は見えない。大急ぎで老人の家を訪れた彼がそこに見つけたのは・・・

 ちょっと感傷的なきらいがありますが、一夜の冒険が詩的に描かれている作品です。猫を探す過程で主人公が猫と同じ視点を獲得していくところなど、僕的には好きです。コマ割が一般的なBDと比べるとかなり大胆で、ストーリーもののBDによく出てくる状況説明のナレーションもあまりありません。使われたとしても、ナレーションは基本的に主人公の内面の吐露という感じで、効果的な印象を抱かせます。それにしてもこの猫ちゃん、最後まで名前で呼ばれることがありません。「le chat(猫)」のまんま・・・ 2003年の第5巻が最新刊のようです。『GUIDE FNAC』でも紹介されていて、「詩情と幻想性、センス・オブ・ワンダーが結びついたエコロジカルなシリーズ」と評されています。3巻からいきなり読んだんですが、全然問題ありませんでした。

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